世界的な自転車需要の中、自転車の存在意義が少しずつ変わってきたように思う時があります。
初心に戻るべく、こんな記事を書いたことを思い出しましたので再掲します。
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みなさんこんにちは!府中多摩川店の吉田です。
お客様にご案内をしている際、スポーツバイクが初めてと言うお客様から
「何故スポーツバイクに乗っているの?」
と聞かれることが時々あります。
ご最もな質問です。
初めてその質問をされたときは核心を突かれた様な気持ちになって、
上手く答えられませんでした。
その時からちまちまと、こちらの記事を書き進めておりました。
初心に戻るためにも、今回は私のスポーツバイクへの馴れ初めを勝手にご紹介して
スポーツバイクに興味をお持ちでない方の目にも触れるようにしてみます。
1.子供の頃はみんな自転車に乗っていた
少なくとも神奈川県の郊外に住んでいた私の認識はそうでした。
友達はみんな放課後になると、待ち合わせ場所を決めて各々のバイクに跨って遊びまわる。
小学生の頃は公園でドリフトごっこをして、中学の頃は友達の家まで遊びに行って、高校になれば隣町のゲーセンまで通っていました。
世界を広げるための、遊びを増やすための、最も身近で最もカンタンなツールとして。
ただ漠然と、自転車が好きなんだ!という自覚もないまま自転車のある生活を過ごしていました。
2.「流動性の少ない社会」という言葉
小学生の頃。たまたま何かの読み物で見かけたこの言葉が心に刺さっています。
日本人の生活の特徴を記したもので、生まれた土地で学校に通い、進学し、電車を使って近い職場に通勤する。
閉鎖的?に思えるような空間で人生の大半を過ごす。人口の分布を見てもこれが顕著だ。
という現代社会に警笛を鳴らすような内容だったと思います。
隣町がどんなに栄えているのかも、どんなお店があるのかも、どうやって行くのかも知らない同級生が沢山いて、
電車やバスが普及した時分ですから、自身の住んでいる地域でさえ頭の中の地図が点と点でしか繋がっていない。
確かにそれはつまらないなと。
目的地の途中に珍しいアスレチックのある公園があっても、1クレジットが安いゲーセンがあっても、
美味しいお店があっても、お洒落なカフェがあっても目に触れることもない。
すごく勿体ないことをしてるんじゃないかと。
この著者の訴えていた意図とはずれた感想だったかもしれませんが、妙に納得したのを覚えています。
自転車に乗る理由を諭してくれたような、裏付けてくれたような。
今はずいぶん減りましたが、初めて見つけた小さな駄菓子屋でお菓子を買ったり、
個人経営の小さな書店で見たこともない漫画本を見つけたり、
これまた個人経営の中古ゲームショップでお目当てのゲームを見つけたり、
小さなCDショップでワゴンセールを漁ってみたり、
みたいなちょっとした冒険気分を味わっていた積み重ねもあって、
次第に自転車で移動することのメリットを感じるようになっていました。
3.もっと速く、もっと遠くへ
自転車で移動することにメリットがあるなら、もっと速く、もっと遠くへ移動出来ればもっとメリットを感じるはずだ。
とても簡単な動機でした。
バイトで溜めたお金で、もっと軽くて速く走れるバイクを買おう。
いままで乗ってきたどの自転車よりも高い自転車なら速いだろう!
「スポーツバイクを買おう」
「クロスバイクを買おう」
という具体的な知識はありませんでした。
お小遣いギリギリのなかで一番見た目の気に入ったバイクを買おうと。
当時の写真がどこにもない
そこで出会ったのがGIANTのESCAPEというクロスバイク。
納車後、信号が青になってケンケン乗りで漕ぎ出して、もう間違いなく最高でした。
4.乗ってから知ったスポーツバイクという存在
どんどんギアを上げていって、気づけば原付と同じくらいの速さで走っているんです。
瞬間に頭をよぎったのは「これからどこまで行こうか」「行った先でどんな発見が待っているのだろうか」
夢のある、いいイメージで頭がいっぱいになったのを今でも覚えています。
自分自身の身体能力が、この自転車のおかげで限界突破をしていように思えるんです。
人生で最高の買い物をしたと思いました。
乗り始めてから気づいたのですが、
この自転車にはスタンドもついてないし、泥除けもついてない。
カギはおまけで付いていたお粗末なものしかなく、混乱しました。
必要最低限のものしかついていないのは明らかで、
機能を特化させた分、軽量化や運動性能が高くなっている?
そこで初めて自分が乗っているのはスポーツバイクだと認識したんです。
今思えばバカかよ!順番逆だよ!と言いたくなります。
パーツにも目が移って「これは取り付けられるのか?」「どう変わるのか?」「どうしたらより早く走れるのか?」と考えるように。
それからは「スポーツバイクショップ」にも自然と目が留まるようになり、ワイズロードももちろんその一つでした。
パーツを変えると体で性能の変化を感じるので、比較するのが楽しくて仕方がありませんでした。
5.一般車と比べて高価でも納得してしまう理由
私の場合は、お値段以上の価値を感じたからです。
バイクに乗って運動になって、その運動が移動手段にもなって、その移動中にいろいろな出会いがある。
イベントやレースに参加して仲間と出会って、仲間と走れば楽しさも倍増します。
ネズミ算式です。一石三鳥?以上です。
得られた体験に値段が付けられるか?
付けられるわけはありませんが、私にとっては少なくともスポーツバイクの値段には収まりません。
おにゅ~(死語)のMTBを買ったり、最新規格のロードバイクを新調しようか迷ったり、
新商品の動向に夢中になったり、新しいスポーツバイクジャンルに興味を持ったり。
魅力の尽きないのがスポーツバイクです。
6.「速い」が正義?
スポーツバイクは速く走れます。
もちろん速く走らなければいけないわけはありません。
誰もがレースに出るために走っているわけもありません。
移動手段はもちろん、軽いフィットネスやレジャー、
ただただ自転車をいじるだけでも楽しみ方です。
より快適に、それらをこなせるようになるのがスポーツバイクだと思って
お客様にはスポーツバイクをオススメしています。
ワイズロードのスタッフは皆自転車が好きです。
スポーツバイクを始められるならお近くのワイズロードまでお気軽にご来店、ご相談お待ちしております。
府中多摩川店 吉田