こんにちは、古谷野です。
今回はピナレロジャパン様のご厚意により2023年度モデルを試乗させていただける機会がありました。
忙しい中、誠にありがとうございました。
さて、ピナレロですが2023年からラインナップが大幅に変わりました。
これまでPRINCE FXシリーズがF7及びF9へ、PRINCEがF5へ、エンデュランスモデルPARISがX3シリーズとなりました。
ネームもグレードも内容も変更になっているので少し慣れる必要がありますね。
今回はF9についてご紹介と、古谷野のインプレッションをお届けしたいと思います。
試乗バイク紹介
PINARELLO F9 ¥1,606,000-(税込)
DOGMA Fの血を受け継いでいるのがこちらのF9です。
これまでのピナレロのPRINCEなどのセカンドグレードは最上位グレードDOGMAの前世代のフレーム形状を催した設計でしたが、今回は去年に新しくなったDOGMA Fの形状になっております。
DOGMAとFを隣同士に置いて見比べると細かいところが変わっているのが分かります。
少し距離を離れるとほとんど見分けがつきません。
これは過去のDOGMAとPRINCEシリーズと同様ですね。
DOGMA FはT1100カーボンに対し、FはT900カーボンを採用しています。
参考までにフレーム重量ですが、
DOGMA F:865g
F9/F7:950g
(共にカタログ値)
となっております。
カーボン材質の違いと細かい形状の違いによって重量に90g程の差があります。
シートポストはドグマの様に後方部から押し付けるタイプではなくフレーム内の臼で固定するタイプになっております。こちらのボルトはトルクスT15でした。スポーツバイクでは珍しいサイズです。
ハンドルはMOST TALON ULTRA LIGHTでドグマFと同じものが付いています。
ケーブルはTICRでフル内装式となっております。
なので全体の見た目はドグマにかなり近いです。
コンポーネントはシマノR9270デュラエース、トップグレードのコンポーネントです。
ちなみにF9の下位グレードF7はR8170アルテグラが付いています。
ホイールはMOSTから新しくリリースされたUltra Fastを装備。
40mmリムハイトと丁度使いやすいリム高になっております。
そう言えば15年前ぐらいにMOSTからホイールは出ていましたね。
MOSTホイールの復活です。
あっ・・・、
まあ、信頼できるブランドが関わっているという事で(笑)。
インプレッションの前に過去の話でも
古谷野が当日着たジャージは懐かしのDOGMA F8デザイン。
はい、過去にDOGMA F8に乗っていました。2015、16年ぐらいだったと思います。
過去に一番乗り込んでいた時でした。
ピナレロのバイクは軽量とは言えませんが、それでもヒルクライムからロードレースまで万能に走れるのは設計が良いからでしょう。確かに踏めば進みます。とても良いバイクでした。しかし気になる点が一つ。フレームが硬くて身体へのダメージが来ることでした。150km越えのライドではもう脚が売り切れ状態・・・。その頃から古谷野はバイクの剛性に対して疑問に思うようになりました。それ程高剛性のバイクは果たして自分に必要かと。その後は別のブランドのバイクのミドルグレードを乗ってそれは解消しました。その後古谷野は高剛性なフレームやパーツを選ぶのを避ける様になりました。
インプレッション
上記のような経緯があったので今回乗ったセカンドグレードF9に対して古谷野は非常に良い印象でした。
世代は変われどもピナレロの独特の踏み味は残されていました。踏んだ分だけニュートラルに進みます。他社のトップグレードフレームの様な驚くほどの加速感や踏み遅れる感じはありません。剛性自体はガチガチではありませんが、結構硬いです。セカンドグレードと言ってもかなりレベルが高いフレームでしょう。他社のトップグレード相当と言われるのもうなずけます。踏めば踏むほど進む感動がありますが、むやみに踏み込もうとすると脚や身体への負担に来そうです。乗り込んでいるライダーのペダリングスキルが要求されるでしょう。レースで上位を狙うレーサーにオススメなバイクです。
デュラエースDi2も装備していますし、カーボンホイールも装備しています。さらに良いグレードのホイールや軽量性にこだわらなければこの完成車パッケージでも充分走るバイクと言えるでしょう。
2023/4/10 古谷野