デビュー前の噂の段階から実は気になっていました。
BSの「ポテンザ/エクステンザ」のようなイメージが若干重なる
ちょっとズラしたネーミングではなく。
ミシュランの「パイロット/パワー」のような完全に別系統扱いの
ネーミングでもなく。
ピレリブランドの頂点「P ZERO」の名前を惜しげもなく投入。
そこに強い自信とプライドがうかがえます。
4輪・2輪レース界の雄「ピレリ」の自転車タイヤのデキはいかに。
今回セレクトしたのは、最もベーシックな「P ZERO VELO」の25C。
転がり・グリップ・耐久性・耐パンク・重量・快適性の全てにおいて
高いレベルでバランスがとれたオールラウンダーです。
交換前のタイヤは、現在最強のオールラウンダータイヤのひとつとして
評価が高いヴィットリアの「コルサ」。
チポの「RB800」に、フルクラムの「クアトロカーボン」と全体的に
剛性高めの構成なので、コルサのしなやかさが好印象だったのですが。
果たして。
【乗る前】
タイヤを交換して店内を押し歩いた時、コルサよりも転がりが重い印象。
重量は50gくらい軽いはずなのに。
この時点でちょっと不安になる。
【停止~発進】
先程の不安はどこへやら。
タイヤ自体の軽さが効いて、スルスル前に進みます。
【加速】
ここでもタイヤの軽さがプラスに出ます。
さらにグリップ力も高いので、面白いように加速していきます。
もともと加速力が高いチポッリーニとの相性はかなり良好。
これは当たりを引いたかも。
【乗り心地】
正直ここはそれなりか・・・と思っていましたが、予想以上に良好。
薄いケーシングのしなやかさとコンパウンドのモチモチ感が絶妙で、
転がりの重さは感じさせないのにしっかりしたダンピングは感じます。
なので、多少の路面の荒れなら気にせずいけます。
【初乗りを終えて】
わずか6キロ足らずの通勤コースでしたが、良くできたタイヤというのは
はっきりわかりました。
グリップ力を高めに設定しながら、タイヤ全体で転がり方のバランスを
整えたイマドキのタイヤとして、きちんと仕上げられています。
正直かなり好みな味付け。
特に加速の良さと乗り心地の良さに感心しました。
自転車用の一発目のモデルでここまでのレベルに仕上げてくるとは。
さすがは「ピレリ」と言わざるを得ません。
通勤用に4シーズン(4S)も買ってしまおうか・・・と真剣に悩んでます。