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【より遠くを目指して走るために】ちょこっとずつ脚力アップ作戦 編

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池袋本館】長山 靖 22年07月28日

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自分の脚力だけをエンジンとして、大空を飛翔する鳥のように、行動範囲が大きく広がる。

自転車の大きな魅力の一つです。

こんなに遠くまで、自力で来れてしまった!

という、大きな感動をもたらしてくれます。

走ったことのないコースを目指して。
行ってみたいあの街、あの山向こうを目指して。
憧れの聖地コースや、気になるイベントの完走を目指して。

それぞれの遠くを目指して、ぜひ走り出してみませんか!

 

まずは、ちょこっとずつ脚力アップ作戦!

「遠くを目指そう、と言われても、走り切れるのかなあ?」

なんて具合に、二の足を踏んでしまうことはありませんか。

ここで脳裏をよぎる心配はいろいろあるかと思いますが、中でも一番の懸念は「脚力的に、完走出来るのか?」ということではないでしょうか。

突き詰めると、機材用品の備えやコース情報などは、周囲の助けや現地調達、調査で何とかなる可能性がありますが、脚力だけは走る人それぞれが備えていないと、どうすることも出来ません。

かといって、己の鍛錬に余念が無いアスリート気質な方や、強い目標を持った方でもなければ「苦しい思いしてまで脚力トレーニングする気は湧かない・・・」「ライドの時は、追い込むなんて気が向かない。やっぱりマイペースが良い」というのが大方の本音ではないでしょうか。

そこで、「速くなろう!」といったハードルの高い大きな背伸びのトレーニングではなく、まずは日常生活のちょこっと背伸びトレーニングで、ちょこっとずつ脚力アップから始めてみませんか?

以下、私なりに思うその方法を、いくつかご紹介してみます。

※速くなるトレーニングの発信については、速いスタッフにお任せしています。追々リンク貼りますので、いずれ関心が高まったらぜひ併せてご参照下さい!

もくじ

作戦 1、まずはスキマ時間に動く習慣をつける

作戦 2、ペダリング効率を意識

作戦 3、スマートトレーナーを使う

作戦 4、ジョギング、ランニングしてみる

作戦 5、歩きで骨に刺激を入れる

奥義・気負わず楽しく続ける境地

日常の片隅で、ほどほどに楽しめる脚力を目指してみましょう!

 

作戦 1、まずはスキマ時間に動く習慣をつける

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良く言われることですが、日常生活で、なるべく階段を使うとか、一駅二駅手前で降りて歩いて帰るとか、歩数計を使ってカウントを増やす意識をしてみるとか、ふと思いついた時に、少しずつで良いので動きを増やしてみましょう。デスクワークやリモートワークなど、あまり身体を動かさない仕事に従事されている方には、特にオススメしたいです。

その程度の事では、やっても脚力アップには効果が無いよ、と、理論的には言われそうですが、ここでの一番の狙いは他にあります。それは、脳に「こうやってちょくちょく身体を動かすのが標準なんだよ~」ということを覚え込ませる=習慣化、ということそうなれば、動く機会は自然と増え始め、脚力作りに繋がるような運動習慣の段階へと道が開けていくのです。

そもそも、身体の本能は動きたがっているのだそうです。適度に動くことで、調子が保たれる構造なんですね。ところが、現代人は動くのが億劫になりがちだったりします。なぜなのかというと、脳の本能が強く出やすい環境なため。

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リモコン、エレベーター、クルマ、水道、自動ドア、などなど・・・、大変便利でありがたく使わせて貰っていますが、脳の本能は常に効率を求めているので、そうやってあまり身体を動かさなくても暮らせる環境にいると、脳が「動く必要ないじゃん。有事に備えて温存しときなさい」とみなして運動から遠ざけてしまう、というわけです。それを放置すると、肥満や糖尿病などの現代病の餌食に・・・。

その呪縛を、スキマ時間ちょこちょこ動きで解き放ちましょう!適度に身体を動かすのは気持ちが良いものだろう?と、脳に教え込むのです。こうして身体の本能の満足度が上がっていけば、ウォーミングアップにも通じる備えとなり得ます。

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参考までに、私の場合、GARMINのサイクルコンピュータやスマートウォッチでバッジチャレンジを楽しむうちに、定期的に動く理由が生まれ、習慣が強化されました。詳しくは下記の

【GARMIN】気分はゲームキャラ!?レベルアップが楽しい!!

記事に書きましたが、バッジを狙うと、定期的に動かないと獲れないのです。かといって、その獲得条件は、決して難しいというほどの設定では無く絶妙。習慣づければ獲れるレベルに設定されています。こういう、モチベーションを保つ工夫があると続きやすいです。

 
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いつもよりちょっとだけ遠い場所へお買い物ライドに行くなんていうのも良いと思います。

参考記事:【愉快な走り方】お買い物ライドのススメ

これなら、日々のお買い物が、ちょい乗りサイクリングに早変わり!

◆ちょい乗りにお勧めの自転車◆

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BROMPTON

【BROMPTON】ロードバイク乗りにもオススメ その4

の記事にて、短時間でも走った満足感を得やすい自転車だということをご紹介しています。

基本的なその魅力については

どなたにでもオススメしたい自転車!!【BROMPTON】の魅力5選

に書いています。もしよろしければ御覧下さい。

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作戦 2、ペダリング効率を意識

これは、体力よりも大事な要素です。どんなにスタミナ溢れる方でも、力任せで効率が悪いと、せっかく発揮したエネルギーが推進力に繋がってくれず、無駄に疲労してしまいます。身体の故障にも繋がりかねず、遠くへ、どころではなくなってしまいます。

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鉢植えへの水やりで例えてみると、じょうろにタップリ水が入っていても、コントロールが下手だと鉢植えに水がかかりにくく、どんどん無駄に水が減ってしまいます。逆に水量がタップリでなくとも、コントロールが上手ければ効率よく鉢植えに水が届きます。また、水をかけ過ぎるのも植木によくありません。なるべく過不足なく水をかけるのが、植木に優しく、水道代節約にも良いですよね。

ペダリングは、身体の「どこを」「どう使って」漕いでいるか、が大事。また、その裏返しで「どこを無駄に使っていないか」も大事です。出来るだけ全体を過不足なく連携させて、限りある体力を、効率よく活かせるようにしたいところ。ペダリングスキルも脚力の一部なのです

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良いペダリングについては、いろいろな方が、その経験を元に様々な表現をされています。感覚と言うものは筆舌に尽くし難いため、その表現は千差万別。その中から、これは分かりやすい、と思った表現を選び取って集めて意識していくと、磨きをかけやすくなるのでオススメです。

参考までに、私がこれまでに出遭って「これは良い」と感じた表現を思いつくまま挙げてみると、

・筋肉で踏むのではなく、骨で押す
・自ら踏み下ろしてスピードを出すよりも、体重を乗せてスピードが乗っていくのを待つ
・腹に力を込めてペダルからの反力を受け止める
・脚は、みぞおちの辺りから生えている感覚
・脇の下で漕ぐ感覚
・引き脚は大事、そのとき、腸腰筋が大事
・ペダルを踏む = チェーンを引っぱる。その意識を持つと力の入力方向をイメージしやすくなる

・・・といったキーワードが役に立っています。先達の知恵に感謝!ただ、一気にたくさん意識すると混乱するので、のんびりカフェライドでもしながら一つずつ意識してみるのが良いです。

動画全盛の現代、走りに長けた方の走行シーン動画を見つけて繰り返しよく観るのも効果的です。脳には、良い動きを真似るミラーニューロンシステムというのが備わっているそうで、まさに百聞は一見に如かず。良いイメージを掴みやすくなるはずです。

ただし、情報過多な昨今、良質なものを見極めるのも大事です。まずは著名な選手やアドバイザーなどの情報から拾っていくのが無難かと思います。

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また、テンセグリティ ↑ という概念に触れてみると(特に動画でその在り方を観てみると)、骨格・筋肉の過不足無い連携イメージを掴みやすくなるかも知れません。

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↑ テンセグリティ構造の一例。これを、棒 = 骨、ゴム = 筋肉と捉えて見ます。現物を見て頂かないとお伝えしづらいのですが、これのゴムを局所的に伸び縮みさせると、そこだけではなく全体の形やバランスがグニャグニャと崩れます。身体の使い方も然り。一部に偏った動き方をしていると、全体のバランスがどんどん崩れていきます。

私はこのキーワードに、相撲の四股鍛錬に関する本の中で出会いました。正しいやり方の四股も、さすがは深い伝統から来ているだけあって、全身の連携感覚を養うのにとても良いようです。

 

尚、これらの探求は、自転車が適正サイズかつポジションがしっかり出ているのが大前提です!土台がしっかりした上で漕ぎ漕ぎしましょう。

ワイズロードでは、ロードバイク販売時にバイオレーサーライトにて適正サイズ、乗り出しのサドル高をご案内。これだけでも、勘で模索するよりもかなり正解へと近づきます。より走り込んで、もっと突き詰めたくなったら、更に高精度なコースもご用意しています(※)

※一部の店舗のみ対応。池袋本館は非対応です。

 

◆高度にペダリング効率を探求したくなったら、例えばこんなアイテム◆

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作戦 3、スマートトレーナーを使う

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Zwiftなどのアプリとスマートトレーナーを連携させて、アプリ内のバーチャルコースを自宅で漕ぎ漕ぎ!という手もあります。無理に自分で強度を上げて頑張らずとも、コースによって自動的に負荷が変わってくれるので、ただ完走するだけで充分良い刺激が入ります。外ではイージーライド専門という方でも、自宅でこういう環境があると、割り切って気持ちのスイッチ切り替えが出来、案外、集中して漕げたりするのではないでしょうか。まずは1日15分、とか、1日1コース、とかからでも充分。そうするうちに、作戦 1、で書いた習慣化も自然と狙えるようになっていきます。

アプリのコースは架空のものが多いのですが、画面の風景は「あ、この景色、どこかの旅ライドで遭遇したシーンを思い出した。何か懐かしい!」と思わされるシーンがちょくちょく出てきたりします。にわか雨の音、とか、遠くに見える雪山、とか、星が瞬く夜空、とか。

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↑ のシーンでは、外房の海岸線を思い出しました。そこでしみじみ気分となって、ついつい旅ライド時の風景撮影のノリで画面を撮ってしまう、なんてことも。その程度には没入出来るクオリティで、ツーリング派でも意外と楽しめます。

実走と違って周囲に気を配る必要が無いため、作戦 2、に挙げたペダリングについて、落ち着いて意識出来るのもメリットです。
(実走ではないので、あくまである程度ですが)

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池袋本館3階には、スマートトレーナー体感コーナーを常設!主要モデルの使用感を、Zwiftなどのアプリを実際に使ってお試し頂けます!!

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作戦 4、ジョギング、ランニングしてみる

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スマートトレーナー導入は、そんな簡単には出来ないよ、という方も少なくないと思います。それなら、外でジョギングやランニングをしてみる、というのもオススメです。短時間でも自然と刺激が入りやすいという性質が、トレーナーと共通しています。

大まかな区分ですが、ジョギングは早歩きでもこなせる速度以内、ランニングはそれより速い、という感じです。また、更に敷居を下げたスロージョギングというのもあります。どれも「走る」ということに変わりはなく、その消費カロリーは速度に関わらず同等、と言われています。

実は私が今、一番注力している脚力増強策がこれです。もともと「旅の移動手段」としてサイクリングへ入った私は、自転車でゼエハア追い込んで鍛錬、というのがあまり性に合いません。でも、やはり脚力があった方が、コース取りの自由度は広がっていく、ということも痛感していますそこで、ランニングで体力を養い、自転車でそれを活かす、というわけです。
(作戦 3、のトレーナーも持っていますが、外で走るのを優先するのは、旅人気質ゆえ。逆に、トレーナーで何時間でも平気!という方もいます)

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ランニングが自転車に活きるのか?と突っ込まれそうですが、ストイックに一分一秒の速さを求める、という競技レベルでもなければ、活きる、と感じています。

以前、ヒルクライム大会の自己ベスト記録を更新したい、と思いつつ、都合により自転車で走り込めない年がありました。そこで、せめてもの付け焼刃で、スキマ時間に短時間集中型のペース速めランニングに取り組み、いざ本番を迎えました。そうしたら、なんとベストタイムを1分ほど更新することが出来ました。短期間ながら集中的に刺激を入れたことで、かえって効率良く心肺機能が向上したおかげだったのだと思います。

自転車の実走で鍛えようとしたら、速度を上げる、坂を攻める、などの方向に向いていきますが、近場に、自転車で速度を上げても安全なコースがあるか?良い具合の坂があるか?など、住環境によってかなり左右されてきます。

それがランニングなら、近所でも追い込む場所を見つけやすく、速度を上げてもたかが知れています。どこにでもある階段の上りや斜面を活用することだって出来ます。環境面だけで見れば、取り組む難易度が下がる可能性が高いのです。

ただし、そうして刺激を入れた心肺機能を活かせるペダリングスキルが大事。そう、作戦 2、に戻ります。のんびりライドでもしながら、ぜひ頭の片隅で、良いペダリングの意識をしてみて下さい。

ランニングで得た刺激 × のんびりライド。その掛け算の効力は、意外と侮れません!

※ペダリングスキル、ならぬランニングスキル?も、同レベルで非常に大事です。もし真剣に取り組まれるのであれば、是非ペダリングと同じように良い感覚を探求してみて下さい。

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ちなみに、GARMINなどのスマートウォッチがあると、モチベーションを保ちやすくなります。

 

作戦 5、歩きで骨に刺激を入れる

ランニングはおろか、ジョギングだって敷居が高い!ということであれば、歩くのもお勧めです。自転車では見落としていた景色やスポットを発見、なんて効用もあります。歩数計を使えば、モチベーションも湧いてきます。

歩きは、人体に備わった生活動作の基本中の基本。続けるうちに、適度に気血が廻ったり、体幹が締まってきたり、程良く身体が整って、自然体へと回帰していきます。そうして土台を固めると、動きを増やしても平気になっていきます。その先にジョギングが開けてきたりもします。

また、不測のマシントラブルの際、その場から脱出のために自転車を押して歩く、という時の備えとも成り得ます

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↑ は、あるライドイベント開催の際、復旧不能のマシントラブルに陥った方(画像右)に私のロードバイクに乗って頂き、修理不能の自転車は私が手押しで回送、の図。トータル2~3km押したのかな?普段から歩く習慣がついていれば、こんな時にあたふたしにくくなります。
(この時は、押し歩きではなく押しランでしたが!)

 

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ハイキングで歩くのも、かなりオススメです。森林の中で気分転換になるだけでなく、上り下りで股関節周りに良い刺激が入って、自転車に戻った際に脚が回りやすくなる、という効能もあります。

参考記事:【酷暑を避けて】日中ハイキング、夜サイクリング

 

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自分の足で大地を踏みしめること、これはとても尊いことです。

私の体験を一つご紹介します。IRONMANトライアスロン(スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.2km)に参戦した時、苦手なスイムは制限時間ギリギリの2時間10分39秒、海の中で無駄にもがき続けました。そこから上がったバイクは、スイムでの肩周りの疲労硬直による血流の滞りからか頭痛を発症、サドル上で耐えて耐えての6時間48分20秒。スタートからトータルほぼ9時間、不安定な状態が続きました。そうしてやっと自らの足で大地へ降り立ったランパート。物凄く、ホッとしたのを覚えています。

自分の足で大地に立っているという安心感!

この感覚はとっても大事です。

大地から足が離れるスイムや自転車ばかりだと、立つ、歩くという最も基本の姿勢の際に支えとなる筋骨に、刺激が入りにくいのです。そのまま加齢していくと、必要筋力や骨密度低下の一因になります。サイクリングの滑らかさやスピードは魅力的で、地味な歩きは敬遠されがちかも知れませんが、そこをひとつ、意識を変えて、ぜひ筋骨に刺激を入れてみて欲しいと思います。

そう願う動機の一つが、私の高齢の親戚の存在。

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御年96歳で再会した時点で、荒天日と所用時以外は毎日7~8000歩、欠かさず歩かれているとのこと(!)

しかし、そこに至るまでには障壁があり、89歳の時、骨粗しょう症で脊髄を骨折してしまいました。

もしそこで諦めて動かなくなっていたら、衰える一方で車椅子や寝たきり生活になっていたかも知れなかったところですが、心折らずに見事復活。それからは筋骨に刺激を入れるべく、杖を突きながら歩き続けているのです。

最後の最後まで残る移動手段は、自分の脚自転車から降りても、自分の脚から降りることはありません。それを維持するためにも、歩いて筋骨へ刺激を入れる機会を積極的に作ってみて欲しいと思うのです。

 

余談ですが、現代社会に登場してきたシューズは、良くも悪くも大きな影響を与えていると思います。あくまでも傾向ですが、例えば厚底フワフワのシューズ。ランなどでハードに追い込むときには頼もしいのですが、歩きでもそればかりだと、足場が不安定だと脳が認識→しっかり掴まなくては、と、指先やふくらはぎなど脚の末端にばかりどんどん力みが生じていく→逆に、より大きなパワーを秘めた体幹からは力が抜けがちになり、出しゃばりな末端ばかりがどんどん疲弊していく→その感覚が標準として根付いてしまう、といった悪循環が生じがちです。たまには薄底シューズで過ごすとか、ちょっと裸足歩きをしてみるなど、より良い感覚を取り戻す時間を設けるのもオススメです。この感覚、確実にペダリングにも通じていますから!

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 ↑ 例えば私の場合、部屋の中では足半でチューニングするようにしています。これ、ペダルを踏んでるみたいに思えることも。

 

奥義・気負わず楽しく続ける境地

先にご紹介した親戚と久しぶりに再会という日、こちらから伺おうとしたところ、なんと逆に自らノリノリで遠路はるばる出向いて来て下さり、そのまま会食をしました。

その後、ちょっと喫茶店でお茶を、となり、ほろ酔いで場所を移したのですが、見つけた喫茶店は二階にあり、入口は階段しか見当たりません。そこで「ここでも良いですか?」と親戚に打診したら、ノリノリで

おう、いいよ!あのね、かえって喜んでんの!脚の運動になるって!衰えるでしょ、歩けないと

と即答!!階段を上り始めました。

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人の底知れぬ可能性を示してくれる貴いその姿を、サポートを妻に任せて撮らせて頂きました。

この親戚の、自らはるばる出向いてくれる姿勢や、良い運動の機会とばかり階段に臨む姿からは、受け身や我慢ではなく、自らの意思で動くことを楽しみ、愛していることが伝わって来ました。

気負わず、楽しんで過ごしているうちに、自然と鍛えられている。
という境地。これは強い。しぶといと思います。

歯を食いしばってひたすら忍耐、という鍛錬も尊いのですが、よほどの目標や動機が無いと、そのモチベーションを保つのは難しい。それなら、こういう楽しむノリで、日常の中に少しずつ、プチ鍛錬をちりばめていってみては如何でしょうか。

そして、この受け身でなく自ら楽しむ、というのが、遠くを目指す際にかなり大事な境地となってきます。距離、時間が長くなればなるほど、荒天、寒暖、夜間、道迷い、落車、空腹、疲労、睡魔、など、いろいろな難局に見舞われます。そんな時に、この心構え。

「なんでこんな目に遭うんだ・・・」ではなく「面白い目に当たった!」

この変換力を、心の脚力と名付けたいと思います。

どんどん走って経験値を積んでいくのも、心の脚力を鍛えていることに他なりません。いろいろなところへ、様々なライドをしに行ってみて下さい!

 

日常の片隅で、ほどほどに楽しめる脚力を目指してみましょう!

「頑張って速くなろう!」と言われると、いやいや、別に、と拒否反応を示す方は多いのかな、という気がします。私自身も、そんなに無理して速くならなくても良いと考えます。ただ・・・、

ランニングの世界で出遭った言葉

「速い」ではなく「強い」が一番の誉め言葉

かつて、激坂過ぎてTVにも登場した有名な坂へ、ロードバイクで挑んだことがありました。普段、私よりも全然速い仲間と一緒に行ったのですが、その仲間は「自分には無理」と早々に諦め、結局登れずに終わりました。私は、緊張からか胃が痛くなったものの、何とか登り切りました。

この時、速くはなくても強い、という境地があるのかも知れない、ということに気付かされました。

決して速くはなくとも、様々なシーンが展開する遠乗りの、大抵のコースはマイペースであれば安全に楽しく完走出来る、という程度の強さ。

これは、一人でも多くの方に身に着けて頂けたら面白いのにな、と思います

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新しいへ漕ぎ出せば、未知との出遭いに満ちていて、とっても新鮮ですから!

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今回は、そんな考えから、思いつくまま「ちょこっと脚力アップ」案を挙げてみました。これらはほんの一例、他にもアイデアは無限にあると思います。

ぜひ、貯金箱にコツコツと小銭を入れて蓄えるが如く、僅かずつでも脚力・気力貯金して、どんどん走りに出かけてみて下さい!

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次は遠乗りの実地で意識している事について書いてみました。

 

written by 長山  靖

 

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