里帰りいただいたディスクブレーキ車
峠でダンシング踏み込みと
僅かに磨る異音がするそうで
チェックしながら洗浄しました
ちなみに納車後1ヶ月以内でまだ新しい
ホイールを外してパッド部を見ると
まあまあ 汚れています
↑パッドを抜き取ります
間にはバネが入っていて
常にパッドを広げる方向にテンションがかかってます
↑パッドを外すと
ブレーキピストンが見えます
こいつがレバーを握るとせり出すわけです
↑いつものワコーケミカル
水無し洗浄!!
↑ チェーンクリーナーの後
フォーミングマルチクリーナーで
↑簡単にキレイになります。
★ワコーズの水無し洗浄は
シールなどのゴムや塗装を攻撃しないので良い
さて ここで質問です
アナタ様はブレーキレバーを握る
そうするとピストンが動いて
パッドがローターをはさんで自転車は止まります。
では 出たピストンを
元の位置に戻しているのは誰?
押し戻さないと
ブレーキはかかりぱなしです
↑この バネではありません!
こいつの力はとても小さい
パッドの位置を決めてるだけです
答えは・・・・・・
実は油圧ブレーキのすべて
ポルシェもダンプカーも自転車も同じ
ゴム です。
ゴムがよじれて
そのゴムの弾性で戻してます
↑キャリパーを二分解し
油圧経路にエアーを噴くと
ピストンが飛び出てきます。
★機械式ディスクみたいにバネとか無い!
油圧部屋の中にピストンがあるだけ
↑ この黒い輪っかがピストンシールです
↑ 外してみると太いゴム
断面は四角いですね
ピストンが動くと四角いゴムは
平行四辺形に歪みます
加圧が抜けると元の正方形に戻る
その力でピストンは元の位置に戻ります
↑ とても正確な精度で組み込まれている
ブレーキフルイドが漏れないのも
ピストンが戻るのも
すべて この小さなゴムのおかげです
しかも
★ゴムのよじれで戻どすという事は
いつも戻り量は一定です。
ですので パッドが減っても油圧ディスクには
クリアランス調整は不要です。
さて・・・・・・
ピストン回りはキレイになったのですけど
冒頭のダンシングの異音は汚れのせいでしょうか?
戻る量はこの程度の汚れで少なくはなりませんね
ということは キャリパーのセンタリングか
ディスクのブレでしょうか
さらに 整備を進めます。
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同時進行でカーボンドライジャパンさんから
戻ってきたフレーム修理のコンセプトを組みます。
カーボンドライジャパンの仕事は素晴らしいです。
その画像は 後日にでも。
↑コンセプトはダイレクトマウント
シマノのキャリパーは
普段は見えない内側にローラーがあり駆動
↑ローラーはこのレールの上を動きます
キャリパーを直に手で掴み握ると
ゴリゴリするのはこの汚れが原因
↑ワコーズ水無し洗浄で
↑キレイになります!
これでゴロゴリしません
↑デュラグリスを塗布
かえって汚れを呼ぶかなと思い
シマノカスタマーに質問しましたら
『塗ってください』と回答もらいました
ダイレクトBRって新品時に
取り付けようの自具が付属してますが
単体でも簡単です
↑まず内側つけます
コツはありません。 ただボルトを回します
↑次に外側をつけます
コレも簡単
次に
↑プライヤーで
↑ バネをつまみます。
この時に バネの根元
【画像では上のほう】
をつまむのが 大切です。
↑ つまんだバネの先端を
反対側の棒に引っ掛けます
【棒にある溝の奥】
コレで完了
by野澤