ワイズロード川崎店 Techコーナーです。
本日のTech便りは「ディレーラーハンガー」のお話です。
リアディレイラーハンガーのチェック
現在のスポーツバイクのリアディレイラーハンガーは、ほとんど
「交換式ディレイラーハンガー」
というものになっています。
下の写真の、
『Acera』と書いてあるパーツが後ろの変速機「リアディレイラー」
そのスグ上の銀色パーツが「ハンガー」です。
この場合、黒いフレームとは別体で、銀色の交換式ハンガーが取り付けてある形です。
※まれにフレームとハンガーが一体になっている車体もあります。
リアディレイラーハンガー(以下「ハンガー」)は、外からの力により曲がることがあります。
「交換式」の名のとおり曲がったら交換すれば良いのですが、曲がったことに気付かずに乗り続けると
あるタイミングで折れてしまいます。
できるだけ早く気がつき、交換する
ここが運命の分かれ道
出来れば折れる前に、ハンガーがただ曲がっているだけの内に交換修理をしていただきたいのです。
なぜなら、
曲がっただけか折れているのかで重症度に大きな差があり、それだけ修理に掛かるお金にも大きな差が出てくるからです。
さらにもっと重症になると、フレームにもダメージが入り、実質修理は不可能!という事もまれにあります。
症状が軽いうちにハンガーだけ交換するだけでしたら、
ハンガー代 2,000~3,000円くらい
交換工賃(変速調整込み)3,300円
トータル6,000円前後で済むことでしょう。
しかし、
ハンガーが曲がったのに気づかずにリアを一番軽いギアに入れてしまうと
↓
リアディレイラーがホイールに巻き込みハンガーが折れディレイラーも壊れチェーンも捻じれ、
↓
さらにシフトワイヤーは折れ曲がり、ホイールのスポークが何本も折れる・・・
かなりの重症になってしまい修理代は〇万円を超えてきます。
消費生活センターの動画が非常にわかりやすいのでご覧ください。
動画の50秒あたりからになります。
https://www.kokusen.go.jp/douga/20150618_1_news/n-20150618_1_high.html
チェックしていただきたいのはココ
下の写真ではリアディレイラーの黄色く囲んでいる部分に傷が入っているのが確認できますね。
なぜここに傷が入るのかというと、スポーツサイクルの外装変速機は車体右側に出っ張ているため車体を右側に倒してしまったり、落車したときに右側が下になって転んでしまう事でアスファルトと接触してこの位置に傷が入るのです。
つまり、
万が一転んだり車体を倒、またはリア変速が頻繁にカチャカチャ鳴るようになってきたら、
まずはリアディレイラーに傷が入っているか、
ハンガーが曲がっていないか、
のチェックをして下さい。
小さい傷でも、ハンガーが曲がっている可能性は高いです。
ハンガーが曲がっていないかの確認方法
下の写真、新車状態の車体ではスプロケットとリアディレイラーの2つのプーリー(小さい歯車)が全て一直線になっているのが分かると思います。
ハンガーもスプロケットと並行で、それぞれの中心線を並べても両方の線がそれぞれまっすぐで、しかも平行になっています。
これが正しい状態。
もし愛車のハンガーがこのようまっすぐではなく、写真の向きで向かって左に曲がっていたら、リアを決して一番軽いギアに入れずに早めに修理の予約をお取り頂き、まずは車体をお見せ下さい。
車体を拝見して交換修理が必要であれば症状の大小も含めご対応いたします。
なお、修理はご予約制となっております。
こちらをご覧いただき前もって予約をお願いいたします。
運命の分かれ道、ハンガーが折れてしまうかどうかはお客様のセルフチェックにより折れる前に防ぐ事が可能です。