いつもワイズロード福岡天神店のブログをご覧いただきありがとうございます。
ブレーキローターはいまだにRT-800を使用しておりますスタッフの古閑森です。
本日は、ディスクブレーキローターについてです!
以前反共をいただいた記事
【ディスクブレーキローターの謎に迫る!】アルテグラとデュラエースの違いについてのまとめ
それに続き、一時はMTBと統合されたディスクブレーキローターについての記事
最新版【ディスクブレーキローターの謎に迫る!】MTBと統合されたMT900とMT800の違いについて。
今回はその最新版として、ようやくロード専用として再登場したディスクブレーキローター新型RT-CL900とRT-CL800の違いについてのまとめです。
2022年最新版【ディスクブレーキローターの謎に迫る!】新型RT-CL900とRT-CL800の違いについて。
満を持して登場したRT-CL900とRT-CL800。
見た目は以前のSM-RTシリーズにMTB用のMTシリーズのフィンが付いたような形状ですね。
RT-CL900:¥9,313-
RT-CL800:¥6,600-
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[ysid 4550170232771]
ちょっとおさらい!過去のRTシリーズとMTシリーズはこんなやつ!
RTシリーズはこちら
ロードバイクにディスクブレーキが“当たり前”になってきた当時に主流だったモデルで
大きなフィンが特徴のモデルです。
見た目のカッコよさから今でも根強い人気のモデルです。
↓詳しくは過去ブログをご覧ください↓
【ディスクブレーキローターの謎に迫る!】アルテグラとデュラエースの違いについてのまとめ
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MTシリーズはこちら
元々MTBで使用されていたディスクブレーキローターで、12速コンポーネントが発表された時に統合されたモデルです。
↓詳しくは過去ブログをご覧ください↓
最新版【ディスクブレーキローターの謎に迫る!】MTBと統合されたMT900とMT800の違いについて。
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[ysid 4550170442200]
RTシリーズでは
140mmローターだとデュラエースは6g軽い(一枚あたり)
160mmローターだとデュラエースは7g軽い(一枚あたり)
という結果でしたが、今回は果たしてどうでしょうか?
旧モデルとも比較したいので、過去ブログの検証結果から引用した重量も
併せて掲載して行きますので参考にしてください!
最新のCLシリーズ、それぞれの重量比較
CL800 : 140mm 94.5g
ちなみに…
RT800は105g
MT800は86g
CL900 : 140mm 95.1g
ちなみに…
RT900は99g
MT900は88g
CL800 : 160mm 112g
ちなみに…
RT800は124g
MT800は109g
CL900 : 160mm 113g
ちなみに…
RT900は117g
MT900は107g
計測結果
CL800 : 140mm 94.5g : 160mm 112g
CL900 : 140mm 95.1g : 160mm 113g
メーカー公表値
結果はメーカー公表値に対して全部【実測は軽い】という結果でした。
メーカー公表値はCL800と900の差は【無い】と出ておりますが、
実測では明らかに800の方が【それぞれ1gづつ】軽く出ております。
ここまで綺麗に1gだけ重量が違うには気になりますね…(◉ω◉`) ジーーッ
CL800とCL900の違いについて詳しく見てみましょう!!
※ここから先は公式な情報ではなく実際に実物を比較してみた古閑森の個人的な私見がふんだんに入りますのでお楽しみご了承ください
ロータープレートとフィンの違いは?
上:CL800 下:CL900
RTシリーズでは800と900で違いの見られたロータープレートですが、
今回のCLシリーズではローターに空いた穴の位置や大きさに変化は無く、
同一のプレートが使用されている事が予想できます。
フィンに関しても形状は完全に一致しており、
同一のフィンが使用されている事が予想できます。
900には放熱性UPの為の黒い塗装が施されております。
ということは…
900は「800に放熱塗装した商品」という事が言えるのでは?
現に、前項目の重量で800は900よりそれぞれ1gづつ軽いという謎現象が発生しており
それが、【900に施された放熱塗料の重さ】であるのならば、全てのつじつまが合うのです!! (° ꈊ °)✧キラーン
ローターアームの違いは?
上:CL800 下:CL900
ローターアームの表面です。
アームの太さや角度にもこれと言って差は見受けられません。
上:CL800 下:CL900
ローターアームの裏面です。
こちらもアームの厚みや切削等の違いはありませんでした。
上:CL800 下:CL900
真横からの写真です。(分かりにくくてすみませんw)
こちらから確認しても、アームの厚みに変化はありません。
結論(古閑森調べ)
【CL800とCL900は黒い放熱塗料以外は一緒】という結論に達しました。
つまり
RTシリーズのように【900は800と比較して、軽量性・制動性・軽量性に優れる】
という訳ではなく
CLシリーズは【900は800と比較して、放熱性に優れる】の一点だけの違いになった訳ですね。
この結果をどう受け止めるのか?は個人個人あると思います。
端的に900のメリットが減ったと感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ちょっとベクトルの方向性を変えて考えてみましょう。
【800の完成度が飛躍的に上昇した】
と考える事はできないでしょうか?
制動性は、完成度が上がれば「これ以上は必要ない」というラインもあるでしょう。
800もその領域に到達したと考えられます。
軽量性については、すでに新型コンポーネントでアルテとデュラには明確な重量差があるのでローターでそんなに差を付けなくても良いのでは?とも考えられますし
むしろ近年のシマノ製品の生産性を考えると、制作コスト的にもある程度までは共通部品使った方が良くないか?とも考えられます。(´-ω-`)ウーン
結局最新のCLって“買い”なの?MTが“買い”なの?
現状では最新のCLシリーズと現行のMTシリーズが店頭に並んでいます。
「結局どっち買えばいいの?」
当然の疑問です。
私の個人的な答えとしては「迷ったらCLシリーズがおすすめ」です。
今回の検証では「CLシリーズがそこまで良く感じない」との声も聞こえてきそうですが
実は、CLシリーズの本当の価値は【実際に走行した時にしか分からない部分】にあります。
CLシリーズの最大の利点は、アームの設計を刷新し剛性を高めた事です。
ディスクブレーキローターはブレーキングの際に発生する熱で変形し、
ブレーキパッドと擦れてしまうことがあります。
現に私も長い下りで頻繁にブレーキングをしていると、途中からブレーキレバーを握っていないにも関わらず「シュッ!シュッ!」と擦過音が聞こえるようになります。
最新のCLシリーズでは、従来のディスクブレーキローターよりも
熱での変形を抑えることに成功しておりますので、擦過音の発生もかなり抑えられているとのこと。
私はR8000系Di2(旧11速アルテグラ)を使用しているのですが、
新型のR8100系(新型12速コンポ)を使用すれば、
ローターとパッドのクリアランスが私の使用しているモデルより10%広い設計ですのでより擦過音は軽減されるはずです。
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【じゃあMTシリーズってオワコンなの?】
いえいえ、まだまだ現役ですし、実は明確な用途があります!!
それは、“軽量性”です。
160mmローターの場合
CL900は113g
RT900は117g
MT900は107g
RTと比較すると、実測で10gも軽量化可能です。
前後2枚で考えると最大20g。この差は軽視できませんね!
例えばヒルクライムで使用する際などの軽量化にも有効です。
また、当店スタッフの山口と話していて気付いたのですが
「そもそも熱変形による擦過音の症状が出た事が無い」というのです。
そう、軽量級のライダーの場合(もしくは高強度なトレーニングを全く行わない場合)
熱変形するほどの大きな制動力を必要としないのでCLにこだわる必要もありません。
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結論
こだわる部分や必要に応じてローターの種類は選択しましょう!
悩みは増えるかもしれませんが、選択枝があるって良い事ですね♪
熱変形による擦過音でお悩みなら【CLシリーズ】
軽量化にこだわるなら【MTシリーズ】
がそれぞれオススメです!!