破損は突然に
当ブログをお読みの皆様こんにちは!
新宿クロスバイク館の藤平です。
「何もしていないのに壊れた」
電化製品やパソコン、自動車など機械類全般で発せられる言葉であり、誰しも一度は経験があるのではないでしょうか?
もちろん自転車の業界でも起こる現象です。
先日私の身に起こった経験をご紹介しましょう。
(※トラブルで焦っていたため写真はほぼありません。ご了承下さい。)
悲劇は通勤中に起きた
事が起きたのは土曜日の出勤中
大きい通りの直線を自動車の流れに乗って40キロ程度の速度で快走しており、先の下り坂に備え変速をトップギアに叩き込んだ瞬間の事でした。
「バキッ」という音と共にチェーンが外れたような空走感
瞬間的に「あ、なんか壊れたな」と確信し、路肩へと自転車を寄せて停車しました。
自転車を見ると変速機が宙吊りになっています。
当然の事ながら走行は不能
エンドハンガーがポッキリと折れていました。
エンドハンガーとは?
後ろの変速機とフレームを接続する金具です。
外装変速機付きの自転車が右に倒れた際、この部分が破損する事で衝撃を逃がしフレーム本体を保護する構造になっています。
元々破損する事が前提となっている造りの為フレーム本体側よりは強度が低い箇所ですが、まさかいきなり折れるとは・・・
破損の原因
正直に言って不明です。
変速直後に折れた為、何かしらの原因(異物など)でチェーンが変速機内に引っかかったという可能性があるかと思います。
ハンガー自体は車体購入時に付属した物で、落車は何度かありますが変速機をぶつけた事はありません。
変速機の交換を複数回行っていますのでネジを締める際に金属疲労が溜まっていたかもしれません。
ホイール脱着でも負荷が掛かる構造ですし、約5年、24000キロ近く走行しているので今まで破損しなかった事の方がむしろ凄い事なのではないでしょうか?
変速機がホイールに巻き込まれなかったのは不幸中の幸いでしょう。
対処
通勤中ですので急いで対処しなければなりません。
何かしらの修理を行って自走するのか、公共交通機関などの代替手段を使うのかです。
今回は自宅と職場のほぼ中間で破損してしまった為悩む所でしたが、自走でのリカバリーを選択。
変速機を外し、シングルスピード化して自宅まで引き返す事に
別の自転車に乗り換え無事に間に合いました。
普段から故障に備え時間的余裕を持って出勤していて良かったですね。
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↑こういう物を持ち歩いていれば今回のような案件には対処出来ます。
「何もしていないから壊れた」
今回は原因が明確ではないですが、要因に金属疲労があった可能性は高いのではないかと思います。
スポーツバイクの故障の多くは「何もしていないのに壊れた」ではなく「何もしていないから壊れた」です。
当店に修理で持ち込まれる自転車は空気圧不足やチェーンの錆びなど整備不足の痕跡がある物が多く感じられます
街中を走る自転車を見てもそういった物は多く、「もったいないなぁ」と思ってしまう事が毎日のようにあります。
目視では判断出来ない箇所も多いですが、普段からしっかりと管理していれば今回のような突然の走行不能は減らせます。
自分のメンテナンス不足を反省するのでした。