こんにちは。チャーリー店スタッフの田中です。
少し前から、新しいMTBを組み立てるべく買ったパーツをご紹介していたのですが・・・だいぶ間が空いてしまいました。
かなり前からおおよそ形になってはいたのですが、国内では通常取り扱いの無いドロッパーポストを注文してはや半年。
まだまだ入荷の気配がないので、とりあえずシーズン終了前に現状をご紹介してしまいます。
まずはフレーム。
今年は国内入荷がありませんが、数年前にはチャーリーでも在庫していた下り系ハードテールフレームです。
頑丈なクロモリ製で、安定感抜群のロングホイールベースなジオメトリーを採用。
29×2.6インチのハイグリップタイヤも余裕で収まるタイヤクリアランスも備えています。
リアサスがなくてもハードなダウンヒルトレイルで攻めた走りができる一台です。
そしてフォーク。
ROCKSHOX
PIKE ULTIMATE
昨年フルモデルチェンジを果たした、第三世代チャージャーダンパー搭載の『パイク』です。
動作の滑らかさと減衰性能がブラッシュアップされただけでなく、アルティメットグレードには新しく極少トラベルのエラストマーダンパー、『バターカップ』を搭載。
エアスプリングでは拾いきれない微振動をエラストマーが打ち消すことで、さらに快適にライドを楽しめるようになっています。
また、この世代からロワレッグに減圧バルブが搭載されたので、気圧の低い高地でもよりスムーズな動作が可能になりました。
そしてコンポ。
SHIMANO
DEORE XT M8100 mix
ドライブトレインには主にXTを採用。
今回は下り系という事で、敢えてミドルケージRDとロー45Tスプロケットを選びました。
51T対応のロングケージと比べて、地面とのクリアランスが28mm増えるので、より激しいライディングでもディレーラーをぶつけにくくなります。
クランクは余っていた11速時代の先代XT。
実は同じような事を、去年XCバイクをカスタムした時にもお話ししましたが・・・
シマノの12速用『HG+チェーン』は形状が特殊なので、専用品以外のナローワイドリングは引っかかってしまって使えません。
なので、現行のOEM向けノンシリーズクランク、FC-MT511用の12速チェーンリングを取り付けます。
この不等間隔96mmPCDは1世代で終わってしまったので、適合するチェーンリングは希少です。
XT純正リングがステンレス+カーボンコンポジットなのに対し、鉄板打ち抜きの歯になってしまうのでちょっと安っぽくなりますがまあ致し方なし。
念のための保険、チェーンガイド&バッシュガード。
FUNN
ZIPPA LITE CHAIN GUIDE&BASH GUARD
私はそんなに激しいライディングは出来ませんが、万一の保険に・・・とチェーンガイドとバッシュガードも取り付けます。
以前はチェーンテンショナーも付けていましたが、現行のRDの性能ならさすがにもういらないでしょう。
あくまで保険なので、今回は予算を抑えてお手頃価格のファン『ジッパライト』にしてみました。
二つ合わせて1万ちょっとと従来のデバイスに比べて格安なので、とりあえず付けるには持ってこいです。
ブレーキだけはXTR!
SHIMANO
XTR M9120
ここ10年近くセイントを使ってきましたが、ついにブレーキも更新しました。
XTRの下り系ブレーキ、『M9120』を使います。
XC用の『M9100』とは違い、レバーにはサーボ機構が内蔵されて、非常に軽いタッチで強力な制動力を発揮。
キャリパーは4ピストンで制動力とコントロール性を両立しています。
実は現行世代から内部のフルード流路が大幅に変わっているので、今まで以上にブリーディングが楽になりました。
ブレーキパッドの制動面自体はセイント等の旧世代4POTモデルと同形状ですが、冷却フィンの形状が変わっているので、フィン付きパッドを選ぶ場合は現行世代の専用品となります。
今回は制動力を重視してフィン付きメタルパッドをチョイス。
ちなみに、メーカー純正ではショートバンジョー仕様のブレーキホースが指定されていますが、今回は冷却性能の向上を期待してセイント用のロンバンジョーホースを使ってみました。
(セイントのバンジョーボルトは専用形状なので、ホースキットに含まれるものとは別にボルトを用意しないといけません。)
ドロッパーは注文しているのですが・・・
実は今、カインドショック『LEVインテグラ』の200mmストロークを注文してまして・・・
国内代理店様では通常取り扱っていないグレード、ストローク長ですが、ご厚意で取寄せて頂くことになりました。
(5月に注文して半年、来シーズンに期待ですね・・・)
ということで、とりあえず以前から使っていたFOXの外装式ドロッパーを使いまわし。
内装用のフレームなので当然ケーブルマウントもなく、ビニテとナイロンタイで無理やり留めてます・・・
サドルもボロッボロですが、ドロッパーと一緒に更新すべく、SDGの最新モデル『ベルエア3.0オーバーランド』を確保しています。
今付けている20年近く前のボロサドルが第一世代、大幅軽量化された二世代目も長いこと使っていましたが、三代目は大きくイメチェンしてショートノーズサドルに。
初の穴開きバージョン(オーバーランド)が追加されたのでこっちにしてみました。
グリップもサドルに合わせ、長年使っているODIのSDGコラボモデルを新調。
残念ながら生産が終了してしまったようで、もう黒しか残っていなかったので、ロックリングだけ車体カラーに合わせて変えてみました。
ODIといえば、最近店頭にも在庫するようになったグリップ型のバルブキャップも取り付けました。
このグリップ、昔ダートジャンプバイクやBMXで愛用してました。懐かしい・・・
実際に乗ってみた
今回は、静岡県富士市の富士山こどもの国公園に併設さている、『Fujiyama Poewr -line Trail(フジヤマパワーライントレイル)』に遊びに行ってきました。
普段は団体利用前提のコースですが、11/17は年に一度のイベントデーということで人数制限なし、料金半額、みかん食べ放題とのこと。(ごちそうさまでした)
送電線の保守点検路をMTBコースに転用しているだけあって、地形を無視してド直線なコースは山あり谷あり。
基本は下りですが、ハードな登り返しが次々現れます。(標高図の凹凸が激しい!)
下りきったら帰りは未舗装林道を自走で登り返すので、(下り向けに組んだものの)図らずも登坂性能を試されるライドとなりました。
事前に富士見パノラマリゾート等本格的なDHコースでも乗っていましたが、下りの安定感は抜群ですね。
下り系(特に落っこち系)の鉄フレームはガチガチに焼き入れされてるものも多いですが、このフレームは適度な硬さで気持ちよく下りを楽しめます。
上り下り織り交ぜてトコトコ走る今回のコースでは、バターカップ搭載のパイクアルティメットと合わせて快適性は高評価。
一方で、高速安定性を高める長い車体は、急峻なスイッチバックで切り替えしが難しく、登りは所々押し上げになってしまいました。
(写真は去年撮った帰路の未舗装林道。ここは比較的緩やかですが場所によっては15%近くあり、今年は雨の影響か去年よりかなり荒れていました。)
かといって登りが全くダメなわけではなく、帰路の未舗装林道では車体の重さ、タイヤの重さに見合わぬ登坂力を見せてくれました。
シート角が立っているので勾配がきつくても自然とペダルに加重しやすく、ロー45Tでも意外と登れますね。
タイヤは一本1245gもあるDHモデルですが、逆にグリップの高さのおかげでルーズな路面で踏ん張りがきき、安定して登れたのかもしれません。
XCバイクも持っているのでほぼパーク専用のつもりで組みましたが、意外と登れないこともないので、オフシーズンに里山ライドに繰り出すのも良いかも?
楽しみが増えましたね。
ご紹介はチャーリー店の田中でした。