今回ご紹介するのはホイールのリム交換です。
入荷待ちで長らくお待たせしていましたが、ようやく生産されて届きました、、
今回作業するのはレーシングゼロ ナイト
反応の良いアルミレーシングホイールで、アルミながら特殊加工で黒いリムがカッコいいですね。
さて、ロードバイクでリムを交換する場合と言えば、、
転倒などによってリムに大きな傷がついた場合
や
ブレーキの摩耗でリムがすり減った場合
や
転倒やスポーク折れでリムがひしゃげた場合
など
が考えられますが今回は、、、
段差に突っ込んだのか、転倒したのか、、
強く打ち付けたようにリムが歪んでしまっています。
残念ながらこうなってしまってはもう使う事は出来ません、、
という事でスポーク・ニップルを外してリムを交換しますが、
このホイール、リムにスポーク穴が開いていない!!!
通常スポークの裏側にはスポークを固定・調整する金具、ニップルを通すための穴が開いていますが、このホイールはそれが無い!!
乗り手からすれば軽量で、チューブレス時にトラブルが少ない機構ですが、こういう作業の時は大変です!
一度スポークを全部緩め、
唯一貫通しているバルブ穴からニップルを摘出。
これも振ったり、針でつついたり、他のホイールではない作業に悪戦苦闘。
通常、アルミスポークは傷みやすいので全部交換したいところですが、今回は可能な限り交換せずトライしてみます。
ピントが合ってない、、
次に新しいリムにあらかじめニップルを通しておきます。
黄色いテープで固定しているものがニップルです。
これもバルブの穴から入れて各ニップルの穴まで連れてこないといけないので、もはや知恵の輪状態!!?
確か純正の専用工具が存在したと思いますが、残念ながら当店にはないので企業秘密の手作り工具で代用し、数時間かけて無事下準備完了。
ここからの調整が肝であり、大変な所。
ホイールセンター
縦振れ
横振れ
スポークテンション
全てを順番に、少しづつ精度を出していきます。
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最終的にはこれくらいの精度を出すことが出来ました!
スポークが少ないホイールほど精度を出しにくいのですが、縦振れはほぼ無く、横も目視で0.数mm程度ですので合格という事にさせていただきます!
(´・ω・`)
スポークテンションも事前に記録していた通りに調整出来ました。
続いてはシール張り。
なんとこのリム、ステッカーが別売なのです!
慎重に、元のリムと同じ位置にステッカーを張っていきます。
これは自転車屋さんでも滅多に行なわない作業ですが結構うまく出来た自信あり!
続いて今度はハブの分解清掃を行ないます。
このホイールはカンパと同じUSBハブでセラミックのボールベアリングを使用しています。
これは定期的に掃除して、グリスを追加してやることで長期間使う事が出来ます。
分解には専用の自作レンチを使います。
通常のレンチでは分厚過ぎて入らなかったのでお正月休みに研磨して作っておいたのです!!
前輪を開けたところ。
グリスはまだ残っていますが、よーく見るとサビ?なのか茶色いものも見えます。
後輪。
こちらもグリスは十分ですが、汚れが目立ちます。
カンパ・フルクラムはとにかく後輪が汚れやすいので、後輪だけでも定期的にメンテナンスした方が良いでしょう。
ベアリングはばらして洗浄
白くて汚れが目立ちやすいフリーボディーも溝まで清掃。
リテーナー
ここにベアリングが収まります。
ラチェットのツメ。
この小さなパーツが後輪に推進力を伝達してくれています。
全てのパーツを磨き終えました。
組立。
ベアリングと外側のラチェット部分はそれぞれに適した別のグリスを使用しています。
ベアリング部分には
モーガンブルー コンペティションカンパグリス
を使用。
私物ですが一人では使いきれない量入っているので使わせて頂きました。
通常使用しているシマノのグリスより柔らかく、抵抗が少ないと評判のグリスで、その名の通り、特にカンパ系パーツにはオススメのグリスです。
無事調整完了!!
ハブもリムもメンテナンス出来たのでまた気持ちよく進んでくれると思います。
ホイールのメンテナンスもご相談お待ちしています。
ハブの前後分解清掃は約1万円
リムの補修はモデルによるのでお問い合わせ下さい。
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