ディスクブレーキ用のカーボンホイールの中ではトップレベルの完成度と(個人的に)考えている「303ファイアクレスト」。
となれば、弟分の「303S」の走りにも当然期待してしまうもの。
まずは通勤ライド(片道13km)
フックレスとは言え、重量は正直ミドルグレードなり(1,520g)。ただ想像していたほどの重さは感じません。
コギ出しは意外と軽快。ハンドリングも軽快。もっとドッシリした乗り味をイメージしていましたが、ゼロ発進から軽快に加速していきます。
気になったのは快適性。とりあえず前後4.5気圧にして走り出してみたのですが、路面からの振動がかなり身体に伝わってきます。
休日の50kmライドに持ち出してみる
フロント3.8気圧、リア4気圧に再調整して淀川のサイクリングロードへ。
空気圧を下げても乗り心地のコツコツ感が消えないので、これはこういうモノだと思って頭と気持ちを切り替えます。
チョイ乗りの時点である程度予想は出来ていましたが、全体的にホイール剛性は高め。ダンシングすると明らかに戻りが速く、パワーもそれなりに必要とされる感じ。
ペダリング時に踏みどころがイマイチわからない、スカッと踏み切れないという感触も、このホイール剛性の高さが原因なのかも。
ただ、速いことは速い。それは間違いなさそうです。
いつものコースをいつものように走ったわけですが、平均スピードは過去2番目の速さだったいう事実。特に頑張ったわけでもないのに・・・
303Sは、FCの廉価版ではない模様
〇ZIPP 303S TUBELESS DISC ¥174,301-(税込)
ファイアクレスト(FC)同じ「303」の名を冠するホイールですが、その乗り味には大きな違いがありました。
FCで印象的だった「楽に速く」という感覚がこのSでは希薄。このクラスのホイールに「速さ+α」を期待するのはやはり酷なのかもしれません。
ただ、そのメリハリのつけ方が絶妙。価格に応じて全体的に性能を落とすのではなく、速さはそのままで他の要素を大きく落としたような感じ。
重さがネガになりにくいシーン(追い風・平坦)に限って言えばFC並みの速さがあり、ZIPP自慢の高い空力性能を備えた「走るホイール」だということは十分に感じられました。
40mmハイトなのに35mmっぽい軽快さの「FC」。
45mmハイトなのに50mmっぽい転がり感の「S」。
価格の違い云々の以前に、そもそものカテゴリーが違う感じです。可能であれば両方持っていてもいいのかも。
でもそれなら別に「302」のままでも良かったのでは・・・