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”初代”スピードコンセプトが復活! オーバーホールでサビから性能を取り戻せ!!

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松山店エミフルMASAKI】関 和貴 22年09月22日

s-_DSC5103みなさんこんにちは。Y’s Road松山店 関です。

 

 

今回ご紹介するのは、

 

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2012 TREK ”初代”スピードコンセプト 7.5

のオーバーホールBです。

 

オーバーホールBでは、フレームからほぼすべてのパーツを分解ののち清掃。

消耗品を交換して組み戻す作業。

新車のような乗り心地と美感に復活します!

 

今回のフレームは10年物であり、傷みやすいトライアスロンバイクなので作業前からドキドキが止まりません!!

 

 

 

このバイクは非常に見どころの多いバイク!

TREKの誇る平坦最速のTTマシン、スピードコンセプト。

最近現行モデルがモデルチェンジしたことで話題ですが、今回のバイクはその最初期モデル。

2012年のTREKだと、まだEMONDA,DOMANEは生まれる前で、主力のMADONEも非エアロ形状の時代。

このスピードコンセプトは現代のエアロバイクはほぼすべて採用するカムテールデザインをいち早く取り入れたバイクでもあります。

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戦闘的なハンドルまわり。

DHバーでも変速ができるようになっています。

 

 

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トライアストンバイクの錆びやすい箇所TOP3 シートクランプ!

このバイクは大丈夫でしょうか?

 

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メインコンポは9000系デュラエースに交換されていてバイクの外観は比較的キレイ。

早速分解を進めてみましょう!

(今回使われている9000系FDと9100系クランクは互換がありません。お客様の希望によりそのまま作業しますが、変速性能等を保証できませんのでご了承ください。)

 

 

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まずはシートポストのクランプ。

 

 

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これは無事に外れてシートポストの取り外し完了。

シートポスト内にDi2のバッテリーが収納されています。

 

 

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次はこの複雑なハンドル回り。

分解自体はそこまで難しくありませんが、、

 

 

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DHバーのパッドをはがすと取付金具の錆びを発見!

 

 

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錆びをどうするかは後から考えることにして分解を進めます。

 

 

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コラム内部には汗?海水?による大量の塩が、、

これは嫌な予感。

 

 

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やはりヘッドベアリングはサビで大変なことに、、

 

 

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ボトルケージのネジも、、、

 

 

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ネジ山に塩が固着して回りにくくなっていました。

 

 

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この車体はBB下に専用設計のブレーキがついています。

 

 

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こんな構造。

記憶に新しいEMONDAの専用ブレーキと同じ構造で一安心。

 

 

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安心したのもつかの間、ここからトラブル連発!

まずは、ブレーキの片効き調整が固定場所依存で調整に難がありそう、、

 

 

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ブレーキのベースプレート(仮称)を外すと重度のサビが!

サビないはずのカーボンまでサビている!?

 

 

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ブレーキシューがホルダーと一体化してしまっているので力技で取り外し。

 

 

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ここまで分解、、、

 

 

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ブレーキシューの固定ボルトも割れて危険な状態でした、、、

 

 

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そのほかコンポパーツも取り外し。

ブレーキシューはフロントがスイスストップのゴム製でリアはボントレガーのコルク製。

前後で違ってはブレーキに違和感があるので交換して前後統一するのが好ましいです。

 

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ここから清掃とパーツ交換に進んでいきます。

 

 

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まずはフレーム。

全オーナーの貼ったステッカーをはがし、、

 

 

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フォーミングマルチクリーナーで丸洗い!

 

 

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ドロドロだったヘッド部分もきれいにして水に強いグリスをたっぷり塗布。

興味深いのは、コラム径。

現代のバイクは28.6mmが主流ですが、このバイクはクロモリロードなどに採用される25.4mmの細い軽。

現代でも通用するエアロデザインと旧規格にギャップを感じます。

 

 

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チェーン傷予防のプレートもサビが目立つので研磨。

 

 

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汚れのたまっていたBB付近もきれいになりました。

 

 

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フレーム全体を軽く研磨して小傷を消し、バリアスコートで艶出しコーティング!

 

 

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美しいツヤが復活!!

 

 

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ツヤの違いがわかりますか?

 

 

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フォークの傷はレタッチします。

出来は最後に紹介します。

 

 

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ブレーキ台座のサビは強力すぎてフレームにまで影響していましたが何とか削り落とすことができました。

 

 

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そのブレーキ本体はここまで復活させることができました。

 

 

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もう2度とサビないようたっぷりグリスアップ!

 

 

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壊れていたブレーキシュー固定ボルトはジャンクパーツと入れ替えます。

 

 

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しかし、微妙に形が合わない、、

 

 

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やむを得ず削って微調整!

 

 

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ブレーキ、無事に復活!!

 

 

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特殊なブレーキでしたが、カバーの裏に締め付けトルクの記載があったり、TREKは当時の仕様書・組み立てマニュアルが閲覧できるので非常に素晴らしい!!

 

 

細かいパーツの掃除が続きます。

 

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フロントブレーキのアジャスター。

塩で完全に固着。

 

 

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やっとのことで取り外すと塩がびっしり。

掃除してグリスアップ。

 

 

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シートクランプ

今回は外れましたが、今後も塩水で錆びないようにしっかりグリスアップして組み戻します。

 

 

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トップキャップは汗の侵入経路の一つ。

 

 

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固まった汚れを落としてグリスアップ!

 

 

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サビてしまった8字型の金具は、、

 

 

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サビを削り取ったのが右の状態。

 

 

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さらに黒くさび止め加工をしました。

 

 

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メインコンポたちもNo.92と水洗いでさっぱり!

 

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タイヤはチューブラータイヤ。

両面テープで接着します。

 

 

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ホイールは古いコスミックですが、タイヤ装着後に薄いカバーをはめ込むことでタイヤとホイールの間をスムーズにし、空力に貢献する構造!

個人的にはこのコスミックが一番コスミックらしくて好きです。

 

 

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ヘッドパーツはTREKから補修用を取り寄せ。

最近使わない規格なのでTREK本国からの取り寄せとなり時間がかかりました。

 

 

 

 

 

そんなこんなで多くの困難を乗り越え、完全復活を果たしたスピードコンセプトがコチラ!!

 

 

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カッコいい!!

ロゴが少なくシンプルなものが多い現行のバイクと対照的になんと戦闘的なデザイン!

それを象徴するかのような逆スローピングフレーム!!

 

 

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駆動パーツも動作バッチリ!

 

 

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交換したタイヤと側面のカバーが確認できる写真。

 

 

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フォークのレタッチ箇所。

かなり目立ちにくくできました。

 

 

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フレーム素材はOCLV500カーボン

当時としては最新の素材ですが、現在のハイエンドはOCLV800カーボンまで進化しています!

500シリーズは現在でもSLグレードのフレームに使われています。

 

 

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バッチリ元通りのハンドルはDHバーにもバーテープを巻きました。

 

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ハンドル裏側はこんな感じ。

 

 

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ブレーキは完全にフレームと一体化したデザイン。

 

 

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クイックレバーまでもがフレームと一体形状という徹底ぶり!

 

 

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BBも交換済み。

TREKといえばBB90ですが、この車体はPF86でした。

 

 

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フレームもツヤツヤ ピカピカ!

古さを感じさせないエアロロードが組みあがりました!!

 

またサビてしまわないようにたっぷりグリスを使って組み立てていますが、トライアスロンや練習の後は是非、水洗車をしてくださいね。

 

 

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