ワイズロードオンラインの石澤です。
自転車のことに詳しくない人がいざその濃密な世界に触れたら、何が起きるのか…?
そんな実例を弊社スタッフ、高橋おさむを例にご紹介してきた「おさむのぬまにっき」。
これまで全7回にわたってお送りしてきましたが、ついにその総集編をお送りするときがやってまいりました。
そう。連載が現実に追いついたのでございます。
というわけで、最新のおさむバイクをご覧に入れながら、これまでたどった道筋を振り返ってみましょう。
「KHODAABLOOM FARNA 105」
高橋おさむエディション
数々のロングライドをこなし、標準状態から変化を遂げた「高橋おさむの足」になったFARNA 105でございます。
ちなみに、オリジナルの状態はこちら。
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自転車のカスタムは足し算だけでなく引き算も組み合わせるものなので、全体のボリュームの変化以上にその内容は入れ替わっています。
手抜かりなしの気遣いが光るパーツアッセンブル
日本ブランドに多く共通している美点は、コンポーネントが末端まで統一されているという点です。
多くのブランドが価格を下げるため、コンポーネントのうちBBやブレーキなど、目につきにくい部分だけグレードの低いものを装着しているのをよく見かけます。
ですが、その「末端」だと思われがちな部分こそ走りに大きな影響を与えます。
コンポの中で、「自転車の速さ」に直結する部分は実はほとんどありません。
どちらかというと操作の快適性や省力性に影響が出るパーツなのですが、その中で、わたくしが一番速さにつながると思っているパーツはブレーキです。
だってちゃんと止まらなければ、速く走ることはできないじゃないですか?
こちらのFARNA 105は、モデル名の通りコンポーネントすべてに105 R7000のパーツを採用(ただしクランクのみ、製造ロットによってSHIMANO FC-RS510)。
特に制動力に大きな影響のあるブレーキにもBR-R7000を採用しているのは、スポーツバイクの3大要素(走る・曲がる・止まる)を大事にしているということの現れですね。
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ドリンクだけじゃない!マルチに荷物をマウントできるボトルケージ
連載ではトピックに取り上げませんでしたが、車体の購入と同時に高橋おさむが装着したのがボトルケージ。
もちろん水分補給のためのボトルの装着がメインの役割ですが…
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必要に応じてマルチラックのように使えるのがボトルケージの仕事。
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第4回でご紹介したツールボトルも、ボトルケージに収まります。
とはいえそののちにフレームバッグを追加した高橋おさむ。
ブルべなどロングライドではそちらの出番が多くなったため、ツールボトルは比較的使用機会が減っているそうです。
そんな時でも、夏場に大量に失われる水分を補給するためのダブルボトルにも使えるボトルケージは、つけて損をすることはないのです。
アクセサリーが集約されるハンドル周辺
走行中に一番目を向けることになるのが、自転車のハンドル周辺、いわゆるコクピット。
ロングライドでは、決められたルートに沿って走るにしても、気ままに道行くまま走るにしても、ナビゲーションがあると大助かりです。
高橋おさむは車体の購入と同時に、ナビゲーション機能に優れたGPSサイクルコンピュータ「GARMIN EDGE 830」を導入。
ナビに体力管理に八面六臂の活躍をしています。
また、コンピュータの裏面にはマウントを組み合わせ、フロントライトも配置。
こちらは用途に合わせてバッテリー容量の異なる二つのライトを使い分けています。
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相性が大事!サドル周辺部
高橋おさむのバイクの中で、デフォルトからほとんど変化がないのがこの部分。
サドルもシートポストも、完成車に装着されているままのモデルです。
よくご質問をいただくのは、「サドルって高いほどいいの?」という内容。
ですが、こればかりは「お尻との相性によって人それぞれ」、というのが正直な回答となってしまいます。
高橋おさむのお尻(と走り方)は、FARNA のサドルと相性が良かったようで、おかげでパッド入りパンツもあまり履かずに長距離をこなせているようです。
ちなみにサドルからぶら下がる家の形のリフレクターは、デコって作った高橋おさむのハンドメイド。
安全に自宅まで帰れるように、お尻の下で輝きます。
歴戦がうかがえるクランク周辺
ペダリングによるシューズの摺り跡が残るクランクアーム。既に数々のロングライドをこなした、初心者2年目の車体とは思えない歴戦の姿です。
クランクも一部メーカーではコストダウンの対象となりがちな部位ですが、コーダブルームでは手抜かりなくシマノ製を装着しているのは良心的(一部ロットではグレード外モデルが装着されますが)。
チェーンはロングライドと通勤の両方に使っているわりになかなかきれいに清掃されています。
ケミカルメーカーが発売する、チェーン用のお掃除3点セットを導入した甲斐があったようですね。
そんなクランクアームに取り付けられているのは、ブルべをはじめとしたロングライドのために投入したビンディングペダル。
ペダリングの力を効率的にバイクに伝えるだけでなく、シューズのポジションを安定化させ、常に理想的な位置でペダリングができるようにするロードバイクの必須アイテムです。
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高橋おさむは歩きが多い用途に合わせて、ロード用ではなくMTB用のペダル&シューズをチョイスしました。
スポーツバイクのペダルは、BMXなど一部を除いてどの車種でも取り付け規格が共通。
ロードバイクでも降りて歩く機会が多い方には、MTB用ペダルの選択肢がありますよ!
走りの心臓部・ホイール周り
既に何度もその重要性をご説明していますが、ホイールは自転車の走行性能を大きく決める走りのかなめ。
もちろん高橋おさむもその重要性を理解してホイールやタイヤをチョイス・・・しているというよりは、なし崩し(消耗や破損的な意味)で機材を更新してきています。
とはいえ、パーツ交換の効果は身をもって体験できたもよう。特にチューブレスレディタイヤの投入時は、その劇的な乗り心地と転がりの改善に舌鼓を打っておりました。
カスタムに終わりなし、沼に底なし
こうして現在の形に仕上がった、高橋おさむのFARNA 105。
でも、これが「定められた完成形」ではございません。
ユーザーの要望に合わせて、更なる機材の進化に伴って、どんどん自転車はその姿を変えていきます。
さらなるロングライドを、イベントを、ブルべを潜り抜けたころには、このFARNA 105ももっと姿を変えていくかもしれません。
サイクルライフの相棒を手に入れ、望む形に組み替えてしまった高橋おさむ。
進化していく相棒がさらなる深みに導く運び手だったことに気づくのは、それからしばらくしてからのお話なのかもしれません・・・
to be continued…