イタリアのタイヤメーカーの雄「VITTORIA」。
定番の「コルサ」「オープンコルサ」シリーズには根強いファン多し。
ですが。
コシがあるケーシングにハイグリップなコンパウンド(ゴム)を合わせた
いまどきの高性能クリンチャータイヤに慣れきってしまった身としては。
「いわゆるヴィットリアっぽさ=なんだか古臭い乗り味」に感じられて、
イマイチ食指が伸びなかったのですが・・・
このタイヤはスゴいです。
眼からウロコです。
今まで感じていた「好みのタイヤ」の基準が大きく覆ったくらいです。
〇VITTORIA CORSA OPEN TUBULAR ¥7,020-+TAX/1本
「オープンチューブラー」とありますが、これはヴィットリア特有の言い回しで
規格としては通常の「クリンチャータイヤ」と同じと思ってOK。
スゴさその①~「とにかく転がりが軽い」。
自転車を押すだけでもわかるその転がりの軽さ。
抵抗感なくバイクが進みます。
実際に乗っても、一コギめからスルッと前に出ていく感覚は秀逸。
足を止めた時の空走感も相当なもの。
通勤での帰り道、後ろを走る井手がゼーハー言うペースにも関わらず
いつも以上に体力を温存できていたのがわかりました。
スゴさその②~「それでいて乗り心地が抜群」。
単に転がりを軽くするなら、変形しづらい硬めのタイヤにすればいいのですが、
それだと乗り心地は大幅に悪くなります。
このコルサは、タイヤが潰れているのがわかるくらいしなやかなのに、
なぜかスルスルと転がっていくのが不思議・・・
乗り心地に関しては流石のヴィットリア。
コットンケーシング/320TPIの本領発揮です。
路面のザラつきはその角を丸め、大きな衝撃は「ストン」と収束するので
いつもの道が再舗装されたかのようでした。
スゴさその③~「グリップ力も十分」。
転がりを軽くする別の手段として、タイヤの摩擦を減らすという手もあります。
ただ、それだとグリップ感がつかみづらい乗りにくいタイヤに。
昨晩の天気は「曇りのち雨」とタイヤにはなかなかツラいシチュエーション。
ハーフウェット~ウェット~ドライとコロコロ変わる路面状況にも関わらず
常に安定したグリップ力をみせる「コルサ」。
結構本気で降られましたが、タイヤ由来の心配は一切不要に思えました。
これまで誇らしげに書かれていたケーシングの「TPI」表記がパッケージから消え、
代わりにコンパウンドのウンチクが書かれたのはその自身の現れでしょう。
今まで「グリップ力>転がりの軽さ>乗り心地」なタイヤを好んでいましたが
コルサは「グリップ力=転がりの軽さ=乗り心地」の全てを高次元で網羅。
もうなにがなんだかわかりません。
唯一のツッコミどころだった「スキン(肌色)サイド」なところも
「グレーサイド」が出たことで、何の問題もなくなってしまいました。
今回のインプレホイールはフルクラムの「レーシングゼロ」。
手持ちのレーゼロに合わせても良いのですが、
クワトロカーボンでもメチャクチャ転がりそう。
というわけで。
グレーの23Cを注文!!
そちらのインプレは、入荷後にまたあらためて。