広島店に突如現れた「ZONDA」の試乗用ホイール。
完成車からのアップグレード用としての人気はブッチギリのNO.1。
とにかく基本性能の高いホイールですが、自分の愛車との相性までは
さすがに使ってみないとわかりません。
というわけで。
常設の試乗ホイールとしてご用意している「ZONDA」を、早速履いて
走ってきました!!
〇CAMPAGNOLO ZONDA C17
〇まずは見た目。
普段使いがREDWIND、さらに最近BORAを試乗したりとディープリムに
慣れた目には「すごく普通」。
クロモリのチネリにしっくりハマっていることからみても、エアロ系の
派手なフレームでなければナチュラルにフィットしそうです。
〇ゼロ発進。
重くもなく軽くもなく、これも普通。
普段23Cタイヤを使っているので、25Cのピレリの重さを感じるような
瞬間もありますが、今の基準ならこんなものでは。
乗り心地は正直イマイチ。
スポーク穴のない高剛性リムと高いスポークテンションは、回転性能を
高めるには有利かもしれませんが、乗り心地は多少犠牲になっています。
〇加速。
軽めのギアで強めのペダリングをすると、カンパ特有の「路面を蹴る感覚」
「G3っぽさ」がそれなりに感じられますが。
さすがにシャマルやボーラのようにはいかないので、加速のキレを期待する
なら素直にシャマルを選んでおきましょう。
25Km/hオーバーまでは比較的スムース。30Km/hを越えようとすると少し
足の力を入れる必要あり。
〇巡行。
加速時と同様、30Km/h以下であればそこまで踏まなくても巡行が可能。
カンパ系特有の脚を止めた時の「スルスルと進む転がりの強さ」がきちんと
備わっているのは〇。
ただ30Km/hオーバーでの巡行となると、さすがに空気抵抗の影響が大きく
なるのか、それなりに踏まされる感じが顔を出します。
〇登り性能。
斜度およそ6~7%くらいで一気に200mくらい登る登りの練習コースにも
持ち込みました。
8%前後になってくると、ホイールとタイヤの重さが感じられてきますが
6%くらいなら意外とサクサク足が回りました。
硬いホイールというイメージでしたが、ダンシングでバイクを振った時の
ふるまいも結構自然。
ここはペアで「1,540g」という軽さが効いているのかと。
〇下り性能。
コレはかなり優秀。
ワイドリムとワイドタイヤによる剛性アップ・グリップ力アップの恩恵を
はっきりと感じられます。
下りの速さが重要視されるようになってきた昨今のプロのレースシーンで
ワイドタイヤが流行るわけですね。
50Km/hを超えるダウンヒルでも挙動は安定傾向。リムハイトも低いので
風にあおられることもなく、安心して下っていけます。
ブレーキ性能も高く、その点でも安心感が数割アップ。
〇総括。
前評判通り、突出した個性は薄いものの全方位的に優秀なホイールでした。
平坦から登りまで、あらゆるシーンでバイクの性能を底上げしてくれるという
キャラクターは、乗り方の方向性が定まっていない初心者~中級者のライダー
にはうってつけ。
まさに「最強のミドルグレード」のあるべきカタチがここにあります。
6万円程度でこの性能が手に入る・・・と考えれば人気が出るのも納得。
唯一気になったのは「乗り心地」。
このチネリがそもそも乗り心地が良くないバイクということもあるので
そこはぜひご自身のバイクで確認してみて下さい。