Gen3へのモデルチェンジで空力性能にフォーカスされ、クライミングバイクからオールラウンドバイクへと進化したEMONDA。
Gen7へのモデルチェンジで複雑な機構のISO SPEEDから奇抜な造形のISO FLOWへと置き換わり、軽さと空力に更なる磨きがかけられたMADONE。
そして今回発表されたMADONE Gen8はその中間を担うような存在。
TREKの速さへの飽くなき追求がもたらした成果は、圧倒的EMONDAの上位互換と言っても過言ではないほど。
条件を統一したうえで幾度とないテストを繰り返し、平坦はもちろん、12%の急勾配でもEMONDA以上のスピードを保持できる形状があることを発見。
その形状をベースに更なる研究開発の末、誕生したのがMADONE Gen8です。
今回はそのMADONE Gen8の機械式105搭載モデル、SL5を試乗してきました!
TREK MADONE SL5
東大和店試乗車
サイズ:S
ショートマスト使用時サドル高約630~700mm。
近々試乗車用ロングマストが入荷します。ロングマストを使用すると740mmほどまで対応できるようになりますので、サドル高700~740辺りの方はもう少々お待ちください。
細かい仕様については他の媒体やメーカーサイトに詳しく載っているため割愛させていただきます。
TREKのバイクはアルファベット(AL,ALR,SL,SLR)がフレームの種類を表しており、その後ろに付く数字はコンポのグレードを表しています。
そのため、カラーバリエーションを除き、SL5,SL6,SL7のフレームは同じです。SLRも然り。
機械式105は良いですが、ホイールは容認しがたい。コストカットのためにBONTRAGERのPALADIMが使われていますが、出来れば少しでも良いものに交換することをオススメします。
ということで今回試乗するにあたっては、私が普段から使っているONYXハブのホイールを装着しテストライドを行いました。
テストライド
今回テストライドに選んだのは奥多摩湖コース。
軍畑を過ぎると信号の数も少なくなるため、軍畑~三頭橋までの26km総上昇量371mの道をテストコースにしました。
今回のライドには「奥多摩湖に行ったことがない」というスタッフ高杉も同行。新青梅街道を走り、青梅駅からは各々のペースで走る事にしました。
SLシリーズは乗り心地が良い
OCLV500を使用するSLシリーズはOCLV900を使用するSLRに比べて剛性は劣ります。しかし、その反面乗り心地はマイルドになります。
パワーがある人や、反応性を求める人、レース志向の人にはSLRが圧倒的にオススメですが、ホビーユーザーにとってはSLの方がいい。ということは大いにあり得ると思います。
広くなった速度領域
EMONDAでは低速域から中速域後半までがスイートスポット、MADONE Gen7は中速域からの伸びが半端ない印象でした。
しかしMADONE Gen8は初速から軽く、ずっとずっと速度が伸び続けるような印象を受けました。
個人的に各モデルのスイートスポット(気持ちよく走れる範囲)はこんな感じだと思っています。
試乗したモデルがSLだったりSLRだったりするので同一条件での比較はできていませんので、正直偏見というのも大いにあると思います。
初速から軽いMADONE Gen8でしたが、後半の伸びの主張が激しかったためかEMONDAの時のような低速域での感動は薄かったように感じます。
テスト結果
コンディションや環境条件などもあるので参考までに。ですが、軍畑から三頭橋までの区間の記録は昨年EMONDA SL6 PROの試乗で平均時速30.0㎞/hだったのに対し、今回MADONE SL5 Gen8で平均速度33.4㎞/hでした。
ほぼ無風。EMONDAの試乗の時はパワーメーターを使用していなかったため、パワーでの比較はできませんが、EMONDAの試乗時もかなりコンディションは良かったと記憶しています。
それでもなお、これほどまでに大きな差を生み出す結果となりました。
MADONEのスピードの伸びはすさまじく、上はどこまで行けるのかテストしきれてはいませんが。
新青梅の道と登り含めても30km/hオーバー。しっかり速いです。
帰りはスタッフ高杉とペースを合わせて。高杉は久々の100㎞超えのライドでした。
どんな人におすすめ?
高速域の速度の伸びだけで言ってしまえばMADONE Gen7の方が上回っている印象。ただし、それは30km/h以上で走り続けられる場合に限った話です。
低速域から徐々に徐々に伸びていくMADONE Gen8はまさしくホビーユーザーからレーサーまでどんな人でもOK!「速く走れるに越したことはないけど、レースをしたいわけではない。」という人、多いと思います。そんな方にピッタリなバイクです。
百聞は一見に如かず
ぜひ乗りに来てください!
ご来店お待ちしています!