24年8月に発表&発売されたばかりのニュータイヤ
IRC FORMULA PRO TUBELESS READY S-LIGHT (28C)
メーカー様より試供品を提供していただいたのでマイバイクに取り付けて走った感じを書こうと思います。
ロードバイクのチューブレスタイヤの初期からラインナップし続ける日本のIRC。
古谷野も4世代からこのシリーズを使ってグリップ力が気に入っています。
その長年のノウハウを生かして6世代目に突入した本タイヤは走行性能と取り付けやすさを改良しています。
お楽しみの(?)実測重量タイム。
S-LIGHT(28C)カタログ値255gに対して実測251g。
28Cチューブレスレディーとしては比較的軽量なクラスです。
ヒルクライム向けのタイヤとしても重量は合格点だと思います。
この前付けていた有名な某C社の何とか5000TRよりも片側25g~30g軽量化になりました。
タイヤ周りの軽量化の効果は大きいのでうれしいポイントですね。
アットホームが漂うバックグランド。
古谷野としては珍しく家でタイヤの取り付けを行いました。
普段は作業効率を優先してお店のコンプレッサーでタイヤの空気を入れています。
しかしここ最近は暑すぎてお店までバイクを乗っていくのも面倒です・・・。
ほかにも家で作業した理由があります。
↑画像は IRCのHPより拝借
主要なホイールとタイヤの嵌合表が公表されています。
これによると古谷野が使用しているデュラエースホイールとの嵌合はタイヤレバーなしでタイヤ取り付け可能で、フロアポンプでビード上げができるとのことです。
古谷野はこれを信じて自宅でタイヤ取り付けを行いました。
メーカーの嵌合表は間違いではなく確かにタイヤはホイールに手ではまりました。
タイヤのサイドがしなやかというのもありそんなに力いらずで入りました。
本当にこれチューブレスタイヤと疑うぐらいでした。
でもその分ホイールとの隙間が増えてビード上げが大変かなと予想したのですが、これもまた不思議とフロアポンプで上がってくれました。
これまではめたチューブレスタイヤの中で一番力・手間いらずで取り付けができました。
そのあとシーラントを入れない状態でしばらく放置して気密性も見てみました。たまにホイールとタイヤの相性がよろしくないとすぐに空気が抜けてしまうものもありますが、このタイヤに関してはすぐに抜けるのではなく、ある程度の時間であれば空気を保持してくれました。
タイヤ内にシーラントを入れて少し近所を走ってなじませてあげれば通常のチューブレスのように一週間ぐらいであれば十分空気を保持してくれるようになります。数日で完全に空気が抜けてしまうことはなさそうです。
こういった扱いやすさや精度が高いのはIRCのチューブレスに対するノウハウがあるからでしょう。
ご自宅でタイヤ取り付けを行いたいDIY派の方にもおススメできそうです。
さて、実装編です。
よく走る椿ラインを走ってきました(ちなみにこの時点で朝9時ですがすでに暑い・・・)。
試した28Cの空気圧の範囲は4.5-6.5BARです。
古谷野はフロント4.5BAR、リア4.7~4.8BARで乗りました。
これまでに乗ったタイヤと比べて乗り味を変えたくないですが、結果同じぐらいでよかったです。
まず転がり抵抗が約10%減っているとのデーターですが、個人的には転がりの質感が変わったように感じました。
これまでのフォーミュラプロは柔らかめのコンパウンドで地面に密接する感じがありましたが、本作はトレッドのコンパウンドがカーボン&シリカに変更になっています。その影響か転がりが少し上質になった気がします。上質というのはまるで道路ではなく絹の上を走っているような感じです。紙の上を走っているようなパサパサした感じや、ゴム感があるようなもちもちしたような感じではなく、さらさらとした柔らかくしっとりとした布の上を走っている感じがしました。これが転がり抵抗や乗り心地にどのぐらい影響しているかわかりませんが、古谷野が最初に体感したのはその上質な乗り味でした。
帰りは箱根旧道を下ってグリップ力を確認してみました。
このタイヤのサイド部分はIRC独自のRBCCが使用されていてその高グリップ力は健在で安心しました。このグリップ力の高さは一度使うと病みつきになるぐらいです。
過去のフォーミュラプロは使用していてそのグリップ力や軽量性が気に入っていたのですが、メインタイヤになることはありませんでした。
その理由は耐久性があまりないこと。柔らかいコンパウンドだったので削れが早まるからです。
このタイヤはまだそれほど長距離を乗っていませんが、カーボン&シリカで強化したトレッド部分は耐久性に期待出来そうです。
後はメインタイヤとして使用するには耐パンク性がすこし気になりますね。
耐久性やパンク性が問題なければサイクリングからレースまで幅広く使用できるオールラウンドタイヤです。
お値段も海外ブランドと比べるとお求めやすい方なので交換の際のコストを抑えられるのも嬉しいポイントです。
・軽量
・タイヤ取付のしやすさ
・(海外ブランドと比較すると)お手頃価格
・サイドグリップ力の高さ
海外系のバイクや用品が注目されがちでどうしても国内だと雲に隠れがちなジャパンブランドですが、世界に誇れる商品が多く存在します。
2024/8/18 古谷野