- (引用元https://www.giant.co.jp/giant18/showcase/propel-disc-range/#gallery)
【解答】楕円ギアとディスクロードの組み合わせは相性抜群です。
楕円ギア※の有効性は様々な研究やインプレッションなどでも評価が分かれており、実は楕円ギアの代表格であるROTOR社さえも「試してみてメリットを感じれば使う、感じなければやめればいい」と言うスタンスなのです。
このため今回は楕円ギアの有効性についてはあまり掘り下げず、楕円ギアとディスクロードの相性についてご説明します。
※)ギアの線形が対称でない製品は非真円と言われ楕円と区別される事がありますが、今回は楕円ギアで統一します。
まず、楕円ギアの基本的な考え方は「トルクをかけにくい上死点、下死点付近を小さなギアで速く通過させ、トルクをかけやすい3時付近で大きなギアを使えるようにしてペダリング効率を高める」ことにあります。
楕円ギアのより詳しい説明は下記のメーカーHPをご覧ください。
〇オーバルチェーンリングって何?ROTOR Q-RINGS完全解説
以上、簡単な楕円ギアの特徴をふまえた上で、生体医工学の分野からペダリングの研究に取り組んでいる関西医科大学の北脇先生が楕円ギアの有効性について寄稿した内容を紹介します。
ダイアテック(株)RedBook「楕円ギア」完全導入ガイドより
「フレームの硬さや体重の乗せやすさも関係」
北脇先生は、研究前なのであくまでも憶測だとしながら、楕円ギアと相性がよい組み合わせとして、大きな踏力が出せるライダーと剛性が高いフレームをあげる。
「楕円ギアは筋肉の動きのほかにメリットがあるのではないかと思っています。私はペダリングでは体重の反動をいかに生かせるかが大切だと思っていますが、楕円ギアのメリットはそういった点にも関係していそうです。
適度にしなるフレームは体重をのせ、その反動を生かすことができます。ところが最近の硬いフレームの場合、(真円ギアではしならず、反動を生かせないので)楕円ギアを使うことで、その反動を生み出せるのではないかと思っています。」
「楕円チェーンリングの活用は体重ののせ方がカギになる」
体重の乗せやすさとは、ペダルに体重を乗せるという事で、具体的には「前方への重心移動」や「踏み込み型のペダリング」を現しています。
しかし既存のロードバイクではこの様な乗り方をあまり重視していないものが多くあります。
この場合、主にフレーム設計の違いとエンド部の剛性不足からハンドリングに悪影響を及ぼすほか、前輪にブレーキがかかった様な嫌な突っ掛かり感を生じる事になります。
対してディスクロードは、ディスクブレーキの強力な制動力に対応するため エンド部とBB周辺を含めたフレーム下部、特に前輪部の剛性や安定感が向上しているのが特徴です。
つまり、前輪部の安定感≒体重の乗せやすさとなる為、
「ディスクロードを上手く走らせる事※が、楕円ギアを使いこなすカギ」となるのです。
もし貴方が楕円ギアにメリットを感じているのであれば、次のバイク選びには、是非ディスクロードを候補に入れてみて下さい。
また、今ディスクロードに乗っている方は、楕円ギアに交換してディスクロードとの相性の良さを体感してみては如何でしょうか。