東大和店スタッフのおおもとです
2月から4月にかけて、新生活に向けて『クロスバイク』を購入したいというご相談が非常に多い季節です。
当然『スポーツサイクルが初めて』という方は決して珍しくありません。
そこで今回は『クロスバイクの始め方』と題して、クロスバイクの購入を考えている方の為に解説をしていきたいかと思います!
クロスバイクの種類
フラットハンドルバーを採用し、オンロード走行に最適化されたスポーツサイクルを総称して『クロスバイク』と呼ばれています。
実はクロスバイクはジャンルや仕様が様々あり、最近の傾向としては『スポーツタイプ』『シティライドタイプ』『サスペンションタイプ』『グラベルタイプ』の4パターンが見受けられます。
スポーツタイプ
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正統派クロスバイクというイメージで、平らな舗装路を走るのに特化したタイプです。
スピードを出してスポーティーに走りたい方に最適で、最も人気のあるタイプとなっています。
本格的なサイクリングが楽しめるタイプで、ある程度の長い距離もしっかり走ることが出来ます。
ハンドル幅が600mm未満となっており、自転車通行可の標識がある歩道の走行も可能です。
モデルにより採用されているクランクにチェーンリングカバーが無かったり、トップチューブ位置が高めなので跨る時に足をある程度上げる必要がある為、モデルやサイズにより丈のあるズボンや身体が硬い方は乗りにくい場合があります。
シティライドタイプ
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日常的な乗りやすさに特化しているシティライドタイプは気軽に乗りやすいアップライトな姿勢が取りやすく、トップチューブが湾曲、または大きく斜め方向にする事で跨りやすくなっています。
私服で乗りやすいようクランクにはチェーンカバーが付いており、サドルも体重が預けやすいように幅が広くクッション性の高い物を使用している事が多いですね。
クランクのギアがあまり大きくない為、スピードは出ませんがその分漕ぎ出しが軽快で、停車からの再発進がしやすいです。
女性の方でも跨ぎやすいサイズがあり、またスポーティー過ぎないデザインで気軽に乗りやすいのがポイントです。
サスペンションタイプ
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荒れた路面や段差に強いのがサスペンションタイプのクロスバイクです。
マウンテンバイクと違い、サスペンションのストロークが短く、舗装路向けの太いタイヤを使用しており、舗装路向けのセッティングがされています。
車体重量があり、ギア構成も軽い為、スポーツタイプほどの軽快さはありませんが、舗装路向けタイヤでも太さとサスペンションである程度の悪路走行も可能となっており、フィールドを選びませんよ。
グラベルタイプ
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近年登場してきたグラベルロードバイクをインスパイアしたグラベルクロスバイクです。
基本スペックとしてオフロードも走れるワイドタイヤ、広いハンドル幅、リジットフォーク、フロントシングルとワイドスプロケットの組み合わせが挙げられます。
サスペンションタイプよりも軽量で、スポーツタイプに近い軽快な走り、そして路面環境を選ばないオンオフどちらも得意なタイプです。
とにかく走りの自由度が高く、見知らぬ場所を走るアドベンチャーな遊び方に最適なクロスバイクとなっています。
クロスバイクを選ぶポイント
用途に合わせた拡張性の有無
クロスバイクは様々な使い方が出来る最も万能なスポーツサイクルです。
ロードバイクやマウンテンバイクと大きく異なるポイントとして、様々なオプションパーツを取り付ける事が出来、用途に最適化するカスタムがしやすい事が挙げられます。
駐輪するのであれば『キックスタンド』、雨の日に乗るなら『フェンダー』、荷物を積むなら『キャリア』が必要ですよね。
実は全てのモデルがこういったオプションパーツを取り付けられる訳ではありません。
フレーム形状的に使用が出来なかったり、専用のオプションパーツしか取り付ける事が出来ない場合もあります。
自分がどのような使い方をしたいのかを明確にし、その用途に便利な欲しいオプションパーツを決め、対応する車種を選定するのが自分に必要なクロスバイクを選ぶポイントとなってきます。
キックスタンド
車体の左後ろで支えるスタンダードなキックスタンドか、クランクの下側に取り付けるセンタースタンドがあります。
スタンダードなタイプは解除する時に足で蹴り上げやすく、扱いやすいのですが安定性が低めとなっており風の強い日に右側に転倒したり、路面が傾斜しているとキックスタンドを支点にしてコンパスのように車体が動く事があります。
風が当たりにくく路面が平らになっているちゃんとした駐輪場での使用が望ましく、比較的短時間の駐輪に向いているタイプです。
フレームに挟み込んで固定する汎用的なタイプが一般的ですが、最近は専用品を出しているブランドも増えています。
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センタースタンドは解除する際に車体を持ち上げる必要がありますが、車体の中心に取り付けるので安定性が高く、またより安定性の高い2本の足で支えるダブルレッグタイプの選択肢があります。
長時間の駐輪でも安心して使用する事ができ、キャリアに荷物を積載する時にもとても便利です。
ただ取り付ける場合、センタースタンド台座が無ければ基本的に取り付ける事は出来ません。
フレームとタイヤの間に十分なクリアランスがあれば、プレートでチェーンステーを挟み込んで固定出来る場合もありますがケースバイケースです。
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フェンダー
雨の日や雨上がり後の路面がぬれた状態でも走る場合に欲しいのがフェンダーです。
タイヤが跳ね上げる水や泥を防ぎ、顔や服を汚さないようにする事が出来ます。
毎日の通勤・通学で、スーツや制服を汚すわけには行かない人は絶対に必要なオプションパーツと言えるでしょう。
タイプとして『簡易フェンダー』『フルフェンダー』があります。
簡易フェンダーはどんな自転車にも取り付ける事が出来る反面、面積が小さかったりズレやすいなど防ぐ能力が低い場合があります。
タイプは様々あり、サドルに挿すタイプやバンドで固定するタイプがあり、容易に脱着しやすいアイテムもありますよ。
軽く路面が濡れている程度のコンディションであれば有用ですが、雨の日もしっかり乗る場合は性能としては少々物足りません。
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フルフェンダーは前後輪共にしっかりカバーされるのでディフェンス性能が最も高いです。
雨の日でも乗るのであれば、フルフェンダー一択と言って良いでしょう。
取り付ける際にフレーム側にフェンダーダボが必要となっており、重量もあるのでスポーツライドメインのバイクには不向きですが、日常的な実用性を取るのであれば必需品です。
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ダボ穴が無いけどしっかり防げるフェンダーを使いたいという場合は『ハーフフェンダー』という選択肢もあります。
フレームにゴムバンドで固定するタイプがあり、フルフェンダーほどカバー範囲はありませんがディフェンス性能は中々の物です。
フルフェンダーがどうしても付けられない場合は、ハーフフェンダーをお選びください。
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キャリア
対応するパニアバッグを使用することでより多くの荷物を持ち運ぶのに便利なキャリアアイテム。
取り付けるにはキャリア用ダボがリアディレイラーの横とシートステーの上側に必要となります。
もしシートステーの上側にない場合、シートクランプをダボ穴付きに変更したり、ダボ穴を利用しないタイプのキャリアを選ぶ事で取り付ける事が可能な場合もありますよ。
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積載する量に応じて形状や耐荷重量があり、ロングツーリングでも使いたい場合は極力頑丈で荷物支えやすいよう側面が四角くパイプが組まれている物がオススメです。
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逆にシティライド向けの小型パニアバッグであれば、軽量で最小限のサイズになっている物を選ぶのが良いでしょう。
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キャリア選びは中々難しく、ブレーキ方式やフレーム形状の違いにより取り付けられない組み合わせもあります。
ショップスタッフに使い方のイメージを伝えて、選ぶのは丸投げにしても良いと思いますよ。
盗まれない為の防犯対策
スポーツサイクルの人気が高まるに連れて、残念な事に盗難件数も増加傾向にあります。
被害を受けない為には自発的な防犯対策が必要となってきます。
ミニケーブルロック
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持ち運びがしやすい簡易的なタイプです。
10分前後の短時間の駐輪に最適で、コンビニなどによる際に非常に便利ですが、その分防犯力は低いアイテムとなりますので、毎日長時間駐輪する使い方は不向きとなっています。
ワイヤーロック
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1200~1800mmの長さでとても取り回しがしやすく、括り付けるように通しやすいアイテムです。
ミニケーブルロックより太さがあるので切断がしにくく、ある程度の時間は信頼して駐輪する事が出来ます。
専用のマウントが付属し、自転車に取り付けて持ち運べる作りになっている物が多いです。
チェーンロック
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多少重さはありますがカバンに入れて持ち運びがしやすく、ケーブルロックよりも更に頑丈です。
一般的な工具で破断させることはほぼ不可能に近い為、毎日同じ場所に長時間駐輪する用途で非常に心強いです。
ただケーブルロックよりも短い物が一般的な為、取り回しに苦労する場合もあります。
U字 or プレートロック
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強度レベルは間違いなく最硬!その分重い為、持ち運びがしにくかったり、短いので取り回しが限られてきます。
スポーツサイクルを室内保管ではなく、屋外駐輪する方は極力頑丈なこのタイプをオススメ致します。
またこれだけでなく、取り回しのしやすいケーブルロックと組み合わせる事で防犯力をより高める事が出来ます。
ハイテク防犯デバイス
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カギとしての機能はありませんが振動を感知して大きなアラームが鳴る防犯デバイスです。
作動するとスマートフォンに連絡が来る仕組みになっていたり、周囲の通信やGPSを利用して自転車の場所を教えてくれます。
愛車を絶対に守りたいなら、ぜひ使用をオススメしたいアイテムとなっています。
ヘルメット着用の努力義務化
令和5年4月1日から道路交通法が改正され、自転車に乗車する場合はヘルメットの着用が努力義務となります。
もちろんスポーツサイクルもシティサイクルも、ジャンルを問わず対象となっています。
努力義務に罰則はない為、被っていない事を警察に指摘されても罰金を支払う事はありません。
ただし!事故に合った時にたとえ被害者側だったとしてもヘルメットを被っていない事を過失に問われ、立場上不利になる可能性もあります。
もちろんその為だけにかぶるのではなく、転倒した時に怪我をしないように、そして事故に合った時に致死率を下げる為に着用しましょう。
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基本予算は車体+3万円が目安
初めてクロスバイクを購入する場合、最初に買い揃える必要があるアイテムが複数あります。
基本的にクロスバイクは車体のみの販売となりますので、以下のアイテムを揃える必要があります。
フロアポンプ
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約5,000円
スポーツサイクルは空気を入れるバルブの形状がシティサイクルと異なる『仏式』が主流です。
『英式』のシティサイクル用空気入れでは空気を入れる事が出来ない為、必ず必要となります。
空気を入れる頻度は週に1度が目安となり、圧力メーターを見ながらタイヤの指定空気圧まで入れることで快適な走行性能を維持し、パンクトラブルの発生を抑える事が出来ます。
フロントライト・リアライト
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約6,000円
道路交通法で軽車両に定められる自転車はフロントライトとリアライトか赤い反射板が必須となります。
明るさ重視の『充電タイプ』か持続時間重視の『電池タイプ』が主ですが、LEDやバッテリーの進歩により『充電タイプ』を選ばれる方が9割というイメージです。
『電池タイプ』の数倍明るいので周囲へのアピール度が高く、路面をしっかり照らせてより安全に走ることが出来ます。
サイクルヘルメット
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約10,000円
前述した通り、令和5年4月から着用の努力義務となりますので必要です。
価格帯は幅広いですが、基本的な安全性は定められた基準をクリアしていますのでどの価格帯でも大丈夫です。
価格の高い物ほど、より快適でかぶり心地が良くなり、モデルにより更に安全性が高い機構を採用しています。
キックスタンド
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約4,000円
クロスバイクはある程度実用性が求められますので、駐輪がしやすいキックスタンドは必需品と言えます。
こちらも前述しましたが、モデルにより専用品やより安定性の高いセンタースタンドがあります。
選んだクロスバイクに最適なキックスタンドを選びましょう。
サイクルロック
[ysid 4003318787652]
約5,000円
クロスバイクはシティサイクルに比べても価格が高く、盗難されるリスクがある乗り物です。
カギをかけたままでも持ち上げて盗まれてしまうケースもありますので、どこかに括り付けるようにカギをする俗に言う地球ロックが出来る長くて頑丈な物を使用しましょう。
タイプについては前述していますので上の項目もぜひお読みください。
以上のアイテムで約3万円となりまして、必要に応じて『キャリア』『フェンダー』『サイクルコンピュータ』『ボトルケージ』『グローブ』『携帯工具』などの予算を追加してください。
便利で楽しいクロスバイク
初めてクロスバイクに乗られた方は、シティサイクルとは次元の違う走りの軽さに驚いて、スポーツサイクルにハマる方は非常に多いです。
自転車が『近所の足』という存在を超えて、更に遠く、知らない場所まで自分の足で行ける乗り物として、新しい体験を味合わせてくれますよ。
1台あれば『日常』で活躍するデイリーライドから『非日常』を満喫できるロングライドをこなせる万能さがクロスバイク最大の魅力ではないでしょうか。
クロスバイクで新生活に相応しい新体験、やってみませんか?