ヴィンゲゴーやファンアールト擁する強豪チーム「ヴィスマ・リースアバイク」をサポートし、グランツールをはじめ世界トップレベルのレースで大活躍している「サーヴェロ」。
その乗り味は基本的に「とりあえず踏め!話はそれからだ」というスパルタンなもの。それゆえ乗り手を選ぶ的な敷居の高さを感じさせるものの、プロ御用達のハイブランドとして世界中のサイクリストを魅了し続けています。
そんなサーヴェロのイメージが覆るまさかのバイクを発見!!
名車「SOLOIST」の第二章が始まった
CERVELO 2025 SOLOIST R8170 Di2 ¥1,353,000-(税込)
〇まずは見た目
「SOLOIST」というモデル名でカンチェラーラを思い出す世代からすると、もうちょっとこう・・・という気がしないでもないですが。
グラベル寄りのエンデュランスモデル「カレドニア」にも似た、最新のサーヴェロフォーマットで構成されたちょいエアロなオールラウンダーといえる良デザイン。
そういえばカレドニアも乗り味はゴリゴリだったなぁ、とかつての記憶が呼び起されるルックスです。
〇乗ってみての第一印象
「5」グレードではないので所謂セカンドモデル。なのにゼロ発進からその挙動は軽快そのもの。それに加えてミドル機なりの落ち着きもあるのでとにかく扱いやすい。
肉厚カーボンの重いフレーム+サーヴェロ特有のハードな乗り味=どう考えても手強い、と勝手に想像して警戒していたのですが、そのイメージがいきなり覆されます。
「ソロイストカーボン」って呼んでもいい?
〇乗り心地
普通に良い。30~32Cくらいの気持ち太めのタイヤを履いているのかと思ったら一般的な28C。これなら「さあサーヴェロに乗るぞ」といちいち気合を入れなくて済むかもしれません。
似たようなデザインで似たような立ち位置だと思っていたカレドニアの乗り味がやたらハードだったことを思い返すと、またしても(いい意味で)裏切られた感じ。
〇加速性能
軽快な走りで乗り心地も良好。これで加速が良かったら隙が無さすぎるだろうとドキドキしながら踏み込んでみると・・・おぉ!サーヴェロっぽさ来た!!
上位モデルような一発の切れ味はないものの、掛かりが良くて伸びがあるので気持ち良く速度が上がっていきますし、その後の巡行も容易。
足を止めた際の速度の低下が緩やかなのはホイール性能を加味する必要もあるのでしょうが、シンプルな見た目からは想像できないしっかりしたエアロ性能を備えていました。Sシリーズの元祖の名が与えられだけのことはあります。
強いて言えばBB周りが硬いからなのかダンシングにちょっとクセあり。立ちが強いというか戻りが速いというか、ちょっと前のいわゆるエアロロードのような感触でした。
ここで先代ソロイストっぽさを出してくるのか・・・
「RS」や「S2」の感じが好きだったあなたに
〇総評
最近のサーヴェロは記号ではなくモデル名をつける傾向&マーケティングの意向からのネーミングなのかもしれせんが、個人的には「RSⅡ」というモデル名でも良かったのでは?思えるほどの万能機に仕上がっていた新型「SOLOIST」。
いわゆるピュアレーサーとしてのサーヴェロらしさ=圧倒的な速さを求めるライダーなら、普通に「S」か「R」を選んでいただければOK。
ビギナー~中級者でも普通に乗りこなせるけど、要所要所はきちんとサーヴェロしていて欲しいというライダーにとって「SOLOIST」はかなりアリな選択肢かと思われます。
正直アスペロ買う前にこれがローンチされていたら・・・と思わずにはいられません。
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