12速化と共に完全電動化が果たされた最新コンポ
『DURA-ACE R9250』『ULTEGRA R8150』
実は12速化・電動化だけでなく、
もう一つ大きく変わったことがあります。
それは『ワイドレシオ化』です。
なぜワイドレシオ設定なのか
スプロケットは『11-30』と『11-34』の2種類。
この10年弱は『11-28』が標準的なギアでしたが、
なぜ今回無くなったのかをシマノさんに聞きました。
それは『プロ選手達からの要望』との事。
実は今回クランクに『54-40』という設定が増えました。
(DURA-ACEのみ)
以前から一部選手にのみ供給されていた市販外の
ギア設定だったのですが、このギアを使って
逃げ集団に乗った選手を捉えるには『53-39』や
『52-36』ではスピード差があり追いつきにくく、
特にタイムトライアル能力に秀でたような選手を
捉えるのは容易な事でないという実情がありました。
しかし、そんな大きなクランクを使えば登りがツラい。
レースで『11-28』が必要とされていないとの事。
ワイドレシオ化をしなければハイスピードなギアと
登りで使えるローギアを合わせ持てないのです。
そもそもサイクルプロロードレースは集団走行により
高速で展開される為、トップ側のギアを多用します。
平地でロー側の2飛び3飛びは気にならないから、
登りで軽いギアの選択肢が欲しくなるのも頷けます。
また剛性に優れる近年のカーボンフレームの場合は
ハイケイデンスで回した方が進む傾向にあるので、
登りで回しやすいギアでケイデンスの回転数を
調整してペースコントロールをする方が
理にかなっているというのもあると思います。
どちらのスプロケットを選べばいいのか
『11-30』『11-34』どちらを選ぶべきかは
フロントのギア構成と脚力と相談となります。
例えば
F『54-40』× R『11-34』
最高速を重視しながらある程度登れる脚力を持った
アップダウンに対応できるレーサーならこの組み合わせ。
F『52-36』× R『11-30』
トップスピードを上げつつF34×R28と近い
ギア比が上り坂で欲しいならこの組み合わせ。
F『50-34』× R『11-30』
軽快さを求めるロングライドで漕ぎ出しの軽さと
どんな登りでもペースが保ちたいならこの組み合わせ。
F『50-34』× R『11-34』
強烈な急勾配でも足を付かずに登りたい方や
体力的な不安がある人ならこの組み合わせ。
(F=フロントクランク R=リアスプロケット)
ざっくりとした目安ですがこんなイメージです。
12速化するにあたっての参考になればと思います。
ちなみに私はF『52-36』× R『11-30』にしましたが、
日頃の運動不足が祟り脚力不足でトップギアが踏み切れず、
F『50-34』× R『11-30』に落とそうか悩んでいます。
若干見栄を張ったギア設定が仇になりましたので、
現実的に使いやすいギア構成をオススメ致します。
ワイズロード東大和店では12速コンポへの
載せ替え依頼を予約を受け付け中です。
2月中旬に数セット揃う予定がありますので、
ご希望の方はお早目にご相談ください。
またワイズロードオンラインで初回導入キットが
一部注文が可能ですので、そちらからご注文頂いて
店舗受け取りを指定してもらえれば作業も可能です。
(載せ替え工賃は別途費用)
電動12速化をお考えの方はぜひご活用あれ!