こんにちは、ワイズロード船橋店の高橋です。
今回は社内研修にてRIDLEYのHELIUM DISCを試乗させて頂きましたのでご紹介させて頂きます。
総合評価
7.5点/10点
2ndグレードモデルとしては剛性が高いがホビーライダーでも扱いやすい範囲内に収まっている。複雑化した市場では目立ちにくいが軽量レースバイクとしては非常に優秀。
良い点:2ndグレードとは思わせない軽さと剛性を備えているが快適性も持ち合わせている。保守的なフレーム設計が組み方のバリエーションを広げる。独自の販売形式と良心的な価格設定。
悪い点:安定性に欠けるジオメトリ。空力性能の低いラウンドベースのフレーム形状。狭いタイヤクリアランス。
HELIUM DISCの詳細
エッセンシャルシリーズの登場
RIDLEYは2024年モデルからミドルグレードのラインナップを大幅に強化しました。
軽量レースモデルのHELIUM DISCをはじめとしたエッセンシャルシリーズと呼ばれるモデルは上位モデルと同じモールドを採用しつつ、カーボンの素材を変更することで価格を抑えた2ndグレードとなります。
HELIUM SLX DISC vs HELIUM DISC
旗艦モデルのSLXでは60t、40t、30t、HMカーボンを、2ndグレードのエッセンシャルシリーズでは30t、24t、HMカーボンをメインマテリアルとしています。
それぞれの剛性と快適性は同等レベルですがエッセンシャルシリーズの方がフレームとフォーク込みで134g(Sサイズの場合)重くなっています。
外観
HELIUM DISCは伝統的なラウンドベースのフレーム形状を採用しています。
ラウンドベースのフレーム形状はアスペクト比が崩れにくいため軽さと剛性に優れるといったメリットがありますが空気抵抗を非常に受けやすいというデメリットもあります。
昨今の市場ではCANNONDALEのSUPERSIX EVOなどのような軽量レースバイクのエアロ化により、HELIUM DISCのようなバイクは見かけることが少なくなっています。
とはいえラウンドベースのフレーム形状はHELIUM DISCのように軽さと剛性に特化させるなら最適なフレーム形状です。
詳細なスペック
HELIUM DISCの BBはPF30を採用しており、市場のほとんどのクランクと互換性があります。
シートポストは27.2mmの丸型シートポストを採用しています。
ハンドルまわりはF-STEERERにより完全内装としつつ、ダストカバーとコラムスペーサーはシンプルな丸型のものを採用しているため中空のステムとハンドルのクランプ部に穴がある完全内装対応のハンドルであればほとんどのものが取り付け可能です。
タイヤクリアランスは実測28mmまでです。
TREKのMADONE SL GEN7は実測34mm、CANYONのULTIMATE CF SLXは実測32mmまでのクリアランスがあるのに対してHELIUM DISCは保守的な設計となっています。
昨今のトレンドであるワイドリムやフックレスリムと相性が悪いのが残念なポイントです。
ジオメトリ
HELIUM DISCはXXS 〜Lサイズまで展開しています。
Sサイズを基準とするとスタックは542mm、リーチは384mmです。
他社の類似モデルの同等サイズと比較するとFACTORのO2 2ndではHELIUM DISCと同じスタックとリーチを採用しています。
LOOKの785 huezでは558mmのスタックと385mmのリーチがあり、HELIUM DISCの方が低く、近いです。
チェーンステーは405mmと非常に短く、加速性に特化しています。
ヘッド角は73°、フォークオフセットは45mm、トレイルは53mmとなっています。
対して安定性に優れているCANNONDALEのSUPERSIX EVOのヘッド角は71.2°、フォークオフセットは55mm、トレイルは58mmとなっています。
HELIUM DISCのフSUPERSIX EVOと比較してフロントまわりが立ち気味なため、ハンドリングのキレと旋回能力には優れていますがダウンヒルなどでの安定性にはやや劣るジオメトリです。
ハンガー下がりは66mmです。FACTORのO2 2ndでは70mm、CANNONDALEの SUPERSIX EVOでは72mmとHELIUM DISCよりも重心位置が非常に低く、安定性に優れています。
さらにホイールベースは977mmと非常に短いです。
パフォーマンス
試乗コースは平坦のみでした。
漕ぎ出しから時速27km前後までのスムーズさは他のどのバイクよりも印象的でした。
トルクをかけて踏んでもBBまわりとフロントエンドにたわみはなく、踏んだ分だけ進むような感覚でした。
ですが過剛性という訳ではなく、ホビーライダーでも扱いやすい範囲内で高剛性でした。ハンドリングは旋回性能が高く、小まわりが効きますが安定していました。
テストバイクにはSHIMANOのULTEGRA C36(内リム幅21mm)とCONTINENTALのGP5000 28Cがアッセンブルされていたので足まわりは高性能でバイクの挙動はクセがなく、ニュートラルでした。
快適性も高く、アスファルトの粗い路面でも突き上げ感は少なかったです。
価格
HELIUM DISCは2ndグレードながらフレームセットでの販売があります。
また、バイククラフトと呼ばれるフレームとコンポセットのキット販売も行っています。
コストパフォーマンスにも優れているためバラ完や載せ替えに最適です。
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最後に
いかがでしたでしょうか。
フレームの系統、価格、パフォーマンスを含めて市場で被りずらい唯一無二のバイクでおすすめの1台となっています。
また、ワイズロード船橋店は千葉県屈指のRIDLEY取り扱い店です。
気になる方は是非お問い合わせください。
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