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【お客様の一台】最新12速コンポへ載せ替え!より軽いギア比を求めて、ロードバイクに『GRX』を組付け!【チャーリー店本日の作業日記】
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- 【池袋チャーリー店】田中 義臣 23年10月10日
池袋チャーリー店、本日の作業は『コンポ載せ替え』。
先月発売したばかりの最新『機械式12段変速』コンポへと換装します!
ロードバイクだけど“敢えて”グラベルコンポへの交換。
コンポを載せ替える車体は、キャノンデールのエンデュランスロード『シナプスカーボン』。
元々のコンポはリア11速時代のシマノ105、『R7000シリーズ』です。
順当に考えれば載せ替えるのは後継モデル『R7100シリーズ』ですが、オーナー様のご希望は、「坂をもっと楽に登れるように、ギア比の一番かるいやつ!」
なので、今回は敢えてグラベルコンポ『GRX820シリーズ』に載せ替えます。
早速載せ替え。
まずはレバー。
レバーポジションが元と変わらないよう、交換は片側ずつやっていきます。
ブラケットの形状は11速時代から大きな変更はないので、元の左レバーと高さを揃えてあげれば違和感なく使えるはず。
(実際は少しだけ握りが細くなるようブラッシュアップされているそうです。)
ブラケットカバーの滑り止めパターンが大きく、よりグリップ重視になっているのも先代GRXから引き継いだ特徴です。
今回はブレーキも交換。
シマノのブレーキレバーはモデルごとに細かくタッチやストローク幅が変えてあるので、どうせならキャリパーも合わせてあげた方が良いですね!
ちなみに、GRX系のレバーはストロークが短く、少しのレバー操作で素早くブレーキを掛けられるようになっています。
そしてRD。
先に右レバーを変えたので、ながれでRDも交換します。
新型から対応最大ローギア歯数が『36T』にUP。11速時代の最大34Tよりもさらに軽いギア比に対応します。
オフロード用コンポなので、ケージの動きを抑制してチェーンの暴れを抑える『スタビライザースイッチ』が付いていますが、アルテ相当の上位グレードだけあって重量増は最小限に抑えられています。
お次はスプロケット。
元々、11速の『11-34T』が取り付けられていました。
ローギアが『34→36T』にUPしただけでなく、歯数構成がだいぶ変っているのがお分かりになりますでしょうか?
11速では中間域がクロス気味で、トップとローは比較的刻みが大きかったのですが、新しい『11-36T』はトップがクロス気味でロー側に行くほど段々と刻みが大きくなっていきます。
おそらく、旧モデルではより歯数の大きいクランクを念頭に設計していたのでしょうが、新しいスプロケはGRX等、よりコンパクトなクランクにフォーカスしてつくられているのだと思います。
そしてクランク。
一般的なロード用の50-34Tクランクから、GRXの『48-31T』に。
アウターはロードに近い48Tで巡行性能は維持しつつ、インナーを非常に小さい『31T』とすることで、どんなキツイ坂でもこなせるローギア比を手に入れました。
アウターとインナーの歯数差は非常に大きいですが、新しい『HG+』チェーンリング&チェーンのおかげで変速は非常にスムーズ。
チェーン落ちリスクも最小限になっています。
ちなみに、新しくなったのはチェーンリングのみで、アーム部分は11速モデルの『810』と共通のようです。
最後にFD。
クランクの歯数差がロード用より大きいので、当然専用FDでないと動きません。
上位モデルのディレーラーは、リンクピンなどにフッ素コーティングが施されているので動きは非常にスムーズです。
全てを取り付けて、チェーンを通すとこんな感じ。
ちなみに、チェーン長は、ロードよりも少し長く指定されています。
シャドータイプRDで重要なローギア~プーリー間の距離決めは、ロード用12速コンポと同じゲージを用いて調整します。
ブレーキをブリーディングし、バーテープを巻いたら完成です!
無理せず快適にヒルクライムが楽しめる一台が完成!
『最小31×36T』の超ローギア比にアップデートされ、急坂でも快適に楽しめる一台が完成しました!
グラベルコンポと言っても上位グレードならば十分に軽く、ロードバイクに組み込んでも違和感なく使えそうですね。
この度はご依頼いただきありがとうございました!またのご来店をお待ちしております。
コンポ載せ替えのご依頼はぜひ池袋チャーリー店まで!