この人また自転車壊してる・・・
当ブログをお読みの皆様こんにちは!
新宿クロスバイク館の藤平です。
「原因は分からないけどなんとなく自転車の調子が悪いなぁ・・・」という事ありますよね?
不調の原因は様々ですが、長期間使用しているとパーツの摩耗による不具合が発生しがち
最近私の通勤用バイクに駆動の滑りという大きな不具合が発生したため、部品をバラしてチェックしました
今回の記事はその備忘録。
内部構造の摩耗には気づきにくい
駆動伝達の滑りという症状に関わってくる部品は前後の歯車、チェーンの他に、後輪の内部にある「フリー」と呼ばれる機構があります
歯車とチェーンは先月交換したばかりなので、チェック用の工具で測定しても摩耗はほぼ無し
疑わしいのはどう考えてもフリー機構です
この車体に使っている後輪ホイールはシマノのWH-M9000
シマノのマニュアルにはフリー機構を分解するなという記載がありますし、分解用の工具も現在はシマノから販売されていません(なぜかフリー内部用のグリスは今でも売っているという謎・・・)
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しかし、このホイール用のフリー機構アッセンブリ部品(品番:Y38L98050)はメーカー廃盤でもう手に入らないので、内部構造の確認の為に分解してみました。(※現行部品流用で修理の可能性を探る為)
結果としてフリー機構の根幹であるラチェットの段差部分に目視でも分かる大きな摩耗
このホイールはフリーボディ部分がチタン製なので鉄製のグレードよりも削れが早かったようです
やはり部品交換以外に修理の手段はありません。
パーツの製品寿命というのは二つある
自転車というのは全てのパーツが消耗品なので、使っていれば走行に影響するような破損が発生します
今回のように削れなどで正しく動作しなくなったりする事もあれば、転倒など衝撃での歪み、金属疲労などでのクラック(割れ)が発生する事も
当然ですがこれは製品としての寿命
壊れた部品を交換するしかありません。
もう一つの製品寿命というのはスモールパーツ(補修用部品)の廃盤です。
今回のホイールは未使用で長期間保管されており、実際の使用開始からは1年半、走行距離にして8,000㎞程度と使っていた期間はそこまで長くないのですが、WH-M9000自体は既に発売から10年近く経つ製品の為メーカーがスモールパーツをもう作っていません。
修理をしようにも部品が出ないというのは、その製品は寿命という事です。
(※勘違いの無いように記載しておきますが、シマノはスモールパーツがかなりしっかり出るメーカーです。今回は物が古すぎるだけ)
余談
今回のホイールは通勤に使用しているので上記画像のような土砂降りレベルの雨天でもガンガン走りますし、オフロード走行で使う事もあるので洗車も頻繁にします。(先月も砂浜でのレースで海水を浴びたりしました。まだブログ書けてないけど。)
当初フリー機構の滑りが起きた時「あぁ、中に水とか洗浄剤入って錆びたのかな?」と疑いましたが、分解してみたところ内部のグリスが減った様子はありませんでした(※削れによる金属粉が混じって真っ黒ではありましたが)
他メーカーのフリー機構の防水性を知っていると「さすが、釣り具をやっているメーカーだけあるな・・・防水性すげぇ・・・」という気持ちになりますね。
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通勤用バイクが走れない状態では困ってしまうので、後輪は手元にあった別の未使用WH-M9000に交換しました
同モデルなので見た目は変わりませんがフリーの掛かりや音は別物レベルですし、スポークテンションも変わった為走りにシャキっと感が戻りました
なぜ10年近く前のホイールが予備で手元にあるのか・・・というのはあまり考えたくないですね・・・(部屋の自転車パーツ置き場から目を逸らしながら)
この時代にクイックリリース用のMTBホイールというのは貴重なので予備は必須なんじゃよ・・・
このフリーもおそらく寿命は8000㎞程度でしょうから壊れているほうを直す算段をしないといけませんね
他のホイールのスモールパーツリストとにらめっこしますか・・・