こんにちは池袋チャーリー店上山です。
早速ですがこちらの写真を見て違和感を覚えた方はいらっしゃいますでしょうか?
違和感を覚えた方正解です。
これはリアディレーラーです。
自転車すべてにおける後輪につく変速をしてくれるものでいつも我々が大変お世話になっているパーツですね。
これがないと高い加速力を得ることも急こう配な上り坂を走破することは難しいでしょう。
今回はそんなリアディレーラーが何でこうなってしまったのかチェックしていきましょう。
※先にお伝えしておくと今回の作業はSHIMANOディーラー向けマニュアルに載っているものになります。
ユーザー側の作業領域ではございませんのでショップでの作業をおすすめします。
20240621 上山自転車日記
改めてみてみると普通に違和感を感じる状態で固まっているように見えます。
通常ならプーリーゲージは軸のところにバネが入っていてもっと時計回りの方向に回っていないといけません。
この状態で止まれるなら写真撮影に使いやすいのでいつもここがいいのですが…それではチェーンのテンションは保てません。
ストッパーボルト取り外し
本体軸下にあるボルトをT10トルクスで取り外していきます。
でてきたのはこんな感じ
開けたことはあるもののいちいちどんなだったは覚えておりませんので
なんか変だなくらいの感覚でいろいろ見まわしていきます。
異変発見
プーリーゲージの軸部分ここがおかしいです。
なんかばねに少しだけかかっているプラスチックみたいな部分もおかしいし
軸に対して刺さっている筒は抜けないし動きません…
このプラスチック?部分割れたようになっていいますね。
本体奥の方も何か割れたような跡が
内側のギザギザ部分も見てみると形が一致しているのがわかると思います。
外してみよう
かなり硬かったですが何とかはプライヤーなどで挟んででぐりぐり回しとってみました。
うん
この形が普通だ
軸部分はさびなのか傷がかなり入りグリスはほとんどついていませんでした先端のキノコみたいになっているところだけグリスが残っているような状態でしたね
本来どうあるべきか
このように刺さっいてそこにプーリーゲージを刺し込んで固定しバネの動きでフレキシブルに動くのがリアディレーラー今回はグリスが完全に抜けてしまったため錆などで小動きが鈍くなり
リアディレーラーの軸部分が破損したといったのが流れでしょうか?
マニュアル
※ディーラー向けのマニュアルです。
不用意な作業は破損、事後のもとになりますので作業はショップにてお願いします。
赤線を引っ張ったところ”グリスを塗布する”と書かれていますが
今回の分解したものはそこにグリスがなく引っ張って取れるような固着の仕方ではありませんでした。
プライヤーで挟んでぐりぐり回してようやく外せるくらいの固さですね。
当然リアディレーラーのテンションスプリングの力では動かすこともできずに固定されてしまったということですね。
今回のことを生かして
正直今回のようなケースに出会うことはまれかもしれません。
・雨のライドが多い
・リアディレーラーまでジャバジャバケミカル、水洗いをしている
・数年使っている
こんなところでしょうか?
ユーザーによっては雨の日も乗らなくてはならない環境の方もいらっしゃると思います。
それが悪いこととは言いませんが当然ながら雨も水ですので多ければ多いほどに必要なグリスは流れていってしまうもの
毎年じゃなくてもメンテナンスをしてあげるとよいのではないでしょうか?
おすすめはチェーンとワイヤーの交換タイミングで一緒にグリスアップしてもらうのが良いのでないでしょうか?
工賃
ワイヤー全交換¥6,840-
プーリーゲージ付け外し(チェーン交換含む)¥4,400-
バーテープ巻き(ワイヤーを外す際には必要)¥1,760-
こんな感じで¥13,000-といったところでしょう。
ワイヤーなどの交換タイミングは1~2年くらいでしょうしちょうどいいのではないでしょうか?
ご案内は上山翔でした。