こんにちは!神戸店のカネコです!
先日に東京にて行われたスタッフ向け試乗会。
数多くのメーカー様にご協力いただき、普段では乗れないバイクや出来立てホヤホヤなバイクなど、様々な自転車の試乗をさせていただきました。
ご協力いただきました各メーカー様ありがとうございました!
今回はモデルチェンジを果たした新しいDOGMA Fをご紹介したいと思います!
今最も注目を集めるDOGMA Fの性能はいかに。。。
PINARELLO DOGMA F
PINARELLOが誇るハイエンドレーシングバイク【DOGMA F】
UCIワールドチームの【INEOS Grenadiers 】が操るバイクとしても有名で、このDOGMAシリーズは過去にグランツールのすべてを制覇している究極のレーシングバイクです。
DOGMA Fが目指すのは「美しい究極のオールラウンダー」
トッププロからアマチュアサイクリストまで、あらゆる地形で卓越したパフォーマンスを発揮できる性能と、唯一無二のデザイン性を兼ね備えたバイク。
その佇まいは正に芸術品であり、PINARELLOでしか再現できない機能美を持っています。
見た目からは想像がつかない進化。
究極のオールラウンドバイクとして常にロードレース界のトップシーンを走り続けているDOGMAですが、その機能やデザイン性はある種の完成形にまで到達したのもだと感じています。
モデルチェンジではあるものの見た目の変化は少なく、良く比べてみないとその違いが分からない程。
しかし、実際に試乗するとその性能の違いに度肝を抜かれました。
後のインプレッションでその進化をお伝えしたいと思いますが、まずは進化をした点を見ていきたいと思います。
エアロダイナミクスの向上
DOGMA Fは軽量性とエアロダイナミクスを持ち合わせた究極のオールラウンドマシン。
この一台であらゆる地形を攻略できる総合力を持ち合わせていますが、今回のモデルチェンジでエアロダイナミクスがより向上し、さらなる高速順行性を手に入れました。
軽量性ももちろん大事なポイントですが、登りだけではなく高速なダウンヒルセクションや横風の強い平坦路など様々な環境下で走るロードレースにおいてエアロダイナミクスと軽量性の完璧なバランスこそが重要だと考えられています。
NEW DOGMA Fは空力抵抗係数(CdA) 0,2%の改善により、重量にすると175gの軽量化に相当する改善に成功しました。
その違いは随所に。
ヘッドチューブはより鋭くなり、全面投影面積が少なくなったことが伺えます。
ノーズエリアの体積と幅を8mm減らし、より流線型となりました。
スルーアクスルの部分も非貫通となり空気の流れがスムースになった印象。
ピナレロ独自の【ONDA】フォークにも変更が加えられ、オフセットが45㎜➡47㎜と安定感が増す方向への変更がなされています。
BB付近の形状も変わり、エアロキール ボトムブラケットという名称に。
BBを軸にフレームが前面ににオフセットしてボリュームのあるものとなりました。
さらなる軽量性をも手に入れた。
エアロダイナミクスの進化によりフレーム重量は増えたような印象を持つものの、実際には大きな軽量化を実現しました。
軽量化よりも効果の高い空力抵抗係数(CdA) の改善に重きを置いた開発が行われたDOGMA Fですが、軽量性を犠牲にしたわけではなくなんと108gの軽量化に成功しております。
高いエアロ効果と軽量性双方の改善によりさらなる高みへと上り詰めたオールラウンドマシンとなりました。
カーボン素材も変更。
東レカーボンの中でも高弾性で非常に高い引張強度を持つM40Xが採用されたDOGMA F
軽量性と剛性との両立を可能とし、横剛性の向上に大きく貢献することとなりました。
ハンドルも専用品へ。フレア形状で自然なエアロポジションに。
ハンドルバーも進化し、より軽くエアロ効果の高い設計となりました。
新しいタロン・ファストは7°のフレア角で自然と手首が内に返るようなブラケットポジションが取りやすくなり、自然とエアロ効果が取りやすいポジションが取れます。
インプレッション
DOGMA Fのすばらしさを改めて実感したライドとなりました。
第一印象は【更に万人に乗りやすくなった軽量オールラウンダー】
一番印象に残ったのはハンドリングのしやすさやコーナリングでの安定感。
軽量なバイクでありながら、変更されたフォークオフセットが仕事をしているんだなと感じる安定感。
ダンシングでバイクを振っても縦軸がブレずひらひらしない印象で、パワーロスが少ないイメージを持ちました。
かと言いハンドリングがもたつく印象は一切なく、目線の先のコーナリングラインをイメージ通りトレースしやすく素直に曲がっていく挙動を感じました。
レーシング性能を損なわずこの安定感を実現できるのはさすがピナレロだなを感銘を受けました。
この乗りやすさから、レーシングバイクであってもどのような乗り方も出来ると感じますので、どんな方でも決してオーバースペックとはならないのではと思います。
踏み出しの軽さも突出しており、踏んだ分だけ鋭い加速を見せてくれて勝手にケイデンスが上がっていくような走りの軽さを感じました。
高ケイデンスでもトルクをかけた低ケイデンスでもどちらでも素直な加速感を感じるので、硬いバイクにありがちな乗り手のペダリング技術を要求してくるような進みにくさを感じる事はありませんでした。
しかし残念ながら自分の脚では到底踏み切れない硬さなので、BB周りのしなりなどウィップ感うんぬんというお話は出来なさそうです。。。
この反応性ですとヒルクライムなどにも適しており、淡々と一定のケイデンスで走ると綺麗に進み、少し踏み足せばクルクルっと脚が回り加速していくような反応性の良さを感じる事が出来ると思います。
心拍が限界でキツイ時にこのような反応性があると最後の一踏みまできっちりスピードが出ると思いますので、限界を引き出してくれるバイクだと思います。
集団から千切れるか否か、そんな辛い場面でも驚異の粘りをみせ食らいつくことが出来るでしょう!
反応性の良さもさることながら、しかし一番の得意分野は高速域でのスピードの伸びだと感じます。
試乗車はBORA ULTRA WTO 45でしたが、このリムハイトであっても40km以上のスピードからの伸びは素晴らしく、あっという間に抵抗なくスルスルとスピードが伸びていきました。
この高速順行性は集団走行でも単独逃げを打つような場面でも大きな武器となり、脚の温存や最後の爆発力に影響があると感じます。
レースはいかに脚を温存し、最後に爆発できるかがポイントになると思いますが、DOGMA Fであれば集団走行時ではそのエアロ効果で集団内で脚の温存がしやすくフレッシュな状態をキープでき、勝負どころではトップスピードからの更なる加速でライバルからもう一歩抜け出すようなスピードに乗せる事が出来ると思います。
フレームの微々たるアップデートが最終的にここまで走行性能を引き上げるのかと感動し、PINARELLOのバイク作りの凄みを感じる事が出来ました。
ハンドル形状もまたエアロ効果を高めるもので、ブラケットポジションでも十分に肘をコンパクトに畳みエアロポジションが取れるものでした。
これは昨今のフレアハンドル全般に言える事で、DOGMA Fもまたそれと同じ印象を持ちました。
試乗車はCampagnolo SUPER RECORD WIRELESSでしたが、この組み合わせもまた素晴らしく、特にブレーキのタッチ感がいわゆるカンパの特徴そのもので握りが柔らかくスピードコントロールがしやすかったです。
ブレーキの握りの違いはそれぞれ好みが別れるものですが、私はこのカンパ特有のブレーキ性能が好きですね。
総評
限界を極めたアップデートで、見た目には大きな変化はないものの、中身は別物。
軽量性、エアロダイナミクス、快適性、操作性とすべての点において次のステージへと上り詰めたDOGMA F
ある種の完成形からの更なる進化は並大抵なものではないと想像出来ますが、この進化によりDOGMA Fは誰が乗っても速く扱いやすい究極のオールラウンダーになったと断言できます。
どんな走りでもライダーのポテンシャルを引き出してくれますので、シリアスレーサーはもちろんの事、ファンライドでもその性能でいつもよりライドが速く楽しいものになると思います。
PINARELLOが長い年月をかけ完成させたこのDOGMA Fでぜひ様々なライドイベントに挑戦していただきたいなと思いますので、美しい究極のバイクが欲しい方はぜひこのDOGMA Fをご検討ください。
神戸店PINARELLOルームには最新のDOGMA Fのフレームセットやご購入もいただける試乗車もございますので、気になる方はぜひ神戸店までお問合せください。
それでは!皆様のご来店を心よりお待ちしております。