こんにちは。二子玉川店の旅好きスタッフ長山です。
2018年1月6日(土)、B.B.BASEが運行を開始しました。
Boso Bicycle Base、略してB.B.BASEです。
両国駅始発にて、自転車をそのまま持ち込んで乗車することが出来、
千葉の名所へ人車共々運んでくれる列車です。
(週替わりで、内房、外房、佐原、銚子の四方面設定)
今までにもサイクルトレインは各地で試みがありましたが、
既存の車両に持ち込むというスタイルでした。
それが、B.B.BASEは専用車両を拵えるという気合の入りよう!
JR東日本 千葉支社の熱い意気込みを感じます。
その一番列車(内房)に、A様とT様から猛烈な巻き込みを受け、
A様は切符まで取って下さり、乗車する好機を得ました!
同じく巻き込まれたS様も加わり、四人での道中。
話題の自転車基地列車、一体どんな感じだったのか!?
レポートしていきます。
※本記事をポータルサイトでご覧の場合、表示が途中で切れることがあります。
その際は、誠に恐れ入りますが二子玉川店ページでご覧下さい。
両国駅からは、自転車はそのままで乗車出来ます。
そこまでは、自走か、輪行か、車載か。
私は、自宅から21km程度だったので、
早朝の東京クルージングしつつ自走しました。
朝焼けの東京タワー良いなあ!とか
両国っぽい!とか
何とかやっているうちに時間が押してしまい、
両国駅に着いたのは7時過ぎ。
輪行の袋詰めが必要ないので、列車の発車7時39分までは余裕ですが、
この日は一番列車ということで、7時から記念の出発イベントがありました。
なるべくイベントを多く見届けたいので、急ぎ足でホームへ。
と言っても、通常の駅の改札から入るホームではなく、床にペイントされた
道しるべに従って裏から入る特別ホームです。
両国駅には昔から臨時のホームがあり、B.B.BASE始発駅の
白羽の矢が立ったのだとか。
これなら、一般乗客と、自転車押したサイクリストと
棲み分けが出来て良いですね。
おー!いたいた、B.B.BASE!!
かっちょえー!
特別ホームとは言っても、ホームであることに違いはありません。
ホームを自転車押して歩いているという感覚が、新鮮!
そのまま、何食わぬ顔して自転車と共に乗り込み、
新規開発されたという専用のラックを開き、
バッチリ収まりました!
収まりが良過ぎて、絵になります。
輪行は恐怖でしかない超高級車F10様も、これなら安心。
・・・と、90度向きを変えた画像でも数秒は違和感が無い位、
シャキッと出来の良いラックです!
(ラックの詳細や適合はこちらの公式サイトに出ています)
なんか、扉横の手すりに、人が陣取っている図。みたい。
そう!まるで乗客みたいなんです、自転車が。
普段の輪行では、輪行袋を「手荷物」として、気を付けて取り回します。それが、
B.B.BASEでは、「相棒」として、大手を振って一緒に乗れる!
これは、愛車と多くの苦楽を共にした方ほど、伝わる感覚かも知れません。
自転車を置いて落ち着いたら、出発イベントを見物。
いろいろな方がご挨拶されました。
森田 健作 様 (千葉県知事)
飯沼 喜市郎 様 (千葉県観光物産協会会長)
(B.B.BASEサイトより)
と、千葉県の熱い期待を感じる来賓。
そして、同乗スペシャルゲストとして
団長安田氏/安田大サーカス(タレント、趣味ロードバイク・トライアスロン)
白戸太朗氏(スポーツナビゲーター)
岩田淳雄氏(枻出版社BiCYCLECLUB 編集長)
片岡由衣氏(ラジオDJ)
(B.B.BASEサイトより)
という豪華な顔ぶれがご挨拶。
こんな愉快な方々と一緒にスペシャルな列車に乗れるとは、
うーむ、一番列車、かなりオイシイ!!
とりあえず、掛け声は「ビー!ビー!ベース!!」だそうです(笑)
イベント後も、出発までの数分、あちこち見物したり、
写真を撮ったり、出たり入ったりで大忙し!
乗り遅れには、くれぐれも注意!!
・・・これ、本当に注意です。
このスペシャルな感じが出発前から楽し過ぎて、じっとしていられない!
尚、余談ですが、この車両、2017年春頃まで南武線で走っていました。
私は南武線沿線住民なので、当時、お世話になりました。
新型車両に置き換えられて、ひっそりと姿を消し、
もう廃車になったんだろうな・・・
と寂しく思っていたら、
こんな形で再会することになるとは!
よりによって、世界的にも稀有な自転車専用列車
として生まれ変わりやがって!!
聞いた噂では、廃車になる予定だったのを、
JR東日本 千葉支社がB.B.BASEのために引き取ったのだとか。
廃車の運命にあった車両が、こんなピカピカでかっちょ良い
車両に生まれ変わりました。
千葉支社の熱い意気込みを感じずにはいられません!!
(興奮して、LED切れるシャッタースピードで撮っていても気付きませんでした!)
7時39分。
いよいよ、記念すべき初陣の時。
内房目指して出発進行!!
出発した列車は、独特の配線ルートを、独特のリズムで駆けていきます。
通常運行列車の合間をくぐり抜けるため、不思議なリズム感。
乗客にやたら詳しい方がいて、あれこれ解説して下さり、面白さが倍増!
気が付けば、大挙して先頭かぶりつきの嵐!!
日常の中をするりと抜け行く非日常の車窓。
「普段通らない線を通ってるー!」
「駅にカメラ構えてる人がいっぱいいたー!」
「手ぇ振ってみようぜー!」
などと、皆で大はしゃぎ!!
スペシャルゲストの方々も、気さくに会話して下さり、
写真にも積極的に収まってくれました。
それが少し落ち着き、周囲を見渡すと、
よくある扉窓の広告が、しれっと注意書きに変わっとる!
こういうユーモア交じりで出されると、不思議と説得力が増しますね。
列車は、時にはダッシュ、時にはのんびり、
時には運転停車(駅には止まるけど扉は開かない)を繰り返しながら、
徐々に内房の懐へ入っていきます。
変わりゆく車窓を堪能するのが、また楽しい。
「海だ!!」
「あートンネル入ったー!」
「出た!」
「富士山が見えた!!」
「どれどれ!あーまたトンネルー!」
と、車内中で大騒ぎ。
こんなにぎやかな展開になるのも、観光サイクリストだけが
乗っている列車だからこそ。
自然と、居合わせた方々に親近感が湧いていきます。
途中、フリースペース車となっている4号車にて、
スペシャルゲストの皆様のトークショーと、
常設モニターでのB.B.BASE旅の魅力映像視聴がありました。
トークショーは、軽妙トーク冴えわたり、にぎやか列車が更に陽気に。
これは今回だけなので、初回限定版てやつですな。
こんな具合で、あちこち物珍しいので、皆、
あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。
先頭6号車まで探索したら、次は1号車だ!と、ドタバタ。
もちろん、我々もそうでした(笑)
座席に落ち着いて座っている人の、実に少ないこと!
幸い、床は、SLシューズでドタバタしても大丈夫な仕様でした。
さすが、よくわかってらっしゃる?
※廊下は走っちゃいけません。
せっかくの指定席なので、ちょっとは座ってみて、鉄旅の演技写真。
その傍らに、妖怪が潜んでいたとは、つゆ知らず・・・。
こんな具合に、楽しいことが多過ぎて忙しいという不思議な感覚を
味わっているうちに、あっという間に館山に到着。
2時間16分の旅でした。
(内房列車は、行きのみ和田浦まで乗車可能)
この所要時間、特急並みの速さです。
しかも、両国からは乗り換え無し、乗降による人の流れの気遣いも無用。
唯一、失敗したのは、楽し過ぎて食料飲料を持ち込むのを忘れたこと。
皆様、乗られる際はお気を付け下さい。
ご当地駅弁(withお茶)の車内販売とかあったら、
特に自走組は、嬉しいかな?と、担当の方にリクエストしておきました。
館山は、温暖!
車内より、日当たり良い外の方が暖かい位。
南国に来たー!!感がたっぷりでした。
ホームにサイクルラックがあるという光景がレアで、
無意味にかけてみてしまいました!
館山のマスコットキャラクター「ダッペエ」をはじめ、
地元の温かいお出迎え。
初回だということを差し引いても、たった一本の列車に、
何だかいろいろな人が動いてくれているなあと感じました。
そして思いました。
B.B.BASEは「有難い列車」だ、と。
有難い、とは、感謝の言葉として使われますが、
読んで字の如く「有るのが難しい」ということでもあります。
追々、復路レポートでも書きますが、
専用列車、専用ホーム、ラック、グッズ、土産等の準備、
例の無い列車形態による様々な配慮、など、
とても人手が掛かっていると感じました。
こういう規格外を動かすのは、なかなか労力が要ります。
かつて秋田遠征に、今は無き寝台特急あけぼのを利用していた時、
寝台設備、夜間の保安や駅対応、特に冬場における荒天、長距離による遅延の増幅、
機関車交換、冬の夜通し走で扉が凍って開かなくなる・・・、など、素人目に見ても
普通の列車の何倍もの人々の努力と苦労が垣間見えました。
その時に感じていた印象と、今回、思いがけず再会を果たしました。
イレギュラーは作らず、常識と定めた範囲内で、
無難に、効率優先で回す方が、ラクです。
現代の風潮では、尚更そういう方に流れやすいことでしょう。
それを、千葉支社の方々は、敢えて、チャレンジされた。
しかも、世界でも稀な自転車基地列車という代物に!!
担当の方が、乗客から熱心に意見を収集して回っておられたのが、
とても印象的でした。
(担当の方々が熱く語っている動画がここで公開されています)
便利とか安いとかだけが、移動手段じゃないぜ!
粋なB.B.BASE、すっかり気に入りました!!
輪行の移動をエンターテインメントに変換した画期的な列車、
どんどん利用して、応援していこうと思います!!
そろそろ発売の雑誌BICYCLECLUB最新刊でも、
この一番列車が紹介されそうですね。
次回は、現地でどんなライドが展開したのか、書いてみます。
その2へつづく
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