みなさんこんにちは。Y’s Road松山店 関です。
今回は11月某日行われた、ワイズロード社内試乗会の様子をご紹介します!!
このイベントはワイズロードスタッフの為だけの試乗会で、
普段乗れないハイエンドモデルや最新モデルの実際の使用感をお客様にお伝えするためにメーカー様にご協力をいただいているありがたいイベント。
このような機会をいただいたからには全力で一台でも多く乗って皆様に特徴をお伝えできればと思っておりますので最後までお付き合いください。
第六弾のこの記事でご紹介するのは、、
・ワコーズ チェーンルブ
第一回 FELT FR&VR MERIDA REACTOはコチラ
第二回 BIANCHI SPECIALISSIMA PINARELLO DOGMA Fはコチラ
第三回 TREK EMONDA SLR ANCHOR RP9はコチラ
☆注意事項☆
インプレはあくまで主観です。
僅かな違いや感覚的なところをできるだけわかりやすい表現で書くように努めますが、わかりにくい点は店頭などでご質問ください。
現在、バイク・パーツの供給が不安定で紹介したバイクの中にも長期入荷待ちのものがあるかもしれません。
在庫状況は変動します。最新の情報は店頭などでお尋ねください。
ワコーズ チェーンルブ リキッド
スピード・パワー 各¥1,430
エクストリーム ¥1,760
(取寄品)
ワコーズといえば、、高い性能と信頼性で当店でも一番人気のケミカル専業メーカー。
今回はその中でも超高性能オイル、「チェーンルブ リキッド」をご紹介します。
チェーンルブにリキッドタイプが存在するのはご存じですか??
四国にお住まいの方は知らない方も多いのでは?
それもそのはず、この商品は関東と一部の関西エリアでしか販売されていないのです!
自分も試乗会の帰りにお忍びで池袋店に行って買ってきました~
非常に良いオイルですが、松山店では残念ながら在庫はございません。
お取り寄せで販売可能ですので是非ご相談ください。
ワコーズのチェーンオイルといえばコレですよね!
当店で一番人気のオイルです。
まずは普通のチェーンルブをご紹介。
このチェーンルブは、「どんな方にでもお勧めできる」「万能型チェーンオイル」です。
「迷ったらコレ」と言って間違いありません。
というのも、チェーンオイルには、「サイクリングなどの低負荷でスムーズに潤滑するオイル」や「レースなど高負荷でスムーズに潤滑するオイル」など様々な種類のオイルがあります。
ワコーズのチェーンルブは低負荷向きと高負荷向きのどちらの成分も入っていて、どんな乗り方をしても最適な成分が仕事をしてスムーズに潤滑してくれるのです!
ですので、サイクリングや通勤に使う方も、レースやトレーニングで使う方にもお勧めできます!
また、水置換性という機能にも注目。
チェーンが汚れたら、チェーンクリーナーで掃除をして水で洗いますよね?
その後すぐにチェーンオイルを注さないとチェーンがサビてしまいますが、チェーンが濡れたままではオイルが水にはじかれて浸透してくれません。
しかし、チェーンルブには水置換性の機能があるので、多少濡れていても注油してOKなのです!
注油したら可能であれば染み込ますのにしばらく時間を空けて必ずからぶきをしましょう。
時間がなければすぐにからぶきしても問題ありません。
スプレータイプでオイルが染み込みやすく、十分な内容量なのも嬉しいですね!
スプレータイプのチェーンルブは万能で、どんな方にもおススメの一本ですが、、
より走行性能に特化したオイルがこのリキッドタイプです!
リキッドタイプはスピード・パワー・エクストリームの三種類があり、それぞれに特徴があるのでご紹介していきます!
詳しい話の前に補足と予備知識
・オイルは金属表面に被膜を作り、潤滑してくれています。オイルが切れたり、被膜の耐性以上の力がかかったりして金属表面同士が触れ合うと摩耗してしまいます。
・オイルには大きく分けて「ドライ」と「ウエット」があります。
ドライは汚れにくく低負荷での回転が軽い反面、高負荷に向かず、注油の頻度が高い。
ウエットは高負荷にも強く耐久性がある反面汚れやすい。という特徴があります。
チェーンルブリキッドの特徴と選び方
スピード
強靭ながら薄い潤滑被膜を形成して軽くてダイレクトなフィーリングです。
体重の軽い方、高ケイデンスの方、ドライタイプ好きの方にオススメ。
足の回転の軽さを重視したい方はこれを選びましょう。
回転は軽くてもウエットタイプでしっかり潤滑してくれるので高負荷でも安心して踏めます!
パワー
厚めの被膜を形成することで、しっとりとした優しいクッション性があります。
チェーンの音も若干静かになるかも?
レースはもちろんロングライドにオススメ。
高負荷でも潤滑してるぞ~というウエットらしいウエットオイルが好きな方はきっと気に入ります。
エクストリーム
悪天候や砂、泥に強い高耐久潤滑剤
潤滑性能もさることながら、雨天時や砂埃の多い環境、シクロクロスなど過酷な環境でも長期間潤滑してくれます。
他のタイプより持続距離も100~200km長いのでロングライドにもオススメ。
天候の変わりやすい時期にも使いたいですね。
まとめると、
コスパ・使いやすさ重視
普段用・特にこだわりのない場合
通勤でもトレーニングでも使う
⇩
チェーンルブ
体重の軽い方・低トルク高ケイデンス型
ダイレクトで軽い動作が好き
⇩
チェーンルブリキッド スピード
トルクをかけてガシガシ踏みたい
安心感のあるしっとりしたフィーリングが好き
⇩
チェーンルブリキッド パワー
耐久性重視
雨天、砂、泥はねなどの可能性がある場合
耐久レースやロングライドで長時間潤滑を維持したい
⇩
チェーンルブリキッド エクストリーム
どのオイルでも気持ちよく走れますので、気になったものを選んでみましょう!
ちなみに、パワーとスピードを好みの配分で混ぜてフィーリングを調整することもできます。
自分専用のオイルを作るのも面白そうですね!
Q&Aコーナー
ここからはチェーンオイルの疑問にお答えするQ&Aコーナー
注油の基本からワコーズの方に伺った裏技までいろいろご紹介します!
Q.注油のタイミングは?
A.オイルの種類や走行距離、保管場所で変わりますが、ほとんどの方は月一回くらいが目安です。
詳しくは後述のオイルごとの持続距離を参考にしてください。
週末50kmくらい乗る方なら月一回
通勤で毎日片道15km乗る方なら月二回が目安。
慣れてきたら走行時のチェーンの音にも注目してみましょう。
チェーンのシャカシャカ音が大きくなってきたら注し時。
キシキシ、ギシジシ聞こえてきたら注油が遅すぎです。
Q.チェーンオイルの種類で何が変わる?
A.オイルによって潤滑のスムーズさ・耐久性などが変わります。
また、タイヤを替えたら乗り心地が変わるように、ペダリングのフィーリングが変わります。
チェーンを掃除・注油するだけでも良くなるのが実感できるはずです。
僅かな違いなので感覚を集中させてスムーズさや音、振動などを感じてみましょう!
Q.チェーンルブリキッドは混ぜて調合できるってホント?
A.できます!
パワーとスピードを好きな割合で混ぜることで、駆動フィーリングを調整することができます。
パワーとスピードの中間くらいのフィーリングを試したい
⇩
1:1 6:4など自由に混ぜてフィーリングを調整することができます。
エクストリームを混ぜることはできないので注意。
Q.結局どのオイルが一番スムーズなの?
A.スピード=パワー≧エクストリーム≧チェーンルブ
ワコーズさんによると、、スピード・パワーはフィーリングの違いはあるが潤滑性能はほぼ同じ。
スピード・パワーは純粋なウエットタイプで抵抗が少ない。
エクストリームは耐久性アップのためにハーフウエットタイプなので(晴天時の)純粋なスムーズさはスピード・パワーの方が良いとのこと。
使う場面が晴れのみであればスピードorパワーを好みで、1回で300km以上走る時や雨天の可能性があればエクストリームが良いでしょう。
Q.オイルのドライ・ウエット・ハーフウエットって?
A.・ドライはワックスのようにほぼ乾燥した被膜をチェーン表面に作ります。低負荷での抵抗が少なく汚れにくいのが特徴。こまめな注油が必要。
・ウエットはオイルのイメージ通りベタっとしたオイル。耐久性や高負荷耐性のものが多い、若干汚れやすい。
・ワコーズのハーフウエットとは、ウエット系のオイルにフッ素などの固形成分を添加したタイプ。
添加された固形物がチェーン表面をコーティングし、同時に液体のオイルを保持し流出を防ぎます。乾燥などでオイルが少なくなっても固形物の被膜が潤滑やチェーンを保護する働きをするので耐久性が高い。
Q.オイルはチェーンに1滴づつ注さないといけないの?
A.チェーンルブリキッドは1コマ1滴(エクストリームは2滴)づつ注してくださいと記載がありますが、厳密に1滴づつでなくても多い分には問題ありません。
大切なのはすべてのコマににオイルがいきわたることです。
その後のふき取りで余分なオイルを拭き取りましょう。
ローラー内部にオイルがしっかりたまっていることが大事なので、ローラー部分は優しく拭き取りましょう。
乗っているうちにオイルがチェーン表面に染み出てきたら、ほこりなど汚れが付かないようにからぶきしましょう。
その他わからないことがあれば是非店頭でお尋ねください。
最後に正しいチェーンの注油方法をご紹介します!
皆さんは正しい方法でできていますか?
注油はメンテナンスの基本でありながら、走行性能に大きくかかわる部分。
やり方をおさらいして実際にやってみましょう!
☆正しいチェーンの注油方法☆
①チェーンを掃除しましょう
毎回必須ではありませんが、チェーンが汚れていると抵抗が増えたり摩耗の原因に。
注油2~3回に一度や黒く汚れて見えたら掃除しましょう。
*チェーンルブリキッドエクストリームを使用する場合は必ず毎回掃除をしましょう。
掃除にはワコーズのチェーンクリーナーがオススメ
表面だけでなくプレートの間の汚れも付属のブラシでかき出しましょう。
クリーナーを使ったら最後は必ず水で洗い流しましょう。
水が使えない場合はフォーミングマルチクリーナーをかけることで残った汚れとクリーナーを落とすことができます。
②チェーンの水気を取りましょう
チェーンが濡れたままではオイルがはじかれてしまうので水気を取ります。
チェーンルブには水置換機能があるのでタオルで軽く拭く程度で大丈夫です。
リキッドタイプなどの場合はよく拭き取って乾燥させるか、水置換のあるラスペネなどのオイルを注して水分を追い出すことで時短と錆防止になります。
*ラスぺネはチェーンオイルとしては使えないので必ず後からチェーンオイルを注してください
③注油
チェーンにオイルを塗ります。
側面でなく上からローラー部分を狙って塗布しましょう。
スプレータイプの場合は飛び散らないようにペーパー等で裏からガードしましょう。
リキッドタイプのスピード・パワーは1コマ1滴、エクストリームは1コマ2滴と指定がありますが、多い分には問題ありません。
スプロケットには注油しません
④染み込むまで待ちましょう
オイルの添加剤が揮発し、オイルが染み込んで被膜を形成するには時間が必要です。
スプレーのチェーンルブなら15分~
リキッド スピード・パワーなら2時間
リキッド エクストリームなら6時間
これも長い分には問題ありません。
出かける前など時間がない場合は数分だけおいてすぐに拭き取りましょう。
オイルがないよりはいいですが本来の性能や耐久性を発揮できない可能性があるので、時間がある時にやり直すとよいでしょう。
エクストリームに限り必ず6時間置いてください。
⑤拭き取り
余分なオイルをウエスやキッチンペーパーで拭き取ります。
ふき取りが甘いと汚れの原因に。
チェーン側面はしっかりと拭き取りましょう。
拭き取る際にローラー部分を強く拭きすぎると内部のオイルが出てきてしまうのでローラー部分は優しく拭きましょう。
完成!
チェーンルブ・リキッド スピード・パワーは約300~400km、リキッド エクストリームは約500~600km潤滑を維持してくれます。
多くの方は月一回程度が目安ですね。
チェーンの注油は最も身近で大切なメンテナンスです。
しっかり注油したバイクは駆動音が静かで、スムーズに走り、とても気持ちが良いです。
チェーンオイルの種類は今回お伝えしたようにいろいろな特徴があるので、詳しくはスタッフにお尋ねください。
まずはどんな性能のものであれオイルを注すことが大切。
一度削れたり錆びたチェーンは元に戻りません。
*チェーンには必ずチェーン専用オイルをお使いください。
ラスペネやKURE556などはチェーン用ではないので負荷に耐えられずチェーンを痛めます。
さあ、皆様もさっそく自分のチェーンにオイル注してみましょう!!
店頭ではオイルのご説明、販売の他、チェーン・スプロケの掃除・注油も承っております。
お気軽にご相談くださいませ!
チェーンの種類やオイルの状態による錆びやすさの実験をしました!
ワイズロード松山店主催 サイクリングイベント「サンデーライド」
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