壊れる前にお手入れを!錆のお話。
当ブログをお読みの皆様こんにちは!
新宿クロスバイク館の藤平です
「スポーツバイクは全体が消耗品である」というのは、私が自転車を販売する際に必ず伝えるようにしている事の一つです
使用に伴う摩耗や金属疲労、転倒などによる外的応力、紫外線による劣化など自転車が傷む要因は多数ありますが、その中でも多いトラブルが「錆」です。
当店がある地域のような都市部においては住宅環境的に屋外で自転車を保管するユーザーも多く、雨や湿度に晒される事で錆が発生しやすいと言えるでしょう
錆の修理は大変なんです
錆びやすい自転車パーツの代表格は鉄材質を多く使用しており外気に晒されやすい位置にあるチェーンとネジ類です
「市販の錆び取り剤で磨けば解決じゃないの?」と考える人も多いでしょうが事はそう簡単じゃありません
一度錆びた金属は強度が落ちいる可能性が高く表面を綺麗にしたとしても破損のリスクが上がっています
走行中にチェーンが破断すればかなり危険ですし、ネジ類の錆びは工具との吻合が悪くなりナメやすくなります
チェーンやベアリングなど動作するパーツに錆びが発生すると表面に凹凸が出来る為、ヤスリのように他パーツを攻撃してしまい結果的に触れ合っているパーツ全般の寿命を縮めます
外気に晒される以外に錆びが発生する要因が「異種金属接触腐食」と呼ばれるもの
鉄とアルミなど導電性の異なる金属が接触している場所で発生する錆びらしく、鉄系フレームにアルミ製シートポストを取り付けている車体で発生する事が多い症例ですね
錆びで膨張した金属が貼り付いてしまいパーツが外せなくなる「固着」が起きると交換はおろかサドル高を変更する事も出来なくなる為本来寿命の長い鉄系フレームのウィークポイントとも言えます
基本的に錆の場合「パーツ交換」という選択肢が基本で、削ったり磨いたりして修理する事は多くありません(※錆が軽度と判断出来る場合や、廃盤パーツなどで入手出来ない場合を除く)
前述の通り複数の部品に影響を与えている事が多いので修理代金も高額になりがちです。
錆びを防ぐには?
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自転車の錆びについては基本的に定期的なケミカル注油で防ぐ事が可能です
保管環境や走行距離などで多少の差は出ますが、ベアリングやシートポストのグリスアップは年に一度程度
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チェーン注油は3週間~一か月程度で一度していれば問題ありません。
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暑い季節やローラー台で使用しているバイクの場合は汗の塩分により錆びが出やすくなるので注油の前に洗車がオススメ
ただし、高圧洗浄機などによる洗車はメーカーも想定していない為注油やグリスアップの頻度が上がります
海沿いでの保管も潮風での錆が起きやすいのでこまめなお手入れをオススメします
当店のお客様では多くないとは思いますが雪上走行を行った後は融雪剤の影響が出る可能性があるので必ず洗って注油しましょう
変速やブレーキに使用されているワイヤーも錆びる事がありますが、こちらは取り付け時にグリスアップしていますし金属疲労で傷むので錆びる前に定期的な交換ですね
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雨天でも走行するライダーは水置換性ののケミカルが一本有るとさらに良し
車体が濡れている状態でも塗布出来るので家に帰ったらチェーンとネジの頭に軽く吹いておきましょう
ただし、スプレー噴射の際にブレーキ周りの部品にオイルが付着しないように要注意
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長期的な錆び防止には防錆剤が効果的ですが、過信しすぎず定期的な塗布はしましょうね
錆にメリットはありません
見た目は小汚くなりますし、動作不良や異音、強度低下による破損やパーツ脱着不可など色々なトラブルの原因になるものの、メリットは全く無い自転車の大敵が錆です
修理するにはコストも時間も手間も掛かるので、発生する前に防止するのが最良と言えるでしょう
皆様も愛車をピカピカに保って快適にライドしましょう!