先日の「303」に引き続き、廉価版的な扱いの「302」にも乗ってみました!
〇ZIPP 302 ¥192,400-+TAX
〇まずは見た目。
303と比べるとブレーキ面の溝や表面のディンプル加工が無かったり、ハブが
グレードダウンされたりしているのですが、引きで見たら全然わかりません。
45mmハイトのファイアクレストリムは迫力十分。
いかにも走りそうなルックスです。
〇ゼロ発進。
303で感じられた「穏やかさ」のようなものはなく、乗り心地は普通というか
どちらかと言えば結構ハード寄り。
エアはどちらも7気圧に設定。
ZIPP・ハッチンソンと装着タイヤの違いはありますが、この硬さはタイヤに
由来するというよりはリムそのもののように思われます。
1,480g→1,645gとホイール重量も増えているからか、漕ぎ出しには少し重さも
感じられました。
〇加速。
ゼロ発進で感じた硬さですが、加速の際にはそれがいい方に出てくれました。
脚がサクサクと回り、ケイデンスを合わせるためシフトアップしていくうちに
軽く30Km/hオーバーの世界に突入。
「トライアスロン用?」と感じた303と違い、いわゆるロード用ホイール的な
馴染みのある加速で、大半のロード乗りに受け入れられそうなものでした。
ダンシングの際も、普通の首ありスポーク+ノーマルハブから想像するような
剛性不足は感じられず、軽快にシャキシャキと進んでいきます。
〇巡行。
303と同様に、ファイアクレスト形状のリムの効果でスピードの落ちは少なく
横風・向かい風といった外乱の影響も少ないので、巡行も安定傾向。
スムースかつビシッと安定したスピードの維持が可能です。
ハブの回転性能も、303と大きな差がないように思えました。
〇ブレーキング
ブレーキ面の「SHOWSTOPPER」処理がない分、ブレーキタッチに関しては
303にやや劣るという感じ。
絶体的な制動力が低いわけではありませんが、握りこみに対してリニアに効く
コントロール性の高さは303の方が上に思えます。
〇総括。
運動性能自体は廉価版とは思えないくらい優秀。
全体的なバランスに優れる303に対し、リム形状に由来する中~高速域での
「速さ」という強みに特化させたホイールに感じられました。
価格という縛りの中で目をつぶるところには目をつぶりながらも、ZIPPの
最大の特徴である「風抜けの良さによる速さ」だけはきっちりと味わえる、
一点集中型のホイールに仕上げられているような気がします。
乗り心地が良く全体的にバランスよく速い「303」。
硬さを活かしたクッキリした速さの「302」。
どちらが上・下ではなく、これはキャラクターの違う2種類のホイールです。
極論を言えば、両方持っていてもOK。
フレーム特性に合わせて硬軟使い分けるのもアリと思えました。
そんな「ZIPPホイール試乗会」は8/19(月)まで!
同じZIPPでも結構走りが違います。
色々試乗して、ぜひ好みのキャラクターを見つけて下さい!!