こんにちは。二子玉川店サンデーライド担当の長山です。
二子玉川×環八R1合同サンデーライド
4月30日は久しぶりに「のんびり編」を開催しました。
今回は、担当:長山の病み上がりということで
短距離近場プランとさせて頂きました。
とは言っても近所を漫然と走るだけでは面白みが薄いので、
地名ネタを盛り込んで探索することにしました。
以下、少し長くなりますが、探索しながら解説したことを纏めます。
今回、クローズアップしたのは「丸子」と「沼部」です。
(多摩川を挟んで東京都大田区と神奈川県川崎市中原区に跨る地名)
かつての多摩川は、現代の姿とは異なり、
幅はもっと細く、もっと流れの勢いが強かったそうです。
それがたまの出水で氾濫すると、流路が変わり、
村が分断されることも。
多摩川の左岸と右岸で同じ地名が残っているのは、その名残です。
(宇奈根、瀬田、野毛、等々力など)
今回、焦点を当てる丸子、沼部もそうです。
まずは、そのエリアを目指してポタリング。
途中、通りがかった東急線多摩川駅前は、元気にフリーマーケット中。
駅の出入り口真正面にもどーんと出店。
こういう下町の手作り感、良いですね~。
まずは大田区にある東急多摩川線の「沼部」駅へ。
ここは大正12年3月開業、当時の駅名は「丸子」でした。
大正13年6月に「武蔵丸子」駅と改称、
大正15年1月に現「沼部」駅となりました。
沼部を含むこの路線は、昔の東急「目蒲線」です。
この「丸子」駅が、多摩川対岸の土地に影響を及ぼします。
東急東横線「新丸子」駅。
丸子駅開業の3年後、大正15年開業の駅です。
「新」丸子と聞くと、丸子の中でも新しく出来た土地、
のようなイメージを持ちますが、この駅がある場所の当時の住所は
橘樹郡中原町大字上丸子
れっきとした昔からの丸子地域です。
それが、そこに駅が出来る時、既に丸子駅があったため
「新」をつけて新丸子駅にしたのだそうです。
「新」の意味は、土地ではなく駅に対してのものだったのですね。
そういう経緯だった「新丸子」ですが、昭和18年、
駅の周辺地域は駅名を採って町の名前になりました。
現在の住所は「中原区新丸子町」です。
新丸子駅、昔からの地名を重んじて「上丸子」駅と命名
した方が良かったのでは、というのは考え過ぎでしょうか。
そんな経緯があった沼部、丸子エリアを結ぶ丸子橋。
次はここを渡って対岸へ行きますが、その前に
土手下の桜の木に寄り道。
新緑で見ると埋もれて目立ちませんが、
満開の夜桜は見事でした。
土手の上から見るだけだと気づかないのですが、
下に降りて傍で見上げると立派な木です。
写真を撮って後から見返したら、
桜木と自転車が語らっているかのような光景に。
ここから上流、世田谷区にかけての土手沿いには
立派な古木の桜が続きますので、サイクリングお花見にオススメ。
(道は未舗装です)
今回、たまたまBROMPTONが9台も揃いましたので、
ついでに土手下の広場で記念撮影しました。
別にBROMPTONで縛っているわけではないのですが、
ロード組の肩身が狭そう・・・。
丸子橋を渡って川崎市へ入り、次に訪ねたのは
ここは丸子地域の総鎮守です。
大同4年(809年)6月14日創建と伝えられ歴史は古く、
境内にはこんな遺跡も残っています。
ここは滋賀県の日吉大社から勧請とのことで、
使者としてお仕えしていたという神猿の像を建立したそうです。
説明版には「多摩川の出水により流路が変った」の記述。
それによって隣郷の沼部郷と境界争いがあったようです。
沼部地域は、もともとは現・大田区田園調布地域に連なっていた
上沼部村、下沼部村で、この辺りは、その飛び地。
この近くにある南武線の駅名「向河原」の呼称は、そこから来ているのだそうです。
駅の住所は「中原区下沼部字玉川向」で、
下沼部地域の一部だったことがわかります。
実際、ここは明治45年に神奈川県に編入されるまでは東京府でした。
それに対して、沼部の主地域だった大田区側には現在、
地名として「沼部」は残っておらず、辛うじて駅名に名残を留めるのみ。
沼部駅は命名当時、荏原郡調布村大字下沼部でしたが、
その後、調布町に編入される際、地名としては消えました。
飛び地だった神奈川側にのみ「沼部」として地名が残っているのは、
新丸子と似たような成り行きの妙ですね。
余談ですが、沼部(丸子)駅と同時に開業した現在の田園調布駅、
当初の駅名は「調布駅」だったそうです。
今は京王線の駅名になっていますね。
これまた成り行きの妙。
下沼部から少し南下すると町名は「中丸子」。
南武線向河原駅の次駅は、中丸子地域を突っ切って平間駅ですが、
かつては中丸子に「武蔵中丸子」駅があったそうです。
場所は、現在の玉川中学校の向かい辺り。
この駅は昭和2年開業、20年に廃止という短命の駅。
その理由は「空襲による焼失」。
現在、玉川中学校と橘高校が並ぶエリアは、かつて日本電気(NEC)でした。
そこが狙われ一帯は空襲を受け、武蔵中丸子駅は平間駅と共に焼失。
平間駅はその後、復活しましたが、武蔵中丸子駅は
駅間が短いこともあって、そのまま廃止となりました。
現在、東急線に下丸子駅がありますが、
先に書いた新丸子駅が「上丸子駅」だったら、
武蔵中丸子駅が廃止にならなかったら、丸子の上中下が
駅名で揃っていたかもしれない、と夢想するばかりです。
ちなみに、玉川中学校と書きましたが、読み方は「たまがわ」ではなく
「ぎょくせん」と読みます。
二子玉川のイメージがあると、絶対に読めないですね!
お次は、中丸子にある神明大神へ。
ここには「おびしゃ祭り」という行事が伝わっています。
多摩川対岸の下丸子にある六所神社にも、かつて「オビシャ」
と言われる行事があったらしく、行事に使った割竹に
中丸子と下丸子の代表者両名の名前が記されていたそうで、
かつて同郷として在ったことを偲ばせる話ですね。
また余談ですが、中丸子には「妙摩」というビジネスホテルがあります。
この「妙摩」(たえま)という名が不思議な響きだと思って調べてみたら、
この地の有力姓・原、野口、小宮、妙摩、亀谷、戸神、渡辺
の存在があることがわかりました。
この七姓は、天正18年の北条氏滅亡後に帰農した家臣だそうで、
近代までは、これら七苗が神明大神の座敷持ちという資格を持って儀式など
取り仕切り、有力姓として在ったことをうかがわせます。
ふと他方を見たら「野口農園」なんてあったりしました。
中丸子をふらりすると、表札には原さんも多いですね。
神明大神のすぐ近くにあるのが、多摩川の暴れ水を防ぐために作られた有吉堤。
多摩川の影響力を想起させる遺跡で、
2016年に竣工100年ということから看板が設置されました。
今は堤の下側が緑道となっていて、良い散歩道です。
看板の前の公園に、藤が見事咲いていました。
花ついでに、すぐ近くの中丸子南緑道にも寄ってみました。
ここにはネモフィラの花畑。
この緑道は、かつては渋川(土地での呼称は「シブッカ」)だったそうで、
流れは暗渠になりましたが今も橋が残っています。
「玉川橋」と刻んでありますが、これも読み方は
「ぎょくせん」かと思われます。
すぐそばには玉川(ぎょくせん)小学校があります。
玉川ついでに、二子玉川について。
現在の二子玉川は、かつての玉川地域です。
「二子」は、もともと現在の川崎市側の地名で、
二子塚という二つの古墳があったのが由来だとか。
後々に両岸の地名を合わせて二子玉川としたようです。
略称として「ニコタマ」がよく言われますが、「フタコ」と略す人もいるようです。
ただ、そうするともともとの「タマガワ」が跡形もなくなってしまいます。
よそ者よりも、古くから二子玉川地域にお住まいの方
の方が「フタコ」と呼ぶ傾向があるらしく、これまた成り行きの妙ですね。
あとはガス橋を渡って東京都側へ戻ります。
ガス橋は、多摩川サイクリングロードで通過される方も多い事でしょう。
この橋、名前の通りガス管が通っています。
東京ガスの鶴見製造所から東京へガスを供給するために
作られたのが由来だとか。
そして、渡った先の町名が下丸子。
ここまで上丸子、中丸子、と辿って来ての下丸子。
先にも少し触れましたが、もともと同じ丸子地域です。
こうして太い川を渡って来ると、かつて同郷だったと言われてもピンと来ませんね。
神奈川県と東京都で分かれていますし。
なお、東京は武蔵国、神奈川は相模の国、というイメージがありますが、
さきほどご紹介した「武蔵中丸子」や、近年の開発著しい「武蔵小杉」など、
神奈川県側に「武蔵」が散見されます。
川崎市と、横浜市の一部は、武蔵の国でした。
東海道を往けば、戸塚まで行って、やっと武相の境がありました。
明治維新の後、開国間もなく厄介者扱いだった横浜の居留外国人が、
行動するのを許された範囲が四里四方。
ちょうど横浜から四里の近辺に多摩川があったことから
そこで区切られ川崎は神奈川府へ属し、
のちに相模の国などの範囲と合わせて神奈川県となったのだそうです。
今回、辿った両岸の丸子・沼部地域は、現在は幅の太い多摩川で区切られ
都県も異なる別の土地という感が強いですが、
近代の様々な成り行きで分断される前は同じ武蔵国の
同地域だったことが浮かび上がってきました。
まだまだ、調べればいろいろ出て来そうですね!
・・・、と、ライドしながらつらつら連ねてみましたが、ぶっちゃけ反応は薄く、
反応が良かったのは藤とネモフィラ。
でした。
空振った~!
でもせっかく調べたので、ここに再編集してまとめてみた次第です。
参加された方も、知識の整理にお役立て頂ければ幸いです。
とりあえず、こういう探索にBROMPTONはちょうど良いですね。
気を取り直して、GWでも営業してくれている
カレー屋さんで美味しいカレーとナンでお腹いっぱい。
シアワセな腹心地になって、お店に戻りました。
このあと有志で、ツツジの名所「等覚院」へ行かれたそうです。
お店の近くでもきれいに咲いていました。
次回のんびり編は5月7日開催予定です。
尚、この日は誠に勝手ながら定員10名とさせていただきます。
ご予約はお早めに!
宜しくお願い致します。
◎集合:二子玉川店横の駐輪スペースにAM8時30分
◎参加費:200円
◎定員:10名様(要予約)
◎申込:二子玉川店電話03-5717-3110か、直接店頭にてご予約の上、当日朝か事前に店頭にて、参加誓約書のご記入をお願い致します。
(未成年の方は保護者の同意書が必要です)
◎荒天中止の際は、催行前日の20時頃までに中止告知をアップします。
本サンデーライドでは
M:みんな T:楽しく B:無事に
をテーマに走っております。
ご参加の方全員が楽しく無事に走り終えられるよう
手信号や声かけ等、安全性を高める気遣い徹底
へのご協力を宜しくお願い申し上げます。
(もし判らないようでしたら、ご参加の際ご説明させて頂きます)
決まり事だから手信号や声かけをしないといけません!
というのではなく、
みんな楽しく無事に走ることを思ったときに
自然と手信号や声かけが出てくる、
そんな集いを目指しています。
宜しくお願い致します!
【二子玉川×環八R1店サンデーライド「のんびり編」概要】
二子玉川×環八R1サンデーライドは、「のんびり」「散歩」「旅」をメインに走るライドです。
「のんびり編」「坂編」「輪行編」の3スタイルを週変わりランダムにて開催します。
走りだけを追求するスポーティなスタイルではなく、いろいろな所へ自転車で出かける散策の楽しみをご提案します。
「のんびり編」は、最も緩めでビギナー向きのライド。
参加の車種も多様で、お気軽にご参加いただけます。
開催日:不定期日曜日(輪行編や坂編の開催日はお休みです)
集合場所:玉川高島屋S.Cガーデンアイランド B1F建物外、ワイズロード横駐輪スペース (輪行編のみ現地集合)
※ガーデンアイランド館内への入館は開店の10時まで不可です。
※近隣の方へのご迷惑となりますので、集合はお静かにお願い致します。
集合時間:AM 8:30 ☆遅刻厳禁☆
走行開始時間: 8:40~
持ち物 スポーツバイク、ヘルメット、グローブ、飲み物、身分証明証、保険証(またはそのコピー)他
担当:長山(二子玉川)、飯田(環八R1)
電話:03-5717-3110(二子玉川)、03-5732-0840(環八R1)
雨天中止(前日夕方の天気予報で確認して、催行か中止かお知らせをアップします)
走行距離 : 往復20~30キロ程度
コース設定 : なるべく走りやすいアップダウンの無いコースで検討。
実際の走行時間の目安 : 2~3時間程度
車種: 特に限定なし(点検整備がきちんとされた自転車に限ります)
参加資格: 特になし(皆様と楽しく安全に走れる方ならどなたでもOKです)
※未成年の方は保護者の同意書が必要です。
戻り時間: 13:30~14時頃(ランチ込み。ランチ無し途中離脱可)
皆様のご参加お待ちしております。
特に「のんびり編」では、初めての方、自転車の乗り方が分からない方、女性ライダーの方、大歓迎です!
ご参加にあたり、以下のことをご確認&ご承認のうえ、誓約書にご署名ください。
【誓約事項】
1 活動にあたり、自身の健康状態に問題はありません。
2 チームY’s Road会員であるかどうかにかかわらず、講習、試乗その他イベント
参加に際して、「チームY’s Road会員規約第18条」(同条文は裏面記載)に記載の危険が
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