みなさんこんにちは。Y’s Road松山店 関です。
今回ご紹介するのは、、
2011 TREK MADONE 4.7
普及し始めのころのカーボンロードで昔憧れていたモデルです。
今回は究極のオーバーホール、オーバーホールAです!!
オーバーホールAではフレームからパーツを外すだけでなく、ブレーキや変速機と言ったパーツもバラバラに分解しメンテナンスを行なっていきます。
いかに徹底分解かはこの後読んでいただければご理解いただけるはずです!
***ご注意***
オーバーホールや修理の内容は店舗により若干異なります。
作業内容や修理の可否は事前に担当スタッフにご確認ください。
車体の状態をチェック
ハンドル周りから
使い込んでいい味を出しているバーテープ
ブラケットのゴムはすり減って薄くなっています。
バーテープは破れたのかテープで補強してあります。
車輪を固定するクイックレバーは錆びて動きが悪いので交換しましょう。
フレームに大きく掛かれたMADONEロゴがカッコいい!
このデザインはこの年までで翌年以降はおとなし目のデザインに。
駆動周り
まっくろのスプロケット
べちょべちょ汚れのチェーンは交換しましょう。
タイヤやブレーキのゴムは交換ですね。
11年前のカーボンロード。保管状況によっては危ないこともありますが、このバイクは消耗パーツの劣化や汚れはあるものの概ね良い状態で修理が楽しみです。
分解
分解しつつさらに詳しく点検とメンテをすすめます。
RD
大分汚れが溜まっています。
FD
汚れと砂埃に覆われています。
クランク
特にインナーのチェーンリングに汚れが付いています。
バイクを見るとその人がどんな使い方をしているか大体わかってしまいます。
このバイクはワイヤー外装。
整備性が高い!
トラブル少ない!
潔い!!
パーツの取り外し完了
フレーム重量は1240g
フレームも詳しくチェック。
BB付近はそこまで汚れていない?
チェーン落ち時にフレームが傷つかないようにプロテクターが前後についています。
BBはねじ切りタイプ。
安全マージンを取った設計のおかげでまだまだ長く乗れそうです。
ヘッドからフレーム内部を覗きます。
このころからTREKのフレーム内部はキレイです。
内部がキレイ→製造に無駄が無い→性能が良い とも言えます。
ヘッド下にはワイヤが擦れてできたキズ。
後輪タイヤ付近のキズ
タイヤが擦れてしまったのかカーボンが露出しています。
薄い汚れがこびりついています。
フレームの清掃・補修
まずはフレームを傷めないフォーミングマルチクリーナーでフレーム全体を掃除。
これだけでもだいぶキレイになります。
ここから更に傷を消して艶を出していきます。
元の状態
▼▼▼
全体を磨き、ツヤツヤになりました!
そこそこ大きな傷も慣らして目立ちにくくしています。
オーバーホールBでもフレームを磨きますが、今回はさらに細かいコンパウンドでツヤを出しています!
パーツの完全分解・清掃・組立
パーツ達はまずそのままNo.92で水洗いします。
クランクのみ分解済み。
オーバーホールBの清掃はここまで。
RDを分解します。
懐かしい5700系10速105
バラバラに。
新型105や上位グレードはもう少し分解できます。
ピカピカに掃除して乾燥、注油、組み戻します。
ブレーキ
これは複雑でちょっと難しい。
このグレードは回転を良くするためにベアリングが入っていました。
玉が不規則に並んでいるのが面白い。
ピカピカ♪
少し色あせしている?
ブレーキの分解はかなり性能が復活して制動力が上がったり、引きが軽くなったりします。
特にミドル~下位グレードでは差が顕著に出ます。
無事に戻りました。
ブレーキシューは新品に交換。
ペダルも分解!
これは内部のベアリングとシャフト。
今回は痛みやガタが無さそうなのでグリスを追加して戻します。
ブラケットのゴムも交換。
ホイールの分解
ホイールのハブも定期的なメンテナンスが必要です。
このホイールは純正で初めましてですが一般的な構造です。
ロックナットを外して内部が見えてきました。
シャフトとベアリングを外した軸受け部分。
茶色く乾いたグリスが見えます。
出てきてベアリング。
大きな痛みはありませんが良い状態ではありませんでした。
清掃
コッチもキレイに!
新しいグリスをたくさん入れて組み戻します。
その後ふれとりして完成。
組立
「タイヤは赤で!」と言う指定でしたので色々探しましたが、、当初探していた23Cは(品薄の状況もあり)見つからず25Cで用意しました。
カラータイヤって最近少ないですね、、
10年前のフレームは23C基準で設計されている為25Cが付かないフレームも多いですがこのマドンは余裕!
TREKは早い段階から25Cを推奨しており、先見性があるブランドです。
タイヤはパナレーサーの新モデル アジリスト
触った感覚も良いし、使ったスタッフによると走行感も良いとの事。
元のサドルを取り付けようとしたところ、、
レールとクランプの形が合っていない!
これでは危険。
何でこのレールは金属レールなのに楕円なんだ?
サドルはこだわりないとの事でオススメのショートサドルに交換
何と言っても¥4,950と言う価格が魅力的!
サドルは相性が大きいので全員にオススメできるものはありませんが、ショートサドルは痛みが出にくく人気です。是非お試しあれ。
BBの取り付け部にはシルバーの謎の円盤がフレームについていました。
初めて見るパーツなのでメーカーに聞いてみたところ、
チェーンが落ちた時にフレームを傷つけない為の物との事でした。
STIレバーは内部でパーツが歪んで?うまく動かないのでちょっと手を加えたり注油して修理。
完成
▼▼▼
出来上がりました!!
修理前とは白さが違います!
とにかくこのツヤを見てほしい!
11年物とは思えません!
見た目も性能も完全復活の駆動パーツ
ハブ真っ白!
クイックリリースも新品に交換。
新品になったタイヤとブレーキシュー
リムもピカピカ。
いかがでしょうか、
今回の作業費用は約¥94,000です。
パーツまで完全に分解してチェックしているので古いバイクでも全く心配ないのはもちろん、性能を最大限引き出せるよう組み立てています。
良いバイクですのでこれからもたくさん乗ってあげてください!
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