毎年、多くの代理店の方々にご協力いただき開催されているワイズロード社内試乗会に参加しました。今回は心に残った車体をご紹介いたします。
憧れのイタリアブランド
ロードバイクの購入を検討される方で「イタリアブランドがいいな」と考えている方がいると思います。もちろんTREKやCANNONDALEなどのアメリカブランドやGIANTやMERIDAなどの台湾ブランドもその企業規模から多くの販売実績のフィードバックを受け良質のマシンを生み出しています。「それでも、やっぱりイタリアブランドがいい‼」と思う方も少なからずいるはずです。イタリアブランドの中でも見た目の派手さだけでなく、ツールドフランスをはじめとする多くのレースで実績を掲げてきたPINARELLOは中でも憧れのブランドではないでしょうか。実は私PINARELLOの車体を雑誌でみた瞬間「この自転車が欲しい」と思った事がロードバイクを始めるきっかけでした。
PINARELLO「F5」
今回試乗させていただいたのは、ピナレロブランドの中でもコンペティションに分類されているレーシングモデル「Fシリーズ」。こちらのF5はTorayca T700 CARBONを使用しており105 Di2 完成車で税込み836,000円です。また、105 12Sメカニカル 完成車モデルもあり税込み660,000円となっております。
PINARELLOの本気度がわかるサイズ展開
ロードバイクのサイズ展開は、少ないもので4サイズ、平均的に6~8サイズ展開ということが一般的です。しかしピナレロの場合、フラッグシップモデルの「DOGMA F DISC」で11サイズ展開、このミドルグレードの「F5」でもカタログ上9サイズの展開があります。(大きいサイズは日本国内で流通することは稀ですが。)
ピナレロ伝統のテクノロジー
まず、ピナレロの車体を見た瞬間魅力を感じるのが特徴的なこのうねうねしている「ONDAフォーク」でしょう。
今思うと昔の「ONDAフォーク」は見た目のインパクトは強烈でしたが、そのつくりはとても強靭でなかなかハードな乗り心地でした。しかし、技術の進化というのは凄い。現行のフォークはそのつくりも薄く軽量、さらに空気抵抗の軽減を考えたアップグレードに加え、乱気流を抑えるエンド形状によりハンドリングの精度と安定性を向上させています。
そして、もう一つの代名詞が「Think Asymmetric」。アシンメトリーという髪型もありますが、左右非対称を意味します。自転車はドライブトレインがフレームの右側についており、ペダリングやチェーンの引きなどでフレームに加わる力が左右で異なります。そこに目を付けたピナレロが提唱したアシンメトリックは本当の均等を生み出すためと言われています。最近は各ブランドのモデルでもアシンメトリックという言葉は耳にします。
現在のフレーム形状の原形「DOGMA F8」から受け継がれるエアロダイナミクスは、進化に進化を遂げ、ヘッドチューブ、シートチューブ、ダウンチューブ、シートステーなど随所に盛り込まれています。
その乗り心地は
走り出しも軽く踏めば踏むほど進みとても軽快、コーナリングもエアロ形状モデルによくある癖のあるハンドリングではなくスムーズな動き、体への振動もさほど気にならず「バランスの良い1台」といった感想でした。フレームの硬さや構造、オンダフォークやアシンメトリックなどの技術すべてがうまく機能して、レーシングモデルとしてだけでなく趣味のライドでもしっかり走れる1台になっていると思います。
あなたにとってよい車体とは⁉
今回試乗させていただいた車体「F5」はピナレロでもミドルグレードにあたります。といっても105 Di2 完成車で税込み836,000円します。フラッグシップモデルの「DOGMA F DISC」はフレーム価格で税込み1,100,000円(通常カラー)、完成車にすると約2,000,000円程します。もちろん高い車体がよいものということは間違いありません。しかし、レースなどには参戦せず趣味としてロードバイクを楽しむには、この「F5」、もしくはもう少しお安い車体を購入してその分良いホイールをインストールするというのもロードバイクの買い方かと思います。ご自身の使い方を考えご予算と趣向にあった所有欲をみたす1台を選んでいただければと思います。
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