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【HOW TO】誰も教えてくれないサドルの調整方法

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川崎店】奥平 総帆 24年04月27日

当たり前?すぎて誰も教えてくれないシリーズです。
スポーツ自転車のサドル高や、角度調整は非常にシビア、かつ重要になります。
かといって調整のたびにお店に持ち込むのも大変だと思います(大歓迎ですが)。
ネジを回すことができればご自身でもできることがたくさんありますので、参考にしてみてください。

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なぜ高さ角度が大事なのか

スポーツ自転車は「遠くまで」「楽に」「速く」走るようにできている自転車になります。
この3つを効率よく行うためにはご自身の体力を持続させる必要があります。

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高さはしっかりと足を延ばせる位置かつ、余裕のある位置に設定します。この位置にすることで足の筋肉を効率よく使うことができるようになります。
逆にサドルが低すぎるとどうなるかというと、乗り降りはしやすくなりますが、ずっと足が曲がったままになるため、効率よくペダルをこぐことができなくなります。
歩くときにずっと中腰でひざを曲げて歩くと、すぐに疲れてしまうと思いますが、これと同じです。
体重をささえるサドルがあるので、ちょっとの走行距離であれば気になりませんが、これが1時間以上乗るとなると予想以上に足に負担が来ることになります。
逆に高すぎると今度は足が伸び切りすぎてしまい、力が入りにくくなります。膝を痛める原因にもなるので、ちょうどいい適切な高さにすることが大切です。

高さ

適切なサドルの高さの設定方法

かかとで膝裏が伸び切る、もしくは若干余裕のある位置で高さを合わせます。

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ペダルを踏む位置は足裏の母指球でペダル軸を踏める位置にします。
この位置にすると膝に余裕ができるため、高すぎず、低すぎずちょうどいい位置でペダリングできるようになります。

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シートピラーの固定方法

バンド方式

一般的な金属フレームはこの形状になっていることが多くあります。
固定ネジを緩めるとバンドの位置が回転方向左右、上下にずれてしまうことがあります。
上下にずれると正しく固定できません。場合によっては破損につながるので注意が必要です。

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フレーム埋没方式

特殊な形状のカーボンフレームなどは最近フレームの内部に調整ねじが付いています。
締めすぎるとフレームが割れてしまうリスクがありますので必ずトルクレンチを使用します。
シートピラーを外す際は固定ネジが付いている部品がフレーム内に落ちてしまうことがあるので注意してください。

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高さ調整の注意点

金属フレームは潤滑のためのグリスを、カーボンフレームには、滑り止めになるカーボンペーストを塗ります。
適材適所にグリスを塗ることで、上下の調整と固定を適切にできます。
締め付けトルクは部品に記載がある場合、マニュアルに記載がある場合がございます。適切な締め付けトルクで取り付けないと、部品の破損につながる可能性がありますので注意が必要です。

 

【30秒でできる!】適正なサドル高の測りかたをプロが解説

SADLこちらの動画も参考になると思います。FRAMEチャンネルに私、店長の奥平が出ています。
※異動前の横浜店にて収録いたしました。

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位置

サドルの前後位置は座る位置とペダルの関係、作度は骨盤の角度に合わせて調整をしますが、好みによるところが大きい調整部分になります。どの調整が迷路に入ってしまいやすい部分ですので、元の位置に戻せるキホン位置が大切になります。

キホン位置

キホン位置はサドルを横から見たときに角度が0度になるようにします。
サドルは中央部分がへこんでいますが前後の高い位置が地面と平行とするのがいいでしょう。
前後位置はサドル幅が70mm位置がBB中央からシートピラー中央をまっすぐ延長した部分に交わる位置にします。

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好みの調整は大事ですが、どの位置からどのくらい調整したかの基準値を持っておくことで、理論的にどこをどれだけ変化させたからペダリングの感じが変わったということが見えるかできるようになりますので非常に大切です。
サドルやピラーの形状で0度と70mmの位置が出せないものもありますが、この数値を若干変化させて基準値にしても問題ありません。

 

適切なサドルの角度の設定方法

サドルの固定方法には大きく2種類あります。
専用ピラーにはこれ以外の取り付け方がありますが、今回は割愛します。

1本止め

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中央部分に1本、もしくは左右2本で取り付けてあるものになります。
ネジを緩めてサドル角度、位置を調整して適正トルクで締め付けます。
1本で留まっているものは締め付ければ終わりなので調整は簡単です。
注意点は滑り止めのギザギザがついていてちょうどいい角度にならないものがあります。
この場合はどちらの角度が自分に合うのかを試す必要があります。
角度の間がどうしても欲しい場合はピラーを微調整できるものに交換することをオススメします。

2本止め

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初めてやる人にむつかしいのがこの前後2本固定タイプです。
角度、位置を見ながら前後を少しづつ締めこみます。
どちらかを先に締め込みすぎると、締めこんだ方の角度が下がってしまいます。
コツは前後のねじを少しづつ均等に締めていくのがポイントです。
角度を見ながら作業をして最後の角度の微調整は傾けたい方のネジを締めていくことで行います。

 

とりつけたときに音がする 

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先ほど紹介したグリスやカーボンペーストをフレーム挿入部に塗ると書きましたが、意外と忘れがちなのがサドル取り付け部分「ヤグラ」にグリスを塗るということです。
写真の赤くした部分に塗ることで音鳴りが解消することがあります。場合によってはレールに塗ってもいいかもしれません。

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また、適切に取り付けてあっても近年の軽量カーボンピラーは長年の使用で割れてくることがあります。
今回のこの記事を書いたきっかけは、自分が5年ほど使用したピラーにヒビが入ったことです。
音鳴りや細かな目視チェックをすることで、破断する前に気づいて交換することができます。

 

注意

カーボンをはじめアルミなどの繊細な部品を使用している場合はここに乗っている方法に限らず、メーカーのマニュアル、トルクを参照し、適切な工具を使用して作業してください。
作業に自信のない方はお近くのワイズロードまで作業のご相談ください。作業は予約制となっている場合がございます。ご来店前にお電話でご相談ください。

 

私が使用している工具の紹介

私は2種類のトルクレンチを適材適所で使い分けています。

プリセット型トルクレンチ

基本的な作業はこれを使用しています。精度が高く信頼性も高いのですが、頭が大きいので作業性が悪い場合があります。
また、使用する方法は必要なトルクになるまで調整ダイヤルを回して固定します。ネジを回して適正トルクになると先端が折れ曲がって教えてくれます。注意点は勢いよく回しすぎるとトルク以上に閉まってしまうことと、ハンドル部分を持って作業しないと適正トルクで取り付けができないということがあります。
また、工具使用後はトルク調整ネジを一番小さい数値に戻して保管することと、逆回しでは使わないようにすることが注意点としておあります。

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固定式トルクレンチ

ビットレンチに使用できるものを使用しています。
六角レンチの延長で使用できるので、サドル周りやシートピラー周りで奥まった部分にねじがある場合に使用しています。
このTOPEAK の ナノ トルクボックス DXは、4,5,6Nmの固定式トルクビットが付属しており、今回のピラー周りやステムの取り付けに重宝します。標準で六角レンチ 3、4、5mm とトルクスレンチ:T20、T25が付属していて、先端のビットを交換すれば色々な規格のネジを回すことができます。
使用する方法は、通常のネジを回すように締め付け、適正トルクになると先端がカチカチ音がして空転するようになっています。
最初、このカチカチ音がカーボンが割れている音に聞こえてびっくりしますが、問題ありません。
難点は、トルク数が固定式なので大きいトルクの物では使用できません。

 

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