チェーンのメンテナンスしてますか?
当ブログをお読みの皆様こんにちは!
新宿クロスバイク館の藤平です。
私は「シクロクロス」という競技を趣味で嗜んでいます。
先日も大盛況だったシクロクロス東京に参加し、無事完走。(※上記画像は別のレース)
手首の怪我でまともに走れない為記念参加といった感じでしたが、思っていたよりは順位も良く(25位/41%)スタートから半周程はなんとトップを走るという私自身が一番驚くような瞬間もありました。
今日のお話はその前日譚
競技参加車両の摩耗やメンテナンスのお話。
競技機材の寿命は短い
シクロクロス東京よりさらに一戦前に出場した茨城CX大洗ステージの前日
砂対策としてチェーンオイルをドライ系に変更する為に脱脂作業をしようとした時の事
「なんかゴリゴリするな・・・」
そう感じた私はチェーンの伸び具合をチェックする事に。
計測器を当てて驚愕する程の伸び具合でした(計測限界を余裕でオーバー)
なぜこんなに驚いたかというと、このチェーンはまだ1000㎞以下程度しか走行していないのです。
一般的な寿命との乖離
使用している機材はSHIMANO10速コンポに、KMC社のX10ELの組み合わせ
フロントシングルで構成しているためF変速機による摩耗はありません。
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チェーン自体は通勤で使っているMTBと同じ物(※表面コーティングの仕様は違いますが)ですし、パーツの構成も似通った二台。
本来ならば寿命にも大きな違いは無いはずで、ちゃんとメンテナンスして使われている10速チェーンの一般的な寿命は3000~4000㎞程度
今回の物が軽量チェーンという事を考えても2500~3000㎞程度は問題が無いはずですし、実際通勤号ではそれ以上の距離走っていても全く問題ありません。
チェーンメンテナンスの頻度は一戦ごとに洗浄と注油を行っていたシクロクロスバイクの方が全然多いです。
それでいて寿命が短いのはやはり過酷な使用環境による物でしょう。
オフロードレースという環境は自転車に過酷です
巻き上げられた土埃や砂、泥などが付着し、粒子がヤスリのように駆動系パーツを攻撃します。
今回の車体ではレース2シーズンとその会場までの行き帰りの自走のみ(約1000㎞)で異音とガタつきが出る程に摩耗しました。
あなたのチェーンは大丈夫?
今回はオフロードレースに焦点を合わせた話でしたが、街中でしか乗らない自転車でも注意が必要です。
オイル切れによる錆びは一発でアウト
錆びによる金属表面の凹凸で駆動系を削ってしまう為交換が必要になります。
また、オイルの注しすぎによる真っ黒汚れもNG
付着した異物でどんどん駆動系が削れてしまいます。
ズボンの裾汚れなど不快な要因にもなるので良い事がありません。
適切なチェーンメンテナンスというのは難しいものですが、パーツ寿命を延ばす為には必須!
どうか皆様「明日使いたいのに!」という私のような事にならないよう注意しましょう。
(※結局CX東京はチェーン交換して出場しました)
チェーンの伸びとは?傷んだチェーンを分解してみよう。
壊れた物って捨てる前に分解したくなりますよね。(笑)
チェーンの伸びというのは引っ張られて伸びるのではなく、パーツ内部が摩耗する事で出来た隙間による物なんです。(※上記画像は別の自転車から外したチェーン)
一番分かりやすいのはピン部分
明らかに段差が出来ていますね。
一個でも目視出来るレベルで削れているのに、100以上のリンクで構成されているんですから駆動にどれだけ影響するかは想像に容易いでしょう。
プレートのサイドが削れると横の動きに遊びが大きくなってしまい、変速が決まりにくくなります。
コンマ1秒を争う事も多い自転車競技の世界において変速不良は致命的ですし、日常使用の自転車でもストレスに繋がるポイントですね。
バラしてみて意外に感じたのは汚れの残り方
表面を触っても手が汚れない程度には綺麗に保っていたチェーンですが、インナープレートとローラーにはまだ汚れが残っていました。
まだまだ洗車の修行が足りぬ・・・