DAHONの車体はパッと見似たようなものが多く違いが分かりづらいのでそれぞれのモデルの特徴や良いところをご紹介していきたいと思います。
今回ご紹介するモデルはSPEED Falco(スピード ファルコ)です!
DAHON SPEED Falco
カラーバリエーション
2024新色は2色展開です
カラー:タンクグリーン(2024新色)
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カラー:ナイトスノー(2024新色)
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カラー:ネオンホワイト
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マットガンメタル
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ピーナッツゴールド
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マットブラック
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スペック
Weight | 12.0kg |
Wheel Size | 20inch(ETRTO 451) |
Transmission | 8 Speed |
Folding Size (cm) | W82 × H66 × D36 |
Saddle to Pedal (mm) | 680~950 |
Frame | 4130 Chromoly, Vice Grip technology, w/Luggage socket |
Fork | Dahon Slip Stream aluminum fork |
Handlepost / Stem | Radius onepiece, rightside folding, 300mm/8° |
Seatpost | Dahon Super Light aluminum, 33.9x580mm |
Brakes | Promax DHV-218 |
Brake Levers | Tektro ML520 |
Wheel / F | Dahon Comp 451, 20H, OLD:74mm |
Wheel / R | Dahon Comp 451, 28H, OLD:130mm |
Tires | Kenda Kwest, 20x1-1/8, F/V |
Crankset | Dahon Supra, 53T, CNC chainguard |
Derailleur / F | N/A (w/FDmount) |
Derailleur / R | Shimano Altus, RD-310 |
Shifter | Shimano SL-M310 |
Cassette | Shimano CS-HG41-8, 11-32T |
Pedals | Folding alloy body |
Kickstand | Aluminum |
Others | Base for Landing Gear |
SPEED Falcoってどんなモデル?
BoardwalkとともにDAHONの中では息の長いモデルです。
元々のSPEED P8をより高い走行性能を求め改良されたモデルです。
注目ポイント1:フレーム素材がクロモリ
この特徴はシリーズ共通の特徴で、丈夫でしなやかな軽量スチールいわゆる”鉄”のフレームを採用しています。
フレームに書かれているCm4130はアメリカのSAE規格という工業規格によって定められた成分配合量によって作られたクロムモリブデン鋼ですよということを示しています。
ウィキペディアでは、こんな風に書かれています。
クロムモリブデン鋼は非常に優れた強度重量比を有しており、溶接が容易で、標準の機械構造用炭素鋼 (ASTM 1020、JIS S20C) と比較してかなりの強度と硬度を有している。クロムモリブデン鋼はクロムを含んではいるが、ステンレス鋼に見られる腐食耐性を持つには十分な量ではない。
クロムモリブデン鋼 (SAE 4130) の応用例としては、構造管、自転車フレーム、銃のレシーバー、クラッチ及びフライホイールの部品、ロールケージなどである。
平たく言うと鉄の中でも軽い割に硬くて強い素材ということです。
クロモリは今自転車素材として主流のアルミと比べると若干重いですが、薄くしても強度のあるクロモリはアルミよりも撓り(しなり)が発生しやすく乗り心地が良いとされます。
実際私自身も過去にBoardwalkやSPEEDに乗っていましたがアルミフレームよりも乗り心地が若干マイルドで微振動による不快感は少なかったですし、アルミとは違った乗り味で楽しいバイクでした。
注目ポイント2:折りたたみが簡単なDFSテクノロジー
DAHONの看板技術の折りたたみヒンジがDFS(Dahon Folding System)Technologyです。
工具を使う事なく折りたたみが可能なので素早い折りたたみ展開が可能なのもDAHONの特徴です。
フレームのヒンジだけでなく、ハンドルポストもネジを緩めたりすること無くレバーひとつ操作するだけで
簡単に折りたたみが出来てしまいます。
外したり、回したりの手間がないのはかなり楽です。
他メーカのネジを緩めたりする車体も所有していますが折りたたみの簡単さはDAHONが一番です
この技術を30年前に発明したDAHONはすごいなぁと関心しちゃいます。
丈夫で壊れにくい構造にはなっていますが、いざヒンジ部のパーツが壊れてしまった時にも
交換パーツが用意されているので交換しながら長く乗れるのもDAHONの良いところです。
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ハンドルポスト側の部品交換が気になる方は過去記事も見てみて下さい!
【DAHON】ステム内プラスチックパーツの交換方法【お豆腐の替え方】
注目ポイント3:更に丈夫になりました!Deltec(デルテック)
先の注目ポイントでご紹介したDFSは乗車中フレームヒンジ部分に応力が集中してしまい幾らクロモリのような丈夫な素材でも長い年月乗車しているとヒンジにガタが出てしまう事が有りました。残念ながらDAHONはフレームヒンジの軸部分の交換が出来るようになっていないのでそうなってしまうとフレームが使用不可になってしまう弱点がありました。
私がBoardwalkやSPEEDから別車体に乗り換えたのもこのヒンジのガタが出てしまったからです。
近年DAHONがそれを改善したのがDeltec(デルテック)です。
K3やBoardwalkでも採用されているフレーム下のケーブルです。
トップチューブからBB下にかけて専用のケーブルでつなぐことで、フレームにトライアングルを形成。フレームヒンジ部への負担を大きく軽減させる効果を持ち、フレームの耐久性を大幅に向上させています。
また乗車中の剛性感も高くなっていて、激しくダンシング(立ち漕ぎしながら車体を横に振る事)をしてもヨレる感じがほぼしなくなりました。
数年前に出たばかりの技術なので実際にどの程度寿命が伸びるかは未知数ですが、少なくとも今までのフレームと比べるとかなりの耐久性向上が見込めそうです。
注目ポイント4:走りがよりスポーティになった451ホイール
もともとのSPEED P8等のオリジナルモデルはホイールサイズが20インチでも少し小さめの406を採用していましたが、SPEED Falcoはよりスポーティーな走行が出来るように同じ20インチでも少し大きな451サイズのホイールが採用されています。
ホイール径が少し大きくなったことで走行時の減速感が少なくなり、走破性が高くなっています。
標準のタイヤは安定性、耐久性重視のしっかり目にパターンの有るKENDA のKWESTが装着されています。451サイズのタイヤは406サイズと比べるとよりオンロード色の強いタイヤがラインナップされているのでタイヤ交換して乗るのもオススメです。
注目ポイント5:標準で満足できちゃうパーツ構成
DAHONの中間モデルのSPEED Falco、スポーツバイク初めてのお客様がそのまま乗って頂いても満足いただけるように工夫されたパーツ構成となっています。
変速機はSHIMANO ALTUS 8段変速になっています。
8段変速は街乗りで使うのに最適ですし、何より関連パーツのお値段が安い!
定期消耗品であるところのチェーンも8段変速なら2000円台から買えちゃいます!
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走行の快適性はギアの組み合わせでも決まってくるのですが、
標準的なクロスバイクとほぼ同等に走れるギア比になっています。
前側のギアは
53Tとスポーツバイクとしては少し大きめになっていますが、SPEED Falcoの場合車輪が小さいので15~20km/h程度で走るのにちょうどよい歯数になっています。
後ろ側のギアは一番軽いギアで32T、重いギアが11Tになっています。
前側に標準では変速機が無いのですが、そこそこ軽いギアを選択できるので河に架かる橋のアップダウン程度であれば十分に登れますし平地でスピードを出したい時は頑張って回転数を稼げば40km/hで走ることも出来るくらいのポテンシャルを秘めています。
意外と気づかないのがシートポスト
上位グレードの車体についてくることが多いAluminum Lightweight Seatpostが付いています。
別で買うと¥9,350(税込)するのでかなり嬉しい装備品ではないでしょうか?
DAHONはシートポストが長いので軽い物がついてくるのは本当に嬉しいですね。
注目ポイント6:拡張性の高いフレーム
SPEED Falcoはそのまま乗っても満足出来る良い車体ですが、より機能を追加しやすく作られています。
まずは前側変速機の台座です。
以前のSPEED P8は前側変速機用の台座が付いていなかったため、前側の変速機を追加する場合には別途カスタムパーツが必要でした。
SPEED Falcoでは前側変速機用の専用台座が作り付けられています。
変速機の種類によってはアウターワイヤーを保持するためのアウター受けが必要ですが、
それも抜かり無く車体の裏側に作りつけられています。
変速機が増えればワイヤーも増えるので、それを通すガイドももとから設けられています。
前変速機だけでなくカゴやカバンを付けるためのネジ穴も設けられています。
DAHONロゴが入ったプレートの部分にオプションを付けることによって
このようなカゴ等を付けることが出来る様になっていて普段のお買い物にも最適です!ワンタッチでカゴが外れるようになっていますのでサイクリングを楽しみたいときにはお家にカゴを置いていくことが出来ます。
BB下にもネジ穴が設けられています。
この穴はコチラのオプション用に出来ています。
その名もLanding Gear(ランディングギア)
折りたたんだ状態でDAHONを前向きに転がせるようになるキャスターです!
コレを付けるとシートポストを下げなくても折りたたんだ時にキャスターが地面につくので自立させることが可能です。シートポストの上げ下げがいちいち面倒だとか、重たい車体を担いで移動したくない等の場合に付けてみても良いと思います。
折りたたみ自転車だと意外と付いてないことも有るボトルケージ台座、DAHONには標準で有ります。
サイクリング中は手軽に水分補給したいので台座が標準でついているのは助かります。ただこの台座フレーム前方についているので使うボトルケージやボトルによってはハンドルポストにつっかえてしまいますので注意が必要です。
どうしても長いボトルが着けたいなどの場合は
こんな感じのアダプターで後ろ側に少しずらすとスペースが確保できます。
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これらとは別にノーマルなダボ穴も開いています。
泥除けやキャリアを取り付けることが出来るネジ穴をダボ穴と言います。
シートステー(後ろフレーム斜めのパイプ)の上側のダボ穴はブレーキに近い位置に設けられているのでDAHON純正のキャリアは着けられないことに注意が必要です。
カスタムして乗ると更に良い自転車になります!
標準でも大変性能の良い折りたたみ自転車ですが、色々なパーツを交換してカスタムするとより走行性能や快適性が高まります!
タイヤを交換してみる
標準のタイヤは安定感、対消耗、耐パンク性に優れていますが、それに合わせて重たいのが難点です。
そこでよりスポーツ走行に向いている軽量なタイヤにすると走りが変わります。
よりスポーティーにするならドイツのタイヤメーカーシュワルベのワンがオススメです。
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タイヤ重量280gと軽量なのでキビキビした走りが楽しめます。
逆に太めのタイヤにして安定感と乗り心地をUPするのもいいですね。
BMXのタイヤなども手掛けるMAXXISのDTHは北京オリンピックのBMXレースのために開発されたタイヤでグリップが良く転がりも軽いので私も愛用しています。
1-1/8と1-3/8の2種類がありますがどちらもかなりいいタイヤです。
砂利混じりの路面も走りたければ1-3/8サイズの太めを選ぶといい感じです。
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グリップを交換してみる
標準のグリップはごく普通の丸のグリップが付いています。
短い距離であればコレでも構いませんが、距離が長くなると手が痛くなるので握り部分が平たくなっているエルゴグリップがオススメです。
オススメは断然ERGONです。お値段は少々張りますが握り心地も耐久性もトップクラスです!
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横にバーエンドバーがついているタイプも上り坂や長距離サイクリング時の握り替えに良いです。
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バーエンドバーが有ると折りたたみ時の干渉が気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、SPEED Falcoはハンドルが車体の外側に折れるタイプなので干渉しにくくなってます。
まとめ
SPEED FalcoはDAHONの歴史の中で一二を争うほどブラッシュアップが重ねられた車体なのでスポーツバイク初心者の方から上級者のカスタムベースまで幅広く対応できる車体です。
折りたたんで輪行を楽しむのはもちろんの事、長距離サイクリングも楽しい車体で個人的に一押しです。
ぜひDAHONでサイクリングを楽しんで下さい!
選び方に迷ったら選び方ブログもあります!
色々なDAHONどれを選んでいいかわからない方は選び方ブログも見て下さい!