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【新製品】iRCのハイグリップTLRタイヤ、FORMULA PROがモデルチェンジ!性能アップした第6世代が入荷しました!!【ロード】
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- 【横浜ワールドポーターズ店】松野 望士 24年08月03日
横浜ワールドポーターズ店松野です。
ロードバイクの走りにおいて大きな影響を与えるパーツの一つであるタイヤ。速さだけではなく安全性にもかかわる部分なので「タイヤだけはハイエンド」なんて方も多いのではないでしょうか?
最近ではロードバイクでもチューブレスレディーが流行っていますが、実はロードバイク業界では過去にチューブレスが流行った時期がありました。10年だか15年ぐらい前だったと思うのですが、当時はタイヤが重たかったり作業性が悪かった為あまり流行らなかった記憶があります。今となってはリムやタイヤの加工精度が良くなったり、エアの保持をシーラントに任せるので運用がそこまで大変では無くなりましたね。
そんなピュアチューブレスの時代からチューブレスタイヤを作り続けている国産タイヤメーカー、iRCのタイヤがモデルチェンジしました!!!
iRC FORMULA PRO TLR HL S-Light
販売価格:¥11,000(税込)
入荷サイズ:25C、28C
iRCのレーシングタイヤと言えば圧倒的なグリップによる超安心なコーナリングですよね!そんなハイグリップはそのままに全体的に性能アップを果たしました!!
NEWコンパウンド
タイヤの性能において重要なコンパウンド(ゴム素材)が少し変わりました。iRCのグリップ感の源である米ぬか素材から作られた多孔質セラミックスを配合したRBCC2を引き続き採用するのですが、コーナリング時のグリップと直進時の転がり抵抗を両立するためにセンターはシリカとカーボンブラックを配合したコンパウンドを採用しました。
そもそもタイヤが黒いのはゴムを補強するために炭素の粉(=カーボン)が含まれているからなのですが、さらにシリカ(二酸化ケイ素)を配合することでゴムの性質が変わり転がり抵抗を削減しています。
どうして転がり抵抗が減るのかと言うと…タイヤのゴムは接地面で絶えず潰れたりもとに戻ったりを繰り返しているのですが、潰れる時と戻る時で変形のしかたが少し異なります。
素早く潰したのにゆっくりと戻ってくるようなイメージなのですが、その差分のエネルギーが熱として捨てられることで転がり抵抗が生まれます。なんか難しそうな言葉でいうとヒステリシスロスとかいうやつですね。もちろん転がり抵抗の要因はこれだけではなく、あくまで一つの要素です。
シリカを配合したコンパウンドはカーボンのみと比べるとヒステリシスロスが小さい為、タイヤのセンター部分に使用することで前作よりも転がり抵抗を大きく削減!前作まではハイグリップな反面転がりが少し重たかったのですがついに弱点を克服しましたね!
サイド部分は引き続きRBCC2コンパウンドを使用しています。タイヤパターンも変わったため前作と同じか僅かに上回るグリップを発揮するそうです。
NEWパターン
タイヤ表面のパターンも一新されました!旧作ではいわゆる杉目パターンだったのですが、4世代目⇒5世代目へと進化した際に縦方向への溝も入っていました。溝が入ることでトレッドが変形しやすくなり柔軟に路面にグリップさせるという意図があったみたいです。
そして今回は大幅にパターンが変わり、新設計の「フィッシュボーン」 パターンになりました。杉目と比べるとスリックにかなり近いですね。クリンチャー専用であるASPITE PROのヘリンボーンパターンを大きくしたような浅い溝です。
販売店向けの説明資料によると『 トレッド表面のムービングが抑制』と書いてあります。詳しくはわかりませんが、もしかしたら旧型とは逆の設計思想なのかもしれませんね!
重量
やっぱり気になるのは重量ですよね!新旧のS-Lightの25Cと28Cをそれぞれ実測してみました。
旧型の25Cは235gでしたが…
新型の25Cは223g!
旧型28Cは269gでしたが…
新型の28Cは250g!!
新型になりちゃんと軽量化も果たしています。タイヤを触った感触も旧型は少し厚くてモチっとしていますが、新型は少し薄くなってパリっとした感じです。
耐久性
レースで活躍し、タイヤメーカーから供給を受けている選手を除けばやっぱり摩耗の具合も気になりますよね(笑)
ロードバイクのタイヤはほとんどの場合こんな風にセンター部分が摩耗の限界を迎えて交換しますよね。なのでサイドよりもセンターのコンパウンドが寿命に大きく関わります。
そんなセンター部分のシリカコンパウンドのおかげで耐摩耗性もUP!なんと旧モデルと比べて1.8倍の長寿命なんだとか!?
価格は約1.2倍になりましたがそれ以上に長持ちするのでトータルでのランニングコストは抑えられそうですね。
作業性
チューブレスと言えば気になるのは取り付けのしやすさですよね。松野は気合の腕力とコンプレッサーで何とかしてしまうのであまり気にしませんが、ご自身でタイヤ交換をする方などにはかなり重要な要素のはずです。
クリンチャーとは異なりチューブレスはビード径がとても重要です。タイヤ側のビード径を大きくすれば取り付けが簡単になりますがビードを上げる際のエア漏れが大きくなるのでコンプレッサーのように一気に大量の空気を入れる必要が出てきます。
反対に小さくすればフロアポンプでも簡単にビードが上がるのですが、リムに取り付ける際にかなりの腕力やコツが必要になってしまいます。
取り付けに関しては後日また当店のスタッフがインプレをしてくれるはずなので、とりあえずビードをまじまじと眺めてみました。
旧型は途中からフックレスに対応しており、その際にビードの設計が少し変わりかなり頑丈そうな感じになりました。松野は気にしていませんでしたが取り付けは少し硬いと言われていましたね。
新型はビードそのものが少しだけ華奢になりました。左右のビードをリムの谷間に落とし込むような場面で作業しやすそうな感じもしますね!
こればっかりは実際に取り付け作業をしてみないと分からないのですが、iRCのテストでは大手メーカーのホイールであればフロアポンプのみでビードが上がるんだとか!
ENVEやZIPPなどフックレスリムの場合取り付けの際にタイヤレバーがあった方が良さそうみたいです。その場合は専用品をお使いください。
指定空気圧
タイヤの指定空気圧も少しだけ低圧になり、フックレスに関しての記載も増えました。kPa表記ですが分かりやすくbarで全部表記しておきます。
28Cは5.0~7.0bar⇒フックド:4.5~6.5bar/ フックレス:4.5~5.0barへ。
25Cは5.0~8.0bar⇒フックド:4.5~7.5bar/ フックレス:4.5~5.0barへ。
ただしこれはあくまで目安です。リム幅23mmで28Cをフックレスで使うなら体重や好みによっては4.5barを大きく下回る運用もするはずですので…。
ロゴカラー
最後に気になったのがロゴの色です。iRCと言えばトレードカラーの赤だったのですが、モデル名のロゴがゴールドになり少しだけ派手になりました。最近はホイールのデザインが落ち着いたものが多いのでタイヤが映えそうですね…!
松野の勝手な予想なのですが、iRCのサポートを受けている某国内プロチームに関係していそうな気がします(笑)
インプレは…後日!
iRCの国内代理店であるミズタニ自転車様よりスタッフインプレ用のタイヤを頂いたので、後日横浜店実走派スタッフのマニアック古谷野がインプレ予定です!お楽しみに!!
圧倒的なグリップはそのままバランスよく進化した新型FORMULA PRO!早速試してみませんか!?店頭ですぐ買えますよ~~~