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【スタッフブログ】’’ウェア選任スタッフ’’がホイールを手組みするお話し。

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新宿ウェア館】 24年03月06日

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これはメカニック志望で
Y’sRoadに入社したにもかかわらず、
なんやかんやあって
ウェア選任になった男が
悪戦苦闘しながら
ホイールを手組みするブログである。

こんにちは!
新宿ウェア館 ゴシマ カイです♪

そう、新宿ウェア館のブログです。

当店は自転車もパーツも扱ってませんが、
今回はホイールを組みます。

当店ではホイールの販売も、
それこそ手組作業も行っておりません。

作業依頼や相談は新宿地区なら新宿本館へ、
その他の地域は作業を受け付けている店舗へお願い致します。

という訳で今回は、
完全に今回はワタシの趣味ブログ、
純度100%マウンテンバイクのお話しです。

⇩リアホイール組み、取り付け、実走編はコチラ⇩

事の経緯

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※この時からまた仕様変更してます。#試行錯誤中

2023年はシーズン途中から
念願のフルサスエンデューロ
【KONA PROCESS 153】を導入し、
愛車のハードテール【NESTO TRAIZE PLUS】から
パーツを移植してゴリゴリ下ってました。

 

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バイクロアに合わせて【TRAIZE PLUS】を復活させたのですが、
現状【PROCESS】とホイールを兼用していて少々不便。

なのでダウンヒル用のフロントホイール
新調したいと考えていました。

そんな最中に開かれた新年の恒例行事、
自転車業界従事者限定の展示会
【サイクルパーツ合同展示会】での事。

【MCインターナショナル】さんのブースで
最高にCOOLなリム運命的な出会いをしてしまい
’’一目惚れ’’して購入を決意しました。

しかしリムだけあってもアルミの持ち腐れなので、
ハブスポークを買い足して
【手組みホイール】を爆誕させよう!
っと思い立ったのであります。

 ロードバイクなら完組ホイールが一般的、
というか余程特別な事情がなきゃ手組みなんかしないですが、
MTBでは割と普通にみんな手組みホイールを使ってます。

ワタシも現在のメインホイールは手組み、
我が盟友府中多摩川店池田の名作を愛用中。

池田の
「自分で組んでみろよ、めんどくさいが面白いぞ」
という後押しもあり、

「折角自転車屋で働いてる(店はウェアだけだけど)挑むか!」
と奮い立ったのであります!

とりあえず今回購入した
ワタシの愛しのリムちゃんをご紹介♪

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Reverse components 
Black ONE 35-TR 29inch RIM

小売希望価格¥20,020-

カラー:シルバー

 ~詳細スペック~

チューブレス対応
ジョイント:ピンジョイント(チューブレス対応のためにジョイント部はシールされています)
サイズ:29インチ
スポーク穴:32(アイレットなし)
ERD:592.3 mm
リム幅(外幅):35mm
リム幅(内幅):30mm
リム高さ:21.8 mm
重量:549 g(+/- 5%)
材質:アルミニウム

 うちの子カッコいいでしょう?!

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どうですかどうですか!

最高にCOOLでしょう?

ギンギラギンで全然さり気なくない所が
もう最高にイケてるんですよ!

近年ではほとんど見なくなった
シルバーアルマイトリムです!

ワタシは2015年に中三でロードバイクデビューした
小僧極まるZ世代サイクリストなので、
クラシカルなパーツは逆に斬新に感じます。

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このクラシカルなシルバーリムを
最新のフルサス(先輩のお下がり)に履かせる!

この異物感、クロスオーバー感が
超イケてる感じになるんじゃねぇ?!
という思惑でございます。

意外とゲレンデでは見かけないので
「他人と被りたくない」
天邪鬼極まる我儘をホザくゴシマには
最高の1本なのです!

リムが決まったら次はハブ!

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KUWAHARA
Diavolo V2 Boost Front

小売希望価格¥13,200-

重量:190g 

ホール数:32H

O.L.D.:110mm

ディスクローターマウント:6ボルトタイプ

アクスル径:15mm

カラー:Black / Brown / Red / Silver

商品概要

確かな品質十分な強度
優れたコストパフォーマンスが魅力の
【KUWAHARA】のハブを今回は選択。

 【KUWAHARA】のハブには既に
リアでお世話になっているので、
これで前後ブランドが揃いました♪

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 今回は無難なBlackを選択しましたが、
正直ハブのカラーは最後まで悩みました。

統一感を出すためにシルバーにするか、
いっそのことド派手にしてしまうか。

けど最終的には
・主役たるリムを引き立たせたい。
・あえて違う色にする事で’’手組み感’’を強めたい。
という理由から’’Black’’を選択しました。

 最後はスポーク!

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SAPIM
LEADER 14G

小売希望価格¥41-

カラー:シルバー

サイズ:310mm

特記事項:1本販売、ニップル付き

今回は32本使用したので¥1,312-ですね。

スポークもアレコレ色々悩みましたが、
今回は’’普通のスポーク’’にしました。

至って普通。
それで良い、それが良いのです。

色は悩まず即答でシルバー!

何でかって?

ワタシはシルバースポークがカッコいい
と思ってるからです!

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 またニップルは付属の真鍮製にしました。

カラーニップルに多いアルミ製では
MTBだと少々強度が心配なので。

ゆくゆくはスポークもニップルも
もう少し鈍い色にしたいとは考えてますが

ひとまずはこの仕様で組みます。

まぁどうせスポークはいつか折れるだろうし
そん時に変えりゃよかろうなのです。#オフロードバイカームーブ

手組ホイールは’’ほぼ’’初挑戦

ワタシは学生時代に暇を持て余して
遊びでママチャリのホイールを組んだことはあります。

結局組んだだけで使いませんでしたが。
何してんだよって?今のワタシにもよく分かりません(笑)

簡単な振れ取りも府中時代に教わりました。

しかしその後、
ワタシはメカより販売の道ウェア専任の道へ進んだため
ちゃんとしたホイール組は初挑戦。

めっちゃワクワクしてます。

ホイールの組み方の種類

【組み方】って色々あるみたいで、
【JIS組】【イタリアン】【ラジアル】【逆イタリアン】etc......

まじで色々ありますが、これ見てる方の大半は
・既に自分で組める人
・自分では組まない人
でしょうから
詳細の解説は割愛ぃ!

気になる方は調べてみて下さい。

今回は【逆イタリアン】で組んでいきます。

 そんじゃ組んでいきますか!

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まず真っ先に取り掛かるのは
・ハブとリムの測定
・スポーク長の算出

・スポークのカット

手組はこうして【スポーク長】を割り出すことから始めます。

ハブとリムの測定

公式の寸法は公表されていますが、
工業製品には製品公差は付き物。

なので実際に測定して正確な値を調べます。

実寸しか勝たんなのです!

【ERD】【ハブスポーク穴PCD】【OLD】
その他アレコレ測定して、
横文字と数字でバーストしかけてる頭を叩きながら
【スポーク長】を計算してその値を調べます。
#猫ミームのベロベロしたヤギと「はぁ?」って言ってる猫状態でした。

最近はスポーク長計算ツールがあるのでそれにお任せ。

細かい数字は見ていても楽しくないので
やはりコチラも割愛ぃ!します。

スポークをカット!

 スポーク長が割り出せたらその長さにカット!

【スポークカッター】という卓上専用工具で
子気味良くズバズバ切っていきます。

コレを32本分やっていきます。

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This is THE単純作業。

嫌いじゃないですね。

野菜の微塵切りとよく似た
何とも言えない快感があります。

 うん、嫌いじゃないですね。

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カットが終わったらネジを切っていきます。

切断しただけじゃニップルはハマりませんから。

にしても1台の工具で全て完結するって凄いですね。

小野式製麺機みたいで面白いです。

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カットとネジ切りが完了するとこんな感じ。

新品と何ら変わりませんね。

ちなみにメーカーにスポークを新規で発注する場合、
予め指定の長さにカットしてくれる所もあります。

その方が楽チンで良いんでしょうな。

今回は府中多摩川店の在庫スポークを使ったので
自分で【切断】、【ねじ切り】を行います。

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ちゃんと入りました。

なんだか気持ちが良いです。

いよいよ’’ホイール組み’’!

 今のところスポークの長さ調べて
それに合わせてカットしただけ。

ここからが本番です。

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#ほぼ終わりかけ

まずはハブにスポークを通します。

ここでミスると組み方が変わっちゃうので慎重に。

キチンと【逆イタリアン】の通し方をします。

リムに組付け

ここでも失敗は出来ません。

またもや組み方が変わったり、
初めからやり直しになるリスクもあります。

確認しながら慎重に作業を進めます。

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ようやく【ホイール】らしい姿になってきました。

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ここでやりがちな
「リムの中にニップルを落とす」
という最高にめんどくさい事にならぬよう、
これまた慎重に、慎重に進めていきます。

 全てのスポークをニップルで留めたら……

【仮組み】が完了!

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「すげぇ、ホイールだぁ…」の顔。

 ニップルをリムの中に落としたり、
スポークの長さが足りなかったり、
そうした失敗は今回ナシ!

「初めてのクセにスムーズに出来過ぎてムカつく」
「俺が初めて組んだ時はもっと苦戦したぞ」
と池田が苦言を漏らしてました。

池田が散々失敗して得たノウハウを
池田指導のもと享受させてもらったからこそ、
今回はあらかじめ失敗を回避出来ました。

ありがとう、アキラ。

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 とはいえまだホイールの形になっただけ。

 まだまだ振れはバリバリに出てるし、
スポークテンションも低いです。

佳境!振れ取り!

 ここからスポークテンションを上げつつ、
振れ取りをしていきます。

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 振れ取り台に乗っけて、
くるくる回しながら振れを見て
適切なニップルを締めていきます。

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 それを繰り返していくと
少しずつ、しかし確実に
振れが小さくなっていきます。

面白いです。

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 目が据わってきてますが、
内心かなり楽しんでいます(笑)

この作業、黙々と作業に没頭できて
瞑想みたいに心が落ち着きますね。

黙々と何かに没頭するって
新宿ウェア館の業務だと少ないので、
久しぶりに味わえた感覚でした。

振れを取り切って、
センターを確認して、
問題なければいよいよ……

遂に完成!

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ヤバすぎる。

これは惚れ惚れするほどカッコイイ……

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暗闇に煌々と光り輝く
シルバーのリムとスポーク!

存在感が、エグすぎる!

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この金属光沢が堪らないんですよぉ……

やはりアルミビッカビカのアルミこそ至高。
異論は認めます。聞く耳は持ち合わせていませんが。

マジで大好きです(告白)

一目惚れしたパーツを自分の物にして、
まして自分で組んだとなると……
感無量ですねぇ。

PROCESSに組付けるのが楽しみでなりません。

あと撮影中に気が付きましたが
これ夜間の視認性相当高いのでは?

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あまりにもカッコイイので今回
本気のライティング全力で撮影しました。

閉店後のお店の証明を全部落として、
手持ちのフロントライトで
1600ルーメンをぶち当てました!

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 これはNGカット。

逆光だと何が何だかって感じです(笑)

 総括

こんな感じで手組みホイールを組んでみました。

新宿ウェア館の業務では作業はほとんどなく、
自転車のパーツに触る機会も、
ましてやホイールを組む機会なんて皆無。

久しぶりに
「まだ出来ない作業に挑む」事が出来て
とても楽しかったです。

非常に勉強になりましたが
流石に一回で完璧に習得なんて出来るはずもなく、
未だに分からないことだらけだし、
まだまだ作業に時間もかかってしまいます。

業務として組むことは当面なさそうですが、
まだまだ組みたいホイールは何本もあるし
ここから場数を熟して自分の’’モノ’’にしていきたいですね。

手組ホイールの勧め

 現在では完組ホイールが当たり前となり
馴染みが無くなった【手組ホイール】

ロードバイクなら特に
完組ホイールの方が選択肢が多く、
より優れた性能を持つホイールを選べます。

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 しかしMTBを含むオフロードバイクなら
リム、スポーク、ハブを別で選択できる方がメリットは大きく、
且つ選択肢も増えるので寧ろ【手組ホイール】の方が
ポピュラーだといえるでしょう。

新しいホイールをご検討中の皆様、
ゼヒこの機会に【手組ホイール】
選択肢に加えてみて下さい♪

なお、当店新宿ウェア館では
ホイール組みを含む自転車本体の作業は承れません。

新宿地区なら新宿本館に、
他地域は作業を受け付けている店舗にご依頼ください。


追伸

Q.リアは組まないの?

A.いすれ組みなおします。

が、金銭的に前後別の機会じゃないと厳しいので、
今回は優先順位の高いフロントを組みました。

いつかはリアの27.5も
Black ONEで組みなおしたいですね。

その時はまたご報告します。

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