11月17日、埼玉県の某所にて当社主催のスタッフ向け試乗会が開催されました。
ANCHOR RP9
ブリヂストンサイクルのスポーツバイクブランド「ANCHOR(アンカー)」が展開する、競技者向けのプロダクトライン「レーシングライン」より、世界を制したトラックバイクの開発を受け継ぐ新型のロードバイク「ANCHOR RP9」が発表されました。
すでに多くの方にご注文いただき納期が未定となるほどの人気車種です。
世界最強のトラックバイク開発の現場をそのまま生かして開発されたANCHOR初のDISCオールラウンドエアロロードは、各ブランドがしのぎを削って開発しているジャンルのバイクで、すでに多くのブランドが軽量とエアロとワイヤー内装とDISCを標準装備とした第二世代へと進化しているジャンルでもあります。
多くの海外メジャーブランドが、「空力」×「重量」×「剛性」のベストバランスを追求して作られており、世界最高峰のレースシーンで活躍しています。
ある意味後出しとなったANCHORはいったいどのような性能か、今回一番の注目バイクとして試乗することを楽しみに会場入りしました。
まさにベストバランス
当然、プロライダーの厳しい意見から作られているバイクですから、私くらいの能力では車体のポテンシャルを引き出せているわけではありませんが私は、普段乗っている
CIPOLLINI MCM +MAVIC COSMIC SLR40
という世間一般でいうと剛性の高いバイクを愛用しており、乗り心地の良さより、スタートダッシュのかかりの良さと高速走行時のハンドリングの安定感が高いバイクを好みとしています。
そんな私が試乗一言「こりゃ早い!」
パワー伝達
そのバイクと比べてまず、パッと持ち上げた時の車体の軽さを感じることができました。あまり良くない軽量バイクですと、軽いだけであまり進まなかったりすることがありますが、一漕ぎ目に感じるのが車体の軽さと剛性の高さからくるパワー伝達の良さを感じペダルに力をかけただけ前に進んで行きます。
ハンドリング
次に直進安定性ですが、レースバイクだけありとても安心感のある安定性と、ハンドルに路面状況がリニアに伝わります。これは決して振動吸収が悪いわけではなく不快な振動はしっかりとカットされつつ、レースシーンで必要なインフォメーションはちゃんと伝わるといった具合にチューニングされていることを感じることができました。
コーナリング
コーナリング性能は当然高く、外足加重と低い姿勢で倒しこむことでオンザレールでライントレースすることができます。高速で曲がっても怖く感じることはありませんでした。
全体のバランスがあまりにもよく感じてしまう良いバイクに一番最初に乗ってしまったので他のバイクにのることが不安に、、、
フレーム造形
フレームワークは全体的に、エアロを意識したトレンドのカムテール形状となっており、空力性能の高さを見て取れます。また、軽量性を追求するためエアロロードのような分厚い形状ではなく細マッチョなフレームワーク。そして、パワー伝達のために左右非対称なボックス形状のチェーンステー。
ステムは専用品を使用することでフレームへと内装できるようになっており、メンテナンス性とエアロを両立させた形状になっています。ハンドルは別体式のため自由に選択できるので、好みのものやポジションへ変更することができるようになっているのも好印象です。
ここがハンドルステムの一体型のワイヤー完全内蔵品の場合、ポジションを変えるだけでもすべて組み直しが必要になってしまいます。
まとめ
各ブランドから様々な軽量エアロレーシングバイクが出ていますが、まさにいいとこ取りの夢のようなバイクでした。勝つためのレーシングバイクなので、ツーリングというより、高速巡航をオールラウンドに楽しみたい方に向いていると思います。完成車のパッケージも「わかっている」組み合わせとなっているのほとんど変えるところはないのではないでしょうか。