気付けば各メーカーがカーボンクリンチャーホイールを
バンバン発表する、世はまさに群雄割拠のカーボン時代
そんな中で、いまだカーボンはチューブラーのみ
クリンチャーはアルミリムにカーボンラミネートを施した
所謂アルカーボンを旗艦モデルに据える
ともすれば男義溢れるシマノ
先日、シマノ様のご厚意によりデュラエースの名を冠した
ハイエンドホイールをクリンチャー、チューブラーともにお借りして
スタッフそれぞれが試乗させていただきました
シマノ様、貴重な機会をありがとうございます!
私が試乗したのはアルカーボンのC40 クリンチャー
重量は前後で1500gと、リムハイトが高めにもかかわらず軽量なことから
ヒルクライムからクリテリウム等の高速レースにまで対応可能なスペックとのこと
果たしてその性能はいかほどか
というわけで走ったコースはいつも練習で使う7kmほどの峠と
そこまでの片道15km程の平坦路というところ
まずはゼロスタートの感触……
特にモッサリと言うわけでもなければ、するっと軽いわけでもなく
ぬるりといった踏み出し
しかしそこからの加速はきわめてスムーズ
流石のデュラエースハブは回転性能が素晴らしく
またフルクラムでいうところの2to1に相当するオプトバルも相まって
踏んだ分だけ素直に進むホイールだなという印象
リムハイトも35mmあるため、巡航性能も確保されており
思った以上によく進みます
さて登坂性能はどうだということで峠へ
前後で1500gと十分に軽い為、特にネガな部分は感じず
シッティングやダンシングを織り交ぜてみると
どちらもそつなくこなす乗り味
ダンシングでトルクをかけても、力が逃げる様な嫌なたわみはなく
ややタメがあるもののしっかりと推進力に変わってくれるといったところ
シッティングも淡々と、回転数高めで回すと非常に具合が良く
スルスルと回っていく印象を受けました
下りはというと、しっかりと剛性が確保されている事もあって
コーナリングで多少突っ込んでもしっかり曲がれます
自分が狙ったラインをしっかりとトレースできる
素直なハンドリング性能は、技術が上がれば上がる程
それに応えてくれるだろうといった感じ
敢えていうなれば、自分の技術以上のコーナリングはできないといったところ
同社のチューブラーが高剛性、28mmという極太リムによって
ある意味自分の技量を越えたコーナリングができてしまうのに比べると
そこまでではないかなと
しかしそれでも十分です。
下りのコーナーでのホイール由来の不安感は全くありませんでした
じゃあスプリントはどうだということで試してみた所……
こちらもソツなくこなす感じ
変によじれるような感触もなく、ややタメのある加速でスピードが伸びます
ぶっ飛んでいくような加速では無いですが
かといってスピードがすぐに頭打ちになるわけではなく
決してスプリントもニガテでは無いと思いました
いろいろと書きましたが、悪い言い方をしてしまうと
極めて「普通」のホイールだと思います
「普通」に登れて、「普通」に下れて
「普通」に加速して、「普通」に巡行する
しかし
「普通」だけど、驚くほど不満は無くて
「普通」だからこそ、これさえあれば良い
それがSHIMANOのc40 CLなのかなと個人的には思いました
耐久性に優れたアルカーボンリムに
回転性能だけでなくメンテナンス性も優れたハブ
ヘビーユースに持ってこいなので
普段使いからツーリング、ロングライド、レースまで
本当に履きっぱなしで良い、これ一本あればいい
「普通」で、それでいて「素敵」なホイール
というところで私のインプレッションを〆たいと思います
さて、SHIMANOのWH-9100 デュラエース c40 CLは
店頭には在庫がありませんが、取り寄せはもちろん可能です!
使用感等で何か気になる事がございましたら、是非スタッフにお尋ねください!