みなさんこんにちは。Y’s Road松山店 関です。
3年ぶりにシクロクロスに参戦してきましたので、ご紹介します。
長いので読みたいところだけ読んでくださいね♪
シクロ初参加レポートはコチラ▼
シクロクロスとは
土、草地、泥、砂、砂利など未舗装路で行われる周回レース!
コース上にはいくつものコーナーや斜面の他、階段やシケインと呼ばれる障害物があり、時には自転車を担いで走ることも!?
もともとはヨーロッパで冬のトレーニングとして行われていたもので、体力はもちろん、バイクコントロールのテクニックが必要なので、ロードレーサーにとって最高のトレーニングになります。
不整地でのレースなので転んでしまうこともありますが、地面が柔らかいことが多く、スピードも低いので比較的安全な競技とされています。
シクロクロスに必要なもの
ロードバイクでは走れないのでシクロクロスバイクが必要です。
シクロバイクの特徴は、、
・担ぎやすく泥がつまりにくい設計
・不整地での安定性とコーナーでの機動性を兼ね備える
・太いタイヤが取り付け可能
などなど。
不整地でスピードを出すことに特化した車体です!
シクロバイクがなくても、以下の車体なら参加できる場合もあります!
*大会のルールをご確認ください
・33Cのブロックタイヤが取り付け可能なディスクロード(DOMANEなど)
・グラベルロード
・MTB
エンデュランスロードなど太いタイヤが装着できるロードバイクなら参加できる場合があります。
ただし、ロードバイクはシクロバイクやグラベルバイクより繊細なものも多いので転倒時の破損には十分注意しましょう。
グラベルロードは細かい点を除いてシクロバイクとそっくりです。十分シクロクロスを走れます。
MTB(マウンテンバイク)はよりタイヤが太く、シクロバイクより走破性は高いです。
逆に重いので担ぎやトップスピードでは不利です。
ルール的に認められれば走ることができるでしょう。
その他注意点として、
シクロクロスでは基本的にタイヤ幅は33mmまでとされています。
他の競技同様、不要なパーツは取り外しましょう。
(ライト・ドロヨケ・スタンドなど)
*参加するイベントのルールをご確認ください
シクロ・グラベルの違い
「ロードバイク風の形で悪路を走れる」という点でシクロとグラベルはそっくりです。
ホビーレースならどちらでも楽しむことができるでしょう。
よく見ると車種やモデルごとに個性や得意な分野があります。
今からバイクを探す方は違いを理解して自分に合ったバイクを選びましょう!
共通点
シクロとグラベルの共通点は、、
・太めのブロックタイヤが着く
・ディスクブレーキ装備
・比較的頑丈なフレーム
・安定性の高い乗車姿勢やパーツ
・フロントシングルギアの車体もある
などです。
シクロクロスバイクの特徴
シクロクロス競技に特化した車体
シクロクロスでは33Cまでのタイヤ幅しか使わないので、40C以上の極端に太いタイヤはつかないことが多い。
また、泥よけや荷台などの取付台座もないものが多く、その分軽量。
(モデルによるが)悪路走行やコーナリングに特化した設計で機動性が高い。
グラベルロードの特徴
悪路も含めた遊びのためのバイク。舗装路から未舗装路まで様々なライドに対応。
40~45Cの幅広タイヤが付くものが多い。
ドロヨケや荷台の台座があるものが多い。
安定性と乗り心地の良いモデルが多い。
遊びのためのバイクなのでモデルごとに個性がある。
逆に剛性感や軽さ、特に機動性はシクロバイクの方が優れることが多い。
まとめ
(一般的に)以下の通り
シクロクロス | グラベル | |
タイヤ幅 | 最大33~38C前後 | 最大40~45C前後 |
重量 | 比較的軽い | さまざま |
バイクの挙動 | 機動性が高い | 安定性が高い |
用途 | 競技 | さまざま |
ドロヨケや荷台 | 取付台座がない | 取付台座がある |
グラベルでシクロに出ることもできるし、シクロでロングライドに行くこともできますが、、
シクロ競技やトレーニングとして楽しみたい方や、ロングライドでも高負荷で走りたい方にはシクロバイクをお勧めします。
特にシクロクロスのコースによくある狭くて急なコーナリングでは安定性重視のグラベルロードと差が付きやすいでしょう。
逆にシクロは楽しむ程度で、ロングライド、パッキング、グラベルサイクリング、キャンプ、通勤など幅広く使いたい方、安定や乗り心地を求める方にはグラベルロードがオススメです。
安定性の高い設計とラクなポジションはどんな路面でも安定して快適に走れます。
スタッフ バイク紹介
TREK CHECKPOINT SL
安定性の高いグラベルロード。
IsoSpeed搭載で乗り心地が良く、一般的なロードよりラクな姿勢で安定して走ることができます。
フレーム下部には障害物でバイクが傷まないようにガードがついているので悪路も安心して走れます!!
普段は荷物満載でキャンプツーリングに使いますが、不要なパーツを外してシクロ仕様に!
チェーンオイルはこだわりの組み合わせ。
ワコーズ チェーンルブリキッド エクストリームは非常にスムーズな動作ながら、悪天候にも強いオイル。
レスポ チタンスプレーはチェーンへの密着が良く、微細なチタン粒子がベアリングのように転がることで抵抗を削減します。
どちらも在庫ございます!
*チタンスプレーは改良後継品を在庫中
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フォークはLAUF GRIT
約3cmの可動域を持つ軽量サスペンションフォーク。路面の振動や衝撃を大きく減衰してくれます!
フルカーボン製で一般的なサスより非常に軽量です。
ギアはGRXとアルテグラのMIX。
シクロクロスのように決まったコースの周回なら軽量でチェーン落ちのリスクが少ないフロントシングルもアリですが、荷物を積んだり様々なコースに行くことが多いのでフロントダブルを採用。
神山くんの愛車
ビアンキ ゾルダープロ
シクロクロスバイク。クイックなハンドリングが特徴で、CHECKPOINTとは対照的に機動性重視。
コーナリング練習では神山くんのテクニックと相まって全くついていけないほどの差が出ます!
ペダルはクランクブラザーズ!
泥が詰まりにくく、どの面でもクリートキャッチできるうえに小型で地面に当たりにくいのでシクロにも最適!
お客様の愛車
TREK CHECKPOINT SL
自分の初代CHECKPOINTの後継に当たる現行モデル。快適性はそのままに、ワイヤーのセミ内装とエアロ形状に進化した今イチオシのグラベルロード。
タイヤは舗装路でも走行性能が高いグラベルキング SS
以前当店で務めてくださっていた赤城さんを発見
バイクはMASI SPECIALE CX 2009年ごろの物か?
クロモリのシクロフレームで、カンチブレーキ、トップチューブのワイヤールーティングなど古典的なシクロ車。
タイヤはCHALLENGE BABY LIMUS
泥寄りのオールラウンドタイヤ。
タイヤ選び
シクロクロスで車体以上に重要なのがタイヤ!
シクロクロスではコースによって草・土・泥・雪・砂利・舗装路など様々な路面が登場します。
コースや気候に合ったタイヤ選びがタイム短縮のカギ!
というより合っていないタイヤでは全く走れないことも!?
まずは代表的なタイヤを3種類に分けて紹介します。
オールラウンド
IRC SERAC CX
パナレーサー CG CX TLR
ビットリア TERRENO MIX など
土・草・砂利など様々な路面に対応。比較的ドライな路面向けで走行抵抗とグリップのバランスが良い。
ドライコンディション
IRC SERAC CX EDGE
ビットリア TERRENO DRY など
砂地またはドライで状況の良い路面向き。
ノブが低くスピードが出やすいが路面によっては滑りやすい。
マッドコンディション
IRC SERAC CX MUD
パナレーサー Albit
ビットリア TERRENO WET
泥や雪などぬかるんだ路面向け。
大きなノブでしっかりグリップしながら進みます。泥はけが良いのも特徴。反面走りが重たい。
これらの基本を元に、タイヤパターン、重量、価格などから気に入ったタイヤを探しましょう。
次に出場するコースは初めてのコースですが、ほぼ全体が草地で滑りにくそうな路面のようです。
前回シクロクロスに参加したときのタイヤはこちら
パナレーサー グラベルキング SS 32C
タイヤのセンターは細かい溝があるものの、ほぼスリックで舗装路で非常に軽快に走れ、悪路やコーナリングではサイドの小さなノブがグリップを発揮します。
前回はシクロ用というよりは普段使っているタイヤそのままで参加しました。
前回のシクロも比較的容易な路面だったのでこのタイヤでも無事に走ることができましたが、朝露で濡れた草地で滑ることもありました。
次回のシクロはしっかりとしたシクロタイヤで参加しようと思います。
そこで選んだのがコレ!
IRC BOKEN DOUBLE CROSS 33C
IRCのグラベルタイヤBOKENシリーズ
(シクロ用タイヤじゃないんかい!)
その中でもより荒れた路面やマッドコンディションにも強いDOUBLE CROSSモデル。
従来の38C・42Cに加えシクロクロス向けに33Cが数量限定で登場!
33Cは38C・42Cとトレッドのパターンも異なり、太さに合わせて最適化されています。
BOKEN DOUBLE CROSS 33Cは舗装路も未舗装路も、グラベルもシクロもCROSSOVERに活躍する一本です。
重量で見るとグラベルキングSSと比べて片輪100g重くなり、トレッドパターンと合わせて舗装路ではどうしても重く感じます。
ケーシングは60TPIでどちらかというと安価かつ頑丈さ優先の作りでしょうか。
逆に悪路では非常に安定性が高いです。
草地や砂利でも強力にグリップして、安心して走れます。
グラベルコースの急勾配やガレた路面でも滑ることなくしっかり食いつきました!
不整地では走りの重さを感じることもありません。
神山くんのシクロクロスバイクZOLDER PROに標準装備のビットリア TERRENO MIXと比較。
どちらも33Cのオールラウンドタイヤ
TERRENO MIXはノブが少なく、抵抗が少なく泥が詰まりにくそう。
BOKEN DOUBLE CROSSはノブの密度が高く、しっかり路面をとらえてくれそうです。
重量はどちらもほぼ同じ。
草地のレースならもう少しノブの低いタイヤで、走行抵抗の少ない物でもよかったかもしれませんが、グリップの心配なく全力で踏めることと、今後のグラベルライドにも良さそうなのでこのタイヤを選びました!
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シーラントも何を使おうか迷いますが、、
今回は一番身近なスタンズのシーラントを使用。
実績と信頼があり、今後つぎ足すときも入手性が高く安心です。
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シクロの練習
練習は完全に自己流ですのでご参考まで。
本番のコースに似ている河川敷に障害物を置いて周回コースを作ります。
細かいコーナリングの練習や、
シケインを飛び越える練習を繰り返します。
愛媛のシクロクロスは比較的難易度が低く、泥まみれになったり、シケイン以外で降りなければいけないほどの箇所は無いので我々のような初心者でも安心!
コースを何周もして、適した空気圧やサドル高を探します。
空気圧は高いほど速いですが滑りやすくなるので好みやコースによっても大きく変わりそうです。
練習するほど動作に慣れて速くなりますが、普段使わない筋肉が筋肉痛になります!
グラベルコースに出かけて様々な路面に慣れることも大切です。
砂利道に慣れれば、ある程度の速度で突っ込めるようになるし、対応力が増えます。
その他舗装路で短距離のインターバル練習をして心肺や何度も加速する練習をしました。
舗装路、未舗装にかかわらず、レースでの負荷を想像してそれと近い強度や時間のトレーニングをするのがオススメです。
作戦と目標
今回参加するのは重信川シクロクロスin東温市
去年のヒルクライムと比べると圧倒的練習不足は否めないので、とても優勝は狙えません。
安全に走って楽しめればと思います。
それでも上位30%(15位)には入りたいですね。
そして初参加の神山くんに負けるわけにいかない!!
スタートはエントリー順で、(どういうわけか)ほぼ最後尾からのスタート。
序盤は人数に対してコースが狭いので、圧倒的不利!
前半は流して中盤以降空いてきたらスパートをかけるのが良いでしょう。
当日
朝一時間ほど試走の時間があり、4~5周してコースをしっかり覚えます。
コーナーや木の根などの危険個所、混みあいそうな場所、抜かせそうな場所、通りやすそうなラインと、それ以外のライン、、
シクロではコーナーで集団がつまって抜かせなかったり、落車で道がふさがれることもあります。様々な状況を想定しながら試走します。
出走直前!
緊張よりも楽しみです!!
成分量が多く、イベントやロングライドにおススメのアミノサウルス。
まだ若干数在庫ございます。
コース情報
レースをご紹介する前に今回のコースを詳しく紹介します。
また、来年参加してみたい!という方のためにコースの攻略ポイントも紹介しますのでご参考に!
*この情報は個人的な考え方です。速い選手とは考えが違うかもしれませんのでご了承ください。
また、コースの攻略を自分で考えるのも楽しみの一つなので、そういう方はスキップしてください!
まずはスタート直後。
カーブの途中から道が二手に分かれます。
比較的路面の良い左と、最短の右。
右(写真で進んでいるライン)は足元が悪いですがこちらの方が速い気がします。
2つの道が合流すると壁のような急斜面の障害が現れます。
実際に目の当たりにすると、初心者は挑戦するのも怖いような角度です。
左のラインなら、壁を越えることなく、安全に上れますが、足元が滑りやすく、タイムロスになります。
真ん中のラインは突っ込めば意外といけます!
勢いをつけ、ギアを軽くしておき、上半身を使って衝撃を吸収。速度が落ち切ったところで前荷重でペダリングスタート!
右のラインは怖くて挑戦しませんでしたが、勢いだけでは無理でしょう。
坂道発進ができる上級者向けですね。
続いて斜面でのゆるいスラローム。
シクロ用タイヤなら滑ることはほぼないのでスピードに乗せます。
折り返しのヘアピンは下りカーブですが、車体を寝かせてタイヤのサイドノブを食いつかせれば滑りません。
ノーブレーキで勢いをつけます。
ヘアピンを抜けるとバックストレート、舗装路の直線!
ここで一気に抜き去りましょう!
直線のまま砂利に突っ込みます。
直線なのでよほどのことがない限り滑りません。ビビらず突っ込みましょう!
コースマップ右側のコーナーは大きな注意点はありませんが、一か所木の根が怖いポイントがあります。
木の根は意外と高さがあり、滑りやすいので要注意。右側(イン)のラインを走りましょう。
コーナーを抜けると短い直線。
この先しばらく道が細いのでここで前を抜かすのがオススメ。
この区間はコーナーが緩いのでスピードを上げていきましょう!
写真のポイントはラインがいくつかありますが、左が安パイ。
シケイン(障害物)の直前はコースが広くなるので、シケインでの乗り降りを含めて順位アップのチャンス!
本当に速い選手は降りずにジャンプで通過!
これは相当タイムを短縮できます!!
もちろん大多数の選手は降ります。
シケイン後のコーナーと直線では無理をしてでも順位を上げましょう!
この先はコースで最もテクニカルなコーナーが続くので、位置取りが大切です。
かなり細かいコーナーが続き、前走者ともつまるので初心者は普通に通るのも一苦労。
C1のトップ選手。
C3の選手よりも小回りを利かせて最短ルートでクリアしています。
C1では多くの選手がいの枝をつかんでターンしていました。
自分は早々に左足をついて、足を起点に回るのが速いのではないかと思います。
乗ったまま行くにはゆるい右のラインになりますが、足をつく前提なら左のラインで切り込めます。
直前のコーナー3つは足をついて(バイクを跨いだまま)回って、この大きなこぶは急いでビンディングをはめて一気に乗り越えます。
さらに続いて大きな木の根が道をふさぎます。
左のラインは根の高さがかなりありますが、最短。
右のラインは根を回避しますが遠回りです。
自分を含めC3の多くの選手は右を通りましたが、C1の速い選手は左を行く選手が多いようです。
無理は禁物ですが、テクニックで短縮できる部分ですね。
テクニカルゾーンが終わったと思たら今度は階段!
しかも長い!!
階段を上ったらすぐ下り。
天候によってはぬかるみやすいので注意。
ホームストレートは走りやすい芝でその先にスタート/ゴールがあり、これで一周。
C3ではこれを6周します。
レーススタート
いよいよスタートです!
スタートはエントリー順の整列。今回は43/50なのでほぼ最後尾スタート。
今回は初心者向けのカテゴリー3での出場です。
カテゴリーごとにコースは一緒ですが競技時間がどんどん伸びていきます。
スタート!!
人数が多いので、隙間を縫うように進んでいきます。
いきなり度胸試し!
試走ではギリギリ上れた急斜面に勢いで突っ込みます!!
挑戦してみると意外と上れました。
ここで神山くん発見!
序盤はコーナーが詰まってなかなか進みません。
下りコーナー。
ここはノーブレーキで行ける!!
前を走る神山くんの後輪が一瞬滑ってヒヤリ
神山くん、直線でもがく!
バックストレートでは重いタイヤでも38km/hは出ています。
神山くんは得意のスプリントとコーナリングでどんどん順位を上げるのでついていくので必死!
一週目中盤、しばらくは神山、赤城、関の順で進みます。
赤城さん、「完走が目標です」と言いつつかなり前を走っています!
シケイン
直前までできるだけ速度を殺さずに、スムーズな乗り降りができるかでタイムが大きく変わります。
細かいコーナーが始まる前のストレートでできるだけ順位を上げておきたい!
雨の影響で滑りやすい区間も。
かなり細かいコーナーが3つ
あえて足をついてインを突きます。
続いて急勾配。
さらに木の根!
集中力を切らすと転んでしまうようなテクニカルなコーナーが続きます!!
連続コーナーが終わるとすぐに階段!
この辺りで一度神山くんを抜かします!
しかしホームストレートで抜き返された!
2周目。
だいぶコースが空いてきました!
2周目もガンガン攻める神山くん!
神山徹底マークです。
2周目のシケイン
シケインでは20km/h以上の速度で飛び降ります。
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