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【季節を問わず快適なライドがしたい】ビギナーの方へ!四季に合わせたウェア選びを解説致します!【適材適所のアイテム選び】

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上野ウェア館】後藤 悠介 22年09月11日

 

 

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ようこそ!楽しい自転車の世界へ。
自転車ばかりに目が行きがちですが、それと同等と言って良いほど重要なのが「乗るときに着るもの」です。
いざスポーツバイクに乗ってみると、楽しい!と同時に「あれ…なんか不快かも…辛いかも…」なんていう身体的な辛さを味わってしまったりすることもしばしば。
また、季節に合わせて適切なアイテムをチョイスすることで、より長い時間、長い距離をより快適に過ごすこともできるようになります。
今回は国内最大手ブランドであり、ビギナーからシリアスライダーに必要なありとあらゆるアイテムを網羅している、まさにサイクルウェアの教科書的なラインナップの「Pearl iZUMi(パールイズミ)」のウェアを例にとって(文中画像は22SS/FWパールイズミ公式HPより)、それぞれのアイテムに番号を振り、数字の組み合わせで季節に合わせたアイテム選びを解説いたします!
ここではあくまでも一般的なサイクルウェア且つロードバイク向けのアイテムセレクトを前提としております。
正解はたくさんありますので、基本のき、という感覚で読んでいただければ幸いです。

 

季節ごとのアイテムを解説する前に、まずは基本となるアイテムとそのルールを知っておきましょう。

 

普段着にも四季に合わせた素材や丈感、生地の厚みがありますが、それと同じようなことが自転車用のウェアにも当てはまります。
ただ…非常にアイテムが煩雑かつ似たり寄ったりなアイテムが多く混乱しがちです。
そこで今回はそれらを単純化して、以下グループに分けてアイテム毎に数字を振ります。

①黄色で番号をつけたアイテム=主に春先から初秋くらいまでを想定したもの
②青地で番号をつけたアイテム=主に初秋から春先くらいまでを想定したもの

あれ?と勘の良い方は思うはず。
上記は単純に春夏/秋冬の2グループに分けているのですが、春と秋に関しては「組み合わせ」次第でどちらのグループのアイテムでも使えてしまうことが多々あります。

では、次章で実際にアイテムをご覧いただきましょう。

 

主なアイテムをピックアップ!春夏編

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春夏アイテムとして10点のアイテムをピックアップ致しました。

①ジャージ(半袖):サイクルウェアの中では使用頻度が非常に高いアイテム。全ての基本となるアイテムです。背面にはポケットを装備。
前傾姿勢を強いられるロードバイクの乗り方では、この腰部分のポケットというのが現在モノを持ち運ぶには最適解とされています。

② レーサーパンツ:俗にレーパンと称される、こちらも非常に使用頻度が高い基本のアイテム。こちらにシートパッドが仕込んであり、臀部の痛みを和らげると同時に、体にピッタリと纏わせるように履くことで、足の上げ下げ(ペダリング)をサポート。一見特異な風貌に見えますが、これこそが自転車におけるパフォーマンスの最大化に寄与するのです。

③ビブパンツ(ビブショーツ):②に肩紐をつけたもの。長時間、長距離を想定した使用用途にはこちらがおすすめ。腰の回旋によるパッドの動きを低減し、臀部へのパッドの密着性を上げる他、ウエスト周りの締め付け感も緩和。目安として3時間以上、50km以上のライドにはこちらのタイプを推奨。

④インナー(夏用):心拍数が上がりやすく、汗をかく量が必然的に増えるのがサイクリング。そのうえ強く風を受け続けるという特徴もあります。
汗をかく→ウェア①が吸湿する→風を受ける→濡れた部分が風で冷却され汗冷え等パフォーマンスに影響が出る…
といったことを防ぐためのアイテム。
自転車用インナーはこの「素早い汗処理による体温の極端な上がり下がり」を防ぐことのできる機能が備わっています。

⑤,⑥アーム/レッグカバー(日焼け止め用):①+②or③を基本にして、状況に合わせて露出部分を覆うためのアイテム。
こちらは日焼けを緩和するためのカバー。主に盛夏に使用。

⑦,⑧アーム/レッグカバー(保温用):こちらは上記⑤,⑥と同じ形ながら、裏起毛を施すことで体温の低下を防ぐことを目的とするアイテム。主に春/初秋に使用。

⑨ウィンドブレーカー:文字通りのアイテム。強風で体感温度が低い際や山へ行った際の下りでの使用など「冷たい風を受け続ける」ことによる体温の低下を防ぐアイテム。
上記⑦との使い分けや併用が望ましい。

⑩グローブ(夏用):手の保護、ハンドルバーからの振動を緩和するためのパッドなどが主な役割。夏用のグローブは手にかいた汗で不意にグリップをロスしてしまうことの予防にもなります。

 

 

主なアイテムをピックアップ!秋冬編

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秋冬アイテムとして10点のアイテムをピックアップ致しました。
秋冬の考え方としては、春夏の「気候に合わせて組み合わせを変える」ということをベースに「気温によってアイテムを変える」という必要がありやや難解です。
覚えていただきたいのは「防風性能の有る無し」というところのみ!
秋冬アイテムですので「保温」の機能はご紹介する全アイテムに備わっておりますが、より寒い気温に対応するために「保温+防風」という機能を備えたものがラインナップされております。
要点は上記2つ。
では実際にどういうアイテムか解説していきましょう。

①ジャージ(長袖):春夏用をベースに、より生地を肉厚に、かつ裏地を起毛させることで保温の機能を付加したもの。背面にはポケットを装備。
使用想定温度レンジは10℃〜20℃くらい

② ジャケット:これが上記の要点で説明させていただいた「保温+防風」が一枚で完結するアイテム。主に厳冬期での使用を想定したもの。
サイクルウェアの中では非常に特異なアイテムではあるのですが、冬走るとなると必須になってきます。
使用想定温度レンジは0℃〜10℃くらい

③レーサータイツ:アイテム的には秋冬①のジャージと対を成し、役割としては春夏②のレーサーパンツと同義。
やはり気温が下がってくると、アイテム的には「露出部分を少なくすること」「保温性があること=熱を逃しにくい」という部分が重要となってきます。

④ビブタイツ:上記③の肩紐あり版。役割としては春夏③と同義。
秋冬アイテムの肩紐あり版はその構造により腹部の冷えを緩和してくれるという特徴も持ち合わせています。

⑤レーサータイツ(防風機能あり):③を基本にして、防風機能を付加し保温性(生地厚、起毛密度)を向上させたもの。
使い方としては②のジャケットと対を成すアイテムです。

⑥ビブタイツ(防風機能あり):こちらは上記⑤の肩紐あり版。厳冬期用。こちらも構造的に腹部の保温効果があり、距離や時間によっては有利に働くことがあります。

⑦インナー(長袖/汗処理):春夏アイテムの④に相当するアイテム。やはり寒い時期も汗はかきますので、それを的確に処理し、汗冷えによる体温低下を抑制するアイテムです。
特にこのアイテムとの組み合わせが考えられる①は春夏の①より生地も厚く、汗が乾きにくい構造になっています。ですので、冬こそインナーは必須と言えるでしょう。
使用想定温度レンジ10℃〜20℃

⑧インナー(長袖/汗処理+保温):上記⑦に保温性を加えたもの。外気温によっては汗処理を適切に行なっていても体温が低下し運動の妨げになってしまうこともあります。
そんな時にはこういったインナーを使用するのがベター
使用想定温度レンジ0℃〜10℃

⑨グローブ(ロングタイプ):春夏アイテムの⑩に相当するアイテム。こちらも寒さの中で使用することを念頭に、保温の機能を付加しています。
指先は特に冷えを感じやすいですので、必須アイテムと言えます。
使用想定温度レンジ10℃〜20℃

⑩グローブ(ロングタイプ/防風性能あり):上記⑨をベースに防風性能を付加したもの。
こちらも使用期間や組み合わせは限られるものの、真冬のライドを快適にするためには必須のアイテム。
使用想定温度レンジ0℃〜10℃

 

 

実践!組み合わせで理解するサイクルウェアの四季!

 

 

アイテムの解説をざっくりとさせていただいた上で、早速使用例を見ていきましょう。
少し見ずらいかもしれませんが、下記のような形で記載をしていきます

黄①+黄②
青①+青③

といった具合です。
さあそれでは組み合わせてみましょう!

 

夏が一番楽!でも忘れないで日焼け対策!
7-9月の組み合わせ!

 

 

夏期が一番アイテム数は少なく抑えられます

基本コーディネート  黄①+黄②or③+黄⑩

単純明快。Tシャツ短パン的思考です。
実際25℃を超えるような夏場はこれだけで事足りる場合が多々。

バリエーション1  黄①+黄②or③+黄④+黄⑩

インナーを足してより快適に。日本の夏は湿度が高く、水分が蒸発しにくいことから、インナーは快適性向上のための切り札になり得ることがあります。
お財布に余力があれば加えて間違いなし。

バリエーション2  黄①+黄②or③(+黄④)+黄⑩+黄⑤+黄⑥

上記基本コーディネートに日焼け防止のカバーを追加したもの。
近年では常識となりましたが、日焼けは体力の低下を招きます。
長時間ライドの妨げになりますので日焼け対策はバッチリしたほうがおすすめ。

 

3-6月、9-11月は同じように考えるとわかりやすい!
この季節が難所!春夏、秋冬のアイテムをミックスして最適解を導き出しましょう!

 

 いわゆる春と秋、です。端境(はざかい)期とも。
この時期は特に3,9月で気温の上下が激しかったりと非常にアイテムが選びにくかったりというところがあります。必要となるアイテムが多くお財布には優しくないですが、まずは適切と思われる基本コーディネート、そのバリエーションを記します。

基本コーディネート①  黄①+黄②or③+黄④+黄⑦+黄⑧(+黄⑨)
基本コーディネート②  青①+青③or④+青⑦(+黄⑨)

基本①か②かどちらを選べば…という部分は「ウェアを揃えたいと思った季節」で選り分けしていただくとよろしいかと思います。
春スタートなら基本①、秋スタートなら基本②といった具合です。
基本①基本②共にグローブを入れておりませんが、これは下記でご説明する温度レンジによって使い分けをしていただきたいという理由からです。

最高気温が20℃を超えることがある場合  基本コーディネート①+黄⑩
最高気温が20℃以下の場合  基本コーディネート②+青⑨

また、基本コーディネート①の黄⑦,⑧、ウォーマーに関しては暑さの感じ方によって脱ぎ着できますので非常に使い勝手が良い、という側面があります(揃えるものは多くなりますが)
これを踏まえた上で、各季節のアイテムをミックスした組み合わせもご紹介致します。

バリエーション1  青①+黄②or③+青⑦(+黄⑧)

これは上半身に秋冬アイテムを使用し、下半身は春夏アイテム+保温カバーという考え方で、ある程度アイテムを揃えた方が少々寒さを感じる気温の中で走ることを想定した際におすすめの組み合わせ。
特に自転車では下半身の運動量が多くなりますので、多少は寒さを感じても、オーバーヒートしないようにという意味合いでこういった組み合わせにしていただくと良好な結果を得られることがあります。

また、基本コーディネート1,2やバリエーション1+黄⑨という組み合わせにすると、風による体温低下を防ぐことによって寒さを感じにくくなりますのでウィンドブレーカーはやはり一枚持っておくのがおすすめ。

バリエーション2  黄①+黄②or ③+黄④(+黄⑦)(+黄⑧)+黄⑨

こちらは春先のヒルクライムや川っぺりの風が強い地域におすすめのコーディネート。

春、秋はこれだけに止まらないほど各アイテムを持っていれば、という前提にはなりますが非常に多彩な組み合わせ事例が考えられます。
ただ、「ウェアを欲しいと思った季節」に合わせて基本コーディネートのどちらかをチョイスしていただければ間違いなしでございます。

あとは経験と所持アイテム次第。
初めての方は是非組み合わせをご相談ください。
ご使用の用途に合わせて最適なコーディネートをご案内致します。

 

厳冬期はそれ相応のアイテム選びを!
12-2月の真冬も単純明快!

 

 

この季節は前章の基本コーディネート②でも一見いけそうな感じがあるのですが、5℃を下回ってくるような寒さの中で汗をかくようなシチュエーションには保温の観点(生地の厚みや仕組み)からも、汗処理の面(防風/保温が一枚で完結できることによる汗はけの良さ)からも、やはりこの季節は専用のものを使っていただくことが最良の結果につながります。
ただ、その「寒い」という中でも高/低と寒さの感じ方を分けることによってバリエーションを作ることも重要になってきます。

基本のコーディネート  青②+青⑤or⑥+青⑧+青⑩

上下共に肉厚の保温生地+防風生地で作られたアイテムを軸に、汗処理+保温の役割を果たすインナー、そして手先の寒さを和らげる保温+防風のグローブ。
これが0℃〜10℃くらいのレンジを快適に過ごすための基礎となります。
それを踏まえた上で

バリエーション1  青②+青⑤or⑥+青⑦+青⑩
バリエーション2  青②+青⑤or⑥+青⑦+青⑨

少し暖かく感じる日や日中のみのライドでは、インナーやグローブを前章で使用したものに換えるのもあり。
特にインナーを汗処理機能に限定することで不要な体温の上昇を防ぐことができます。
グローブについては青⑩だと暖かさは感じられるものの、その生地の厚さからくる握りの悪さを解消するのに青⑨を用いることが効果的な場合があります。

厳冬期の組み合わせはそれほど難しくないものの、寒さの感じ方の度合いによって調整をすることでより快適にライドすることが可能となります。

 

奥の深いサイクルウェアの世界。是非店頭でご相談ください!

 

ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。
少しでもサイクルウェアの組み合わせについてご理解いただければ、またその理解の糸口を掴むきっかけになっていれば幸いでございます。

しかし!これだけ長文で書いてはみたものの、その方の乗り方や乗る時間、場所、距離などによって最適解は無数に存在しております。
今回はわかりやすさのために省かせていただいた価格の問題なども重要な要素になってくることは必至です。

是非店頭へ、特に弊社でしたら「ウェア館」という専門業態の店舗がございます。
ネットで情報を得て勉強していただくのも大いにありですが、一番の近道は我々とお客様が店頭でお話しさせていただくことなのかもしれません。

お客様の自転車ライフがより良くなるようお手伝いさせていただきます。
スタッフ一同お待ちしております。

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