皆さんこんにちわ、DE ROSA乗りの井手です。(ドヤー
うん、一度言ってみたかったんです、ごめんなさい。
ちらっと紹介した通り、私の愛車の1台は2004年のMERAK。
2000年から2003年までの初代メラクはアルミフレームで
出た当初はデローザのフラッグシップでした。
別格でチタニオがいましたが。
が、2004年の私のMERAKの時、カーボンバックになります。
立ち位置も2001年には「ウーゴ・デローザのイニシャルからつけられた軽量アルミバイクのUD」
2002年には「デローザ初のフルカーボンバイク、KING」に頂点を譲り3番目。
この時メラクの乗り味は大きく方向転換し
それまでの「加速や反応性が良いかわりに、かなり硬いレース向けの乗り味」から
「路面からの突き上げをいなして快適性を上げ、剛性を落として足への負担を減らした
アマチュア向けの乗り味」に舵を切ったのです。
平たくいえば「闘うフラッグシップからおっさんでも楽しめるミドルグレードになった。」というわけです。
やっと本題に入ります。
最近のDE ROSAでプロが使ってるのってプロトスかSKじゃね?
KING XSってどーなのよ??
もしかして知らない間に私のような貧脚ライダーでも乗れるマシンになってない???
(最後のは多分に願望が入っています)
この疑問を解く機会をくださった日直商会さま、ありがとうございます!
【貧脚いんぷれっしょん!】とは文字通り、脚のない四十路のおっさんが
実際に乗ってみて感じたことを主観100%で書き留めたものです。
客観性や科学的な分析、普遍性はまったく期待できないことをあらかじめご了承ください。
今回はさらにサイズが合ってねー!(小さいです
短足の私では本来あり得ないハンドルとサドルの落差
ちょっぴり嬉しいです(おい
最初の一漕ぎ、一発目から感じる漕ぎの軽さと剛性の高さ。
膝がうずくぜ!
この危険な感じは知っているぞ!しかもごく最近!!
私の気のせいでなければSKよりさらに剛性高いですKING。
考えたらSKよりKING XSのほうが価格も高いし当たり前なのか。
そう思って改めてみてみると、太っといハンガーやチェーンステーはともかく
シートステーの形状が明らかにヤバいです。
三角ですよこの断面。そりゃ剛性高いでしょう。
スチール時代のデローザのアイコンだった右チェーンステーのひし形断面を髣髴とさせる作り。
リアブレーキがダイレクトマウントのモデルのうたい文句に
「ブレーキブリッジがないのでシートステーがしなやかに動き、快適性がアップしました。」
というものがありますが、縦はともかく横剛性が私にとって高すぎて、「快適」という感想が出てこねぇ…
路面追従性に必要なしなり以外は「空力と剛性確保に使いました♥」と言わんばかりのシートステー。
貧脚な私では踏めません。
が、幸運なことに私はケイデンス高目で回すタイプ。
あまりにヤバいので嘉悦さんとのインプレライドには選択せずに通勤で使ったのですが
「脚がメッチャ回る!!」
なので走り始めのシフトアップがすごく忙しない。
常に「軽いギアを高ケイデンスで回し続ける状態」になるので
バイクが要求するままにシフトアップし続けると
当然「回す」から「踏む」ペダリングになるわけなんですが
そこで一気に脚への負荷が増し、踏めなくなります。
こりゃイカンと1段落とすとまた回りすぎ。
この感じも知ってるぞ、結構昔だけど。
九州のロード乗りだったら知ってる人も多いイベントに
「阿蘇望」という真夏の7月の第4日曜日に熊本の阿蘇の4峠を越えて
120kmくらい走るアホなイベントがあるのですが
その最後の峠を下りきった後の平地がもうにっちもさっちもいかんわけですよ。
峠で力を使い果たしているので、踏むに踏めないし、回すのもつらい。
いやもう普段は快適極まりないと思っているメラクが「硬くて踏めない」んですよ。
それと同じ現象がKINGでは片道高々12km程度の通勤途中で起こるんだから
本当に自転車のフレームって面白い。
貧脚な私だとKINGは高ケイデンスで回りすぎなくらいがちょうどいいぽいです。
快適性は私が感じる限りでは「レースで必要な分だけ」
ロードインフォメーションはかなり正確に伝えてくるので
決して快適な部類ではありません。
荒れた路面は「カカカカッ」と結構な突き上げを感じました。
が、この剛性が必要なレベルのスピードなら逆に路面の状態は
かなり重要な情報かもしれません。
このあたりの快適性の感じ方はサイズが小さいために
マシンの芯に乗れてない影響がある可能性も。
上りは力が残っている限りスコスコ上りますが、調子に乗ると急激に脚がなくなります。
リカバリーのダンシングでダメージを受ける貧脚っぷりなので
推して知るべしです。
シッティングで軽いギアを無理せず回すと、脚の売り切れを先延ばしすることが…
下りの安定感たるや特筆もので、路面が荒れると前述の快適性が高くはないため
どうしても速度を落としたくなりますが、路面がきれいならなめるようなコーナリングが
下りが苦手な私でも可能です。
多分に安定した素直なハンドリングの影響も大きいと思われます。
総評としてはSKと同じ
闘うためのフレームです!!完全に選手たちにフォーカスしたモデル。
貧脚の私は視界に入ってすらいないです。
SKとの最大の違いは剛性の高さと要求されるペダリングスキルの高さ。(多分
とは言うものの、この次元まで来ると
「お菓子作りのデジタルクッキングスケールでどちらの象が重いかを計れ」
と言われるに等しく、途方に暮れるというのが正直な感想です。
古くはエディ・メルクスや近年で言うとアレサンドロ・ペタッキ、ダミアーノ・クネゴなど
デローザを駆って勝利をもぎとる人外の怪物達がマシンの反応のそこかしこに見え隠れします。
彼らを乗せるために作られたマシンと言われると納得する走り。
今乗っているマシンにぬるさを感じている豪脚な方には是非試していただきたい1台です。
少なくとも剛性に不満を覚えることは、よっぽどじゃない限りないと断言できます。
逆に「お金はあるから良いやつがほしい」と脚のない四十路のおっさん(お金はないですが私のことです)が
デザインに惹かれて覚悟なしに買うとなかなか過酷な未来が待ってそうです(笑
デローザの試乗2度めの完全敗北。
なのですがどこか安心している自分がいます。
やっぱりデローザは日和らずレースブランドで有り続けてほしい。
ストイックにスピードやレースに向き合っている方や
体力に自信のある方、レースを感じたい方の味方であってほしいと思います。