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サドルの選び方の本当のところ。【穴あきサドルに挑戦し続けたスタッフが語る】

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上野アサゾー店】石川 康輔 24年10月11日

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サドルの選び方お悩みですか?私は悩んでいませんが、自分から「やぶへび」(気になるサドルあると買っちゃうのです)するタイプなので実はサドルの悩みの大半に触れてきているという自負があります。サドルの種類と穴の有り無し、ワイドの違いなど主にプロロゴを基準にお話ししていきます。

自分に最適なサドルはどれだ?

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はい!

PROLOGOシリーズを代表するロードモデルのサドルに並んでもらいました!!

左から

DIMENTION

NAGO R4

SCRATCH M5

という並びです。

スクラッチだけ貸し出し中でSPACEモデル(クッションちょい厚モデル)となりますが、説明に支障はないのでこのまま進めていきます。

サドルを選ぶ際の基準のポイントはいくつかありますが、それらをジャンル分けしてみました。

 

サドルの種類 - サドルが想定している(と私が思っている)使用する領域やシチュエーション。競技の特性や時間なども関係が出てくると思います。

 

サドルの形状 - 一般的にサドルを選ぶ際に注視しがちなところです。サドルが反っているとかラウンド形状とかフラットとかそういうやつ。一応穴があるか無いかもここに含めて話します。

 

サドルの厚み - 最近はレースモデルも厚みが出てきていますが、グレードの違いやモデルの違いでクッションの厚みが変わってきます。個人的にはそこまでは重要ではなく、形状に問題が無ければある程度で十分という感じ。

 

サドルの種類

まずは三つあるサドルのそれぞれの違いを見ていきます。

 

DIMENTION

いわゆるショートノーズサドルの代表モデル。

UCIルールを回避して前乗りポジションをとるために登場したというのが一般的な見かた。

ただ短くしただけではなく、効果的に前傾姿勢をとりより高出力な前乗りポジションを快適に維持できるように工夫されています。

前傾姿勢をとった際の着座位置はかなり限定的でサドルの前方のみの狭い範囲のみとなります。

お薦めの使用用途はヒルクライムや短時間高強度のレース、クリテリウムなど、とにかくゴールまで忙しい高強度を維持するレースにおいて最適なポジションを維持しやすいのが特徴です。

↓先端を揃えてくびれの広がりがDIMENTIONの方が早いです。これが着座位置に基本ポジションに影響を与えています。

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NAGO R4

今年大人気となったプロロゴニューモデルサドル。

ロードレース系のサドルとしてはクッションも厚くしなやかで、ショートノーズサドル寄りの設計となります。

ある程度のポジション移動は可能ですが、基本的には少し前乗り寄りのブラケットポジションを基本にしているサドルです。

お薦めの使用用途はロードレース全般、長時間の耐久系ライド、少し前乗りにポジションを調整したい方など、ロードサドルでも少しだけ前方に座りたい方にとっての最適解です。

↓NAGO比較でSCRATCH M5の方が奥でくびれが始まっています。どこまで下がれるかがここの差です。

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SCRATCH M5

ロードサドルの基本となるポジション移動が容易で後方に着座する場合にも快適な万能サドル。

この三つの中では最も後ろに座れるサドルで、かつ、一時的に前乗りポジションに移行した際にも安定感が高いので基本となる座骨を立ててリラックスポジションをとりつつ、少し骨盤を寝かせるエアロポジションまでを幅広くカバーすることが出来ます。

お薦めの使用用途はロードバイクであれば大抵の状況において万能に対応してくれます。クッションの厚みが欲しい方はSPACEモデルがちょっとだけクッションを増しているのでそちらはよりロングライドなどにおススメです。

 

この3つはもともとディメンションとスクラッチの2択だったところにどっちの要素も併せ持った万能なNAGO R4というモデルが登場したことで全ての状況に対応しやすいサドルラインナップになりました。

ショートノーズサドルという本来の意味合いを持っているのはディメンションだけですが、残りの2つもデザインとしてショートデザインになっています。

正直NAGO R4がかなり万能なのでいわゆるブラケットの頭を握って体を折りたたむエアロポジションを多少なりともとる方はNAGO R4が一番姿勢をとりやすいと思います。

クラシックなサドルを後退させて、背中を丸めて手足を動かしてバイクをコントロールするような場合はSCRATCH M5が骨盤を立てやすいので安定して手足を動かしやすいと思います。

DIMENTIONについてはかなり前乗りに特化しているのでサドルの相性というよりは競技時間が短いほど有効になるっていう感じです。高強度が続くのでサドルへの荷重も少ないことから相性は気にならないでしょう。

 

サドルの形状

最近は殆どのサドルがセミラウンド形状という感じの中間的な形状を採用しています。

サドルの反りもそこまで大きくなくポジション移動も行いやすいような万能系のサドルに段々と絞られている印象です。

その為形状的な相性をあまり考えることなくサドルを選べるようになってきているというのが昨今の技術進化もあって実現しています。

穴のありなしについては殆どのサドルが穴があるというのが現状です。

穴が無いメリットも少なからずあるので(後述しますが)選択肢を多少用意してくれているPROLOGOは個人的にも一押しです。

 

 

サドルの厚み

パッドの厚みやベースプレートのしなり、レールの材質によっても快適性が大きく変わります。

パッドの厚みは勿論ですが、その材質によってもパッドの役割は変わってくると思います。

基本的にパッドは一定の弾力を持ったものが1枚貼ってあるという構造になりますが、SCRATCH M5のように分割してサドルの部位ごとに変化を与えたり、NAGO R4のように場所によって厚みを変えたりすることで場所によって快適性をコントロールする事も出来る様になってきました。

その上でパッドの厚みは同じパッドであれば座骨など凸凹している部分がコンタクトした際に包んでくれる量が増える為厚みがある方が比較的優しい乗り心地になります。

最近はトッププロでもクッションの厚いサドルや3Dプリントパッドでより快適なサドルを好む選手が増えてる印象なので、レース向きの厚みのあるサドルが市民権を得ているので選択肢が増えて助かります。

 

穴あきサドルに挑戦し続けたスタッフの話

私の話ですが、穴あきサドルがどうしてもだめだったのですが、この度ようやくNAGO R4なら穴が開いている(溝があるも含む)事によるダメージを感じなくなった最初のサドルとなりました。

ここに到達するまで10種類以上の穴ありサドルを買ってきたと思いますが、すべてがダメで穴が開いているという条件が全てダメなのかなとあきらめかけていたところに、そうではなかったという希望をもたらしてくれました。

私が穴あきがこれまでダメだった理由

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穴の周りのふちの部分に注目していただきたいのですが、厚みがあるのと、弾力がしっかりしているのと、穴がそこそこ大きいのと、角度がなだらかなことが見て取れますね!(わかるか!)

比較対象としてSCRATCH M5

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ちょっと角を感じるのとクッションが浅いのとベースプレートが近いというところです。

 

この差によって「穴に肉が落ちる」その肉がペダリングで擦れて痛い、単純に食い込んで痛い、というのが私がずっと感じていた痛みの正体(だと思っています)。

どちらも肉が落ちているけど、NAGO R4はクッションの弾力とか形状とか色々な条件が揃って肉が挟まらずに済んでいるので擦れないという事になると思います。

SCRATCH M5に関してはほぼほぼ大丈夫だと思っていましたが、長時間走るとやっぱり痛みが出るので諦めかけていたのですが、NAGO R4はついにやってくれましたね。

 

まぁ、ここまで穴に過敏になる必要はないと思いますが、自転車人口の1%ぐらいは私と同じような悩みを持っているのではないかと勝手に思っているので、似たような境遇の方はNAGO R4は行けるかもしれませんよ?

 

ワイドによる違い

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現行のNAGO R4は137と147という二種類から選ぶことが出来ます。

ポガチャル選手が147mmを使っているので限定モデル等が147mmばかり販売されてむしろそっちが標準的な扱いもなくはない状況になっていますが、137mmが標準サイズです。147mmはクッションの厚みでワイドになっているのでお尻へのコンタクトは優しいですが、ノーズ側のパッドも厚くなることで、横幅が広くなっているという事に注意が必要です。

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写真とは別にちゃんと先端から100mmの位置でノギスで横幅を測りましたが、約2mm横に太くなっています。

厚みも変わっているので体感レベルではもっと違うように感じるかと思います。

私の場合はワイドモデルは少し広いように感じました。擦れて痛みが出るほどではないものの(柔らかいクッションだから影響が少ないのかも)明らかに異物感を感じる為、現在は137mmに落ち着いています。

もしかしたら慣れで解決するかもしれませんが、137の方が自然に走れている感覚があるので太いサドルが元々得意でない場合は素直にレギュラーサイズの137mmを選択する事をおすすめします。

もう一回ワイドモデルを試すので、その時に意見が変わる可能性もありますが、おそらく私はワイドモデルの人では無いという事になると思います。

 

ちょっと自分語りが多くなりましたが、

サドルには

種類

形状

厚み

という選び方において重要なポイントがあります。

厚みはどちらかというと幅の話がメインでしたが、これらを踏まえて自分自身に最適なサドルを見つけるというのが、サドル沼と呼ばれるものから抜け出すためのポイントとなります。

 

なので、サドルを選ぶ際は、そのサドルがどういう目的に合わせて作られているのかを最初に明確にします。

形状的に最近はセミラウンド系がほとんどになり、モデルによっては穴あきしかないので最近はここは無視してもいい傾向です。

最後にクッションの厚みや幅的な事を選択するのですが、基本的にはワイドモデルの方が快適です。

クッションの厚みもありますし、圧力も分散されるので特にヒルクライムをゆっくり走るときのお尻の負担も減らせるのでクッションがある方が最近は良いと思います。

但し、相性問題でクッションの厚みが増えて幅が広がることでペダリングをした際に内股に擦れるなど広いことによるデメリットもあるので自分自身が広いサドルに相性がいいかどうかも試していくことで段々サドルの選び方がわかってくると思います。

 

一つ言えるのは

NAGO R4すごくいいですよ!!

限定モデルもたくさん出ているので是非お試しください!!

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