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【マニアック古谷野】ダイレクトマウントあれこれ。

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横浜ワールドポーターズ店】古谷野 穣治 23年03月26日

こんにちは、古谷野です。

今回はスポーツバイクにまつわる「ダイレクトマウント」の種類について話そうと思います。

この言葉、スポーツバイクの各部品で使われています。今では使われなくなったものも多いですが、探すと意外と多いです。

 

①ダイレクトマウントチェーンリング

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画像は古谷野のロードバイクに付いているスラムFORCE AXSのクランク。しかもフロントシングルギア。

ロードバイクのクランクだとこのルックスに違和感があると感じる方が多いはず。

最近特にMTBのクランクでよく使われていますね。 

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クランクアームの付け根にチェーンリングを直接取り付ける方式です。

これまでチェーンリングの交換はチェーンリングボルトを外して行っていましたが、これによりチェーンリングボルトが不要になって少しの軽量化と剛性UPと見た目がスッキリしました。メリットが多いですね。デメリットはもしチェーンリングを交換する際はクランクを外さないといけないことですかね。ROTORやEASTONなど各社もこの方式を採用しています。ちなみにシマノのロードクランクではこのダイレクトマウント式はまだありません。しかし各社で互換性はなく取り付け形状はバラバラなのが現状です。MTBではスラム、シマノを筆頭に各社この規格を採用していますが、ロードバイクではまだ先は不透明です。

②ダイレクトマウントリアディレーラーハンガー

 

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こちらは古谷野が過去に所有していたバイク(ピナレロDOGMA F8)の画像。

通常のRDディレーラーハンガーからダイレクトマウントタイプ対応品に変更しています。

これだとよくわかりにくいかもしれません。

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 こちらはシマノ様から画像を拝借しました。RDハンガーの形状が異なりますね。

シマノR9100デュラエースから始まったシャドータイプのRD。従来のRDでも取り付け可能ですが、ホイールを外す際に力がいるのが少し気になることです。このダイレクトマウントタイプにすればホイールの脱着も比較的スムーズになります。MTBではロード以前からこの設計のRDだったのでフレーム側があらかじめ対応しているものも多いですね。ロードバイクだとSCOTTが積極的に採用していますが、それ以外のメーカーはまだまだという感じです。リアディレーラー側はシマノ以外にカンパニョーロの最新モデルがこの形状を採用しています。

③ダイレクトマウントブレーキ

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 ああ、こんなのありましたね。ディスクブレーキが普及してからそれほど時間は経っていませんが、なんだか懐かしい気がします。リムブレーキ時代の最後期にあった規格です。確かトレックのマドンがBB下に採用したのをきっかけに普及しました。空力効果や振動吸収性の向上を目的としていましたが整備性に難点があったのは事実。次第にBB下ブレーキは姿を見せなくなりました。

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 画像はコルナゴV3-RSリムブレーキバージョン。

最終的にはシートステイに2か所で止めるタイプが登場。ちょうどロードバイクにディスクブレーキ時代が到来する直前です。なのでリア用に関してはBB下用とシートステイ用と形状が分かれていましたね。

④ダイレクトマウントフロントディレーラー台座

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こんなのもあります(した)。

MTB用のフロントディレーラーやチェーンデバイスを取り付ける台座です。

フレームの直接取り付けるからダイレクトマウント。

でもロードバイクは直付と呼びますね。

ダイレクトマウントと直付。同じ意味なのにロードバイクとMTBでは呼び方が異なります。

面白いですね。 

でもMTBではフロントシングルギアが普及したので現在ほとんどついていません。

 

結論

上記のようにダイレクトマウントという言葉でも車種や部品によって使われ方は様々です。

この言葉を通常規格とは異なる意味合いで使っているケースもあります。

この言葉に特に定義はないように感じます。

①~④どれも同時期に生まれた意味ではないためこのようなことになってしまったと思います。

現在使われることはあまり多くありませんが、もし使う場合は各部品に応じて使い分けるしかありませんね。

 

2023/3/26 古谷野

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