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ピナレロ新型3台乗り比べ!”F”シリーズ2モデルとX3乗ってきました!【石川ライド】

2027
上野アサゾー店】石川 康輔 23年04月08日

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ピナレロの新型2023年モデルのF9、F5、X3乗り比べしてきました!ピナレロジャパンさんのご厚意でまとめて乗り比べできる機会をいただけました!!

新型ピナレロ3台乗り比べ!

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新型DOGMA”F”が登場してからナンバリングの意味が少し変わりました。DOGMAは別格のプロフェッショナルバイクとなりますが、シリーズ名として2023年からは”F”シリーズ”X”シリーズの2軸展開で数字の大きいモデルがよりハイグレードになるというスンポーです。

今回乗った3台の大まかなスペックですが

F9-T900-3Kカーボン、デュラエースコンポ、モストカーボンホイール、TALONハンドル

F5-T700-UDカーボン、105Di2、フルクラムレーシング800、ジャガーアルミハンドル

X3-T600-UDカーボン、105Di2、フルクラムレーシング800、ジャガーアルミハンドル

といった感じです。

F9と今回乗っていませんが”F7”は同グレードのフレームを採用して、アッセンブルパーツの違いでモデル名を変更しているのでここだけご注意ください。

私は過去にGAN RSというかつてのフラッグシップ機”F8”時代のセカンドレーシングモデルに乗っていた経験がある為、ピナレロには実は乗り慣れているので乗っていて少し懐かしかったです。

それではそれぞれのインプレッションへ移ります。

乗った順番で紹介します。

F5

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これまでのピナレロミドルグレードバイクの中でも文句なし。最高の完成度を誇る中級クラスのレーシングモデルです!

Fシリーズはその名のもととなる”DOGMA F”から勝利の為のあらゆる要素を受け継いだピュアレーシングモデルです。金型は見比べると若干変わりますし、チェーンステー長もサイズによっては2mm変わります。私のサイズの515サイズはFシリーズは408mmでDOGMA Fは406mmとわずかに変わります。設計としてもしっかり中身をイチから作っている為、バランスはすごくいいです。まったく同じにしてコストを抑えてもいい所を作り直しているのですから、好感持てますね。

そんなシリーズの中核を担うF5ですが、レースバイクとして速いという要素がちゃんと詰まっています。T700という馴染みのあるカーボンを採用している為、柔らかいと思って乗ったのですが、登りや速度域の高いシーン、下りで速度が上がるシーンでのスピードの伸びと安定感が過去のモデルと比較してもすごく良かった印象です。いきなりFシリーズの完成度の高さに驚きました。

F9系フレームとの重量差が僅か40gと重量面での差が極めて少なく、あとは装備面の重量によってキャラクターは変わる事になると思います。

平地の巡行についてはホイールがレーシング800とアルミの比較的重いホイールがついていたため、走り出しの差がありはしましたが、スピードが乗ると気持ちよく巡行でき、登りもガシガシと踏み込めばその分だけスピードが伸びる感じがあり、オールラウンドに戦えるレースバイクの血統であることがよくわかります。

乗り心地という事に関しては28cタイヤと最新のカーボン設計の恩恵もあり硬さは感じることなく正直かなりバランスが良いバイクだと感じました。

ピナレロ独特の安定感のあるハンドリングはディスクロードになって完全に専用設計のFシリーズとなったことで更に煮詰められたと感じました。

ピナレロのレースモデルは路面に四肢で立っているような安定感がある為、その安定性からパワーロス無く加速ができ当然下りのコーナーでは大きなアドバンテージとなります。

古くからピナレロに慣れ親しんでいる方は「オンザレール」と表現をするような独特の安定感を表現する言葉がありますが、このバイクにもしっかりと備わっています。

レースを目標にしている方、すでにレースに参加している方、速いバイクで走る事が単純に好きな方、ロングライドもレーシーなバイクの方が調子が良い方は、ピナレロのレーシングバイクの直系らしい本物の走りを備えたF5がまず筆頭の候補になる事でしょう。

剛性の高いヘッド周り

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完成車にはMOSTフル内装ステムが採用

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新型Fを彷彿とさせるバックのデザイン

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ドライブトレーンは105R7170Di2

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お値段はフレームの設計の高さと、豪華なアッセンブルパーにより、ミドルグレードとしては少々お高い¥836,000-税込となっております。

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但し、このバイクをただのミドルグレードと呼ぶにはあまりにもフィーリングが良すぎるので、どう表現をしたらいいのかと悩んでおります。

そんな感じで、次の優しいバイクに乗っていました。

X3

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個人的に、このバイクはピナレロの新境地だと思いました。

今までピナレロはエンデュランス系のバイクとしてKOBHやその系譜のKシリーズ、最近はプリンスという名前でエンデュランス系のバイクを手掛けていきました。

それらは、エンデュランスロードのジオメトリーではあるものの、どこかいわゆるFっぽさが感じられるバイクとなっておりました。

ですが、この新型のシリーズはいい意味でこれまでのピナレロと全く違ったフィーリングがあるように感じました。

ピナレロのレースモデルは芯の硬さみたいなものが実は感じられ、良くも悪くもそこがピナレロがマッチするかどうかみたいなところがあると個人的には思っています。

ペダリングで左右にバイクをねじるわけですが、それに負けないダウンチューブやBBチェーンステーの剛性がありきで、それ以外の部分で快適にしているようなバイクの典型だと思います。

その中で今回乗ってみたこのX3はカーボンのグレードとしてはT600カーボンで、タイヤも32c、今までのピナレロでは見たことないようなショートリーチかつアップライトなジオメトリ、チェーンステーも415mmとな長く、世間的な流行りのエンデュランスロードらしいジオメトリーを採用しています。

パッケージのせいもあるかもしれませんが、ピナレロっぽさでもある、芯の硬さみたいなものは感じず、頑張らなくてもいいと思えるようなフィーリングに仕上がっています。

これまでの「やる気にさせてくれるのがピナレロ」みたいな芯にある強い部分が無い事でピナレロのバイクにどんな目的に方にも乗ってもらいやすいように作っているんだなと感じました。

これは、ある意味ではFの系譜から外れる為ピナレロのレーシングスピリットに共感する方には向いていないバイクとなるものの、デザインとしてのピナレロ、新しいピナレロのロードバイクとして大きな魅力があります。

ロードバイクの前傾姿勢に苦手意識のある方、初めてのロードバイクやリターンライダーさんで衰えた体力や腰の痛みを気にしている方はリーチも短く上半身の負担が極めて少ないですし、最大32cのタイヤクリアランスでふわふわなロードタイヤを履かせて衝撃も緩和してくれるとても走るのが楽しいロードバイクですよ!

エアロな形状や全体のデザインは共通

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MOSTステムでフル内装に

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32cタイヤを装着しても余裕のあるXシリーズ

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パーツはF5同様に新型の105Di2コンポを採用

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価格は¥700,700‐税込と初心者向けとは言えませんが、ロードバイクの楽しさをどなたにも感じてもらえるピナレロの新境地!

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各社のエンデュランスロードと見比べても、走る楽しさをあじわうのには最高の一台だと思います。

続いては私が個人的に注目しているF9にのります。

F9

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このバイクはT900カーボンを使った高剛性ハイエンドモデル。全てのバイクの中でも別格のDOGMA Fを除いてピナレロ一般ラインナップ中のフラッグシップと呼べるベストバイクです。

個人的に以前リムブレーキのGAN RSというモデルに乗っていましたが、その頃の良い面がそのままディスクロードになったようなイメージです。

ディスクロードの良い所が安定性だと思いますが、ピナレロ本来の安定性との相乗効果で路面にビシッと食いつくようなトラクションとハンドリングがすごく気持ちよかったです。これはF5とも共通する部分で、ディスクロードとしてよりブラッシュアップされた部分ですね。

それでいて、T900カーボンの反発性というか、力の返りの良さがしっかりと感じられ安定しながらも軽快な加速が感じられる私の知っているピナレロのフィーリングがこのモデルにはありました。

これは個人的にですが、やっぱり、この一般グレードのトップモデルはすごく走っていて楽しいです。

DOGMAはDOGMAで圧倒的な存在感がありますが、ギリギリどうにか出来そうなラインを保っているT900グレードのフレームは私のレベルとしても合いますし、普段から他社のフラッグシップフレームに乗っているので感じも近くてとてもしっくりきます。

慣れという面で一番しっくりくるのがこのバイクなので、一番気持ちよく走れました。

おそらく多くのフラッグシップフレームを使っている方にはこのF9もしくはF7のT900カーボンフレームがおそらくど真ん中のスペックになると思います。

バックの硬さがほんのわずかですが、DOGMAと比べても剛性を落として設計がされているように感じるのでその辺のバランスもあって、スキルや出力がトップクラスではない一般人ライダーなら実際に早く走れるバイクだと思います。

最初に乗ったF5が完成度高く正直そこまで違いがあるのかと言われると中々難しいですが、カーボンの返りの感じがやはりハイグレードのカーボンを使っているだけあってフラッグシップバイクの様なややスパルタンな感じがしました。その分の違いで、細かいアップダウンやコーナーからの立ち上がりなどで少しずつ差が生まれるのが性能の違いになるでしょう。

私の中ではこのF9がフラッグシップで、DOGMAはスペシャルバイクという感じの認識です

最近のバイクはどれもスーパーでハイパーなバイクになっているので価格面でもビックリするバイクが多いですが、その分下のグレードも昔と比べて明らかに完成度が煮詰められており、走った時のパワーロスが極めて少なく、とても速いと思います。

F9にはDOGMAにも使われる一体型ハンドルが採用

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各モデル共通の美しいフレーム造形

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薄くなったシート回り

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デュラエースR9270堂々採用

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パーツにも妥協無く、フレームの性能を十分に発揮できるパーツ構成のフラッグシップと呼んでも差し支えないレベルのF9

価格は¥1,606,000-税込と他社のフラッグシップバイクと同等の価格となっております。

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DOGMAは確かに素晴らしいですが、あえてこのグレードのバイクにするのも私としてはおススメしたいところです。

DOGMAの¥2,035,000-との価格差が約43万円普通にもう一台ミドルグレードが買えますし、決戦用の極上ホイールも買えます。どっちにしますか?

F9私個人としてはイチオシしたいと思います。

実質的にフラッグシップと名乗っても良いポテンシャルがあるだけでなく、むしろ、他社からの乗り換えなどであればむしろこのぐらいの方が差が少なくて丁度良いと思います。

良くも悪くもDOGMAは別格です。

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