年末&新春ホイールインプレ第2弾!!
本当なら今手に入るモデル同士で比較したかったのですが・・・
現行のSLに相当するコスミックプロカーボンUST DISC(以下コスカボ)とSLRとの乗り比べになりました。
このコスカボ、かつて「ノンSL」なんて呼ばれていたのでややこしいことこの上なし。
「コスミックプロカーボン UST DISC」
〇まずは見た目。
綾織りのクロスカーボンはコスミックの伝統。確かに性能は上がるのかもしれませんが、UDカーボン化は個人的にはちょっと寂しい。
〇ゼロ発進
普通。これと言って重くもなく軽くもなく、踏んだら踏んだ分だけ素直に進むといった感じです。
〇加速
これもまた普通。25km/hくらいまではスルスルと上がっていきますが、それなりの踏み心地は付いて回ります。
〇巡行
派手さや切れ味の鋭さはないながらもじんわりと伸びていきます。リムがちょっと重い分転がろうとする力は強め。
付属のタイヤはチューブレス仕様のイクシオン。5.5気圧だとゴツゴツ感があったので4気圧台にまで落としたら収まりました。チューブレス前提のホイールなのかもしれません。
〇総括
本当にいい意味でクセがない。踏んだ分だけ素直に進む。そこに軽いとか回るといったわかりやすいブースト要素が無いのが良いのか悪いのか。
その分バイクとの相性は問わない感じ。VISIONだとCAAD13のフレームが完全に負けていてネガが目立つ感じになっていたのですが、コスカボはその点上手く馴染んでくれていました。
ホイールが「踏め」と要求してこないので自分のペースで走れるのも〇。
基本的に扱いやすいので、ちょっと贅沢ですが28Cタイヤを履かせて普通にサイクリングみたいな使い方も十分に可能です。
そして本命の「コスミックSLR 45」
MAVIC COSMIC SLR45 DISC ¥247,000-(税込)
〇まずは見た目。
ハブやスポークが微妙に異なっていますが、見た目に関してはコスカボとほぼ一緒と言えるデザイン。上位モデルに相応しいプレミア感がもう少し欲しいところです。
〇ゼロ発進
軽さなのか硬さなのか明らかに軽快。スイっと前に出るのが気持ちいい。
〇加速
コスカボが「普通」というならSLRは「自然」。軽すぎて脚が回り過ぎることも、重すぎて脚に抵抗感を感じることもなし。
ペダリングと加速の連動具合が抜群で、回しても踏んでもOK。とにかく気持ちよく進みます。
〇巡行
こちらもかなり良好。コスカボが1~4時くらいにかけてじっくり踏む感じとするなら、こちらは2~3時くらいの位置で力を込めるだけで速度の維持だけでなく増減も容易でした。
ただ横風の影響はそれなり、ハンドリングへの影響も少なくありません。横幅が広いエアロスポークなのでそこに原因があるのかも。
〇総括
コスカボの持つ素直さはそのままに、リム由来の軽快さが加わって走りの質が大幅にグレードアップした「SLR」。
脚を削るような硬さや扱いづらさもなく、普段使いからレースシーンまで許容する懐の深さを持っていました。
VISIONで感じたようなハイエンドのプロ機材=速さ一辺倒な雰囲気ではないので、レース派の方には物足りなく思えるかもしれませんが、大多数のライダーにとっては「これ一本で大体なんでもOKホイール」の筆頭となるかもしれません。