こんにちは!お茶の水店、坂口です。
突然ですが、『トライアスロンバイク』に対してみなさんはどのような印象をお持ちでしょうか。
ロードバイクに比べて値段が高い、乗りづらそう、上級者向けの物・・・
など、どうしても敷居が高い物と思われている方も少なくないのではないでしょうか。
今回はそんなネガティブな印象を払拭すべく、なぜ当店がトライアスロンに挑戦される方にトライスロンバイクをおすすめしているのか、理由を添えて紹介していきます!
DHポジションの安定感が半端ない!
DHバーはロードバイクのドロップハンドルと比較してより前傾姿勢を取ることができるので、より速く楽にスピードを出すことが可能です。その為トライアスロンでミドルやロングに挑む場合には必需品といえるパーツなのですが、ドロップハンドルと比較するとふらつきやすくなるというデメリットも…。ロードバイクにDHバーを付けて走っている方は慣れるまで怖い思いをされた方もいることでしょう。
しかし、トライアスロン・TTバイクであれば心配ご無用!ロードバイクとは違いDHバーポジション前提で設計されているため、ハンドルを握ったときも直進安定性が高い。すなわち、安定感抜群というわけです。
その秘密はフレームの設計図であるジオメトリーにあります。
自転車の安定性に大きくかかわるフロントセンターという数値にご注目下さい。これはBBの中心~前輪ハブ中心までの距離を表すものなのですが、長ければ長い程自転車が安定し、短いと安定性は落ちるものの機敏な乗り味になります。
これはCERVELOのロードバイクR5とトライアスロンモデルPXのジオメトリー表になります。先ほどのフロントセンターという値がおよそ10mm程違うのがお分かりいただけるでしょうか。たったの10mm?と思う方もいるかもしれませんが、侮ることなかれ。この差が直進安定性に大きく関わってくるのです。
メーカーやモデルごとにジオメトリーは異なるので一概には言えませんが、大体のトライアスロン・TTバイクモデルはロードバイクと比較してフロントセンターが長めに設計されています。
圧倒的巡航のしやすさ
最新設計のエアロ形状のロードバイクは技術の進歩から巡航性能が大きく向上しており、一昔前のバイクと乗り比べると驚くほどの差があります。エアロロードにDHバーを装着すればトライアスロンバイクはいらないじゃん!と思われる方もいるかもしれません。
しかし、先ほどのフロントセンターによる違いもそうですが、ロードバイクとトライアスロンバイクでは根本的な設計が異なります。
DHバーのポジションはドロップハンドルよりも前傾が深くなる為、トライアスロンバイクはハンドルが元々低くなるように設計されています。ロードバイクの場合ドロップハンドルでポジションを出せるように設計されているので、DHバーを装着した時にハンドルが高すぎてしまい、適切なフォームで走ることができないことが多いのです。
上の写真はMERIDAのTT/トライアスロンモデルのWARPとエアロロードモデルREACTOのジオメトリーになります。ハンドルの高さを表すSTACKという値を見ていただくと分かりますが、およそ20mm以上もの差があります!
また、前乗りポジションで乗ったときに重心が安定するように設計されているのがトライアスロン・TTバイクの特徴。サドルの着座位置が前になるようにシートチューブ角度が立っており、BBの位置もロードに比べて前方に設計されていることが多いです。
これらの要素が相まって、トライアスロン・TTバイクはロードバイクよりも巡航性能が高い乗り物となっています。
設計に縛りがない=究極のエアロ設計
ここからはTTバイクとトライアスロンバイクの違いを。
中にはCERVELOのようにTTモデルとトライアスロンモデルを分けているメーカーもあります。両者の大きな違いは、設計に縛りがあるか否か。TTバイクはUCI管轄のタイムトライアルレースで使うことを目的に造られているため、UCIが定めたルール内でフレームを設計する必要があります(UCIのレースではUCIが許可したバイクしか使うことができない)。
一方、トライアスロンバイクはUCIとかは関係なく自由に設計することができるので、TTバイクよりもさらに空気抵抗を削減できる形状にすることが可能!それもあってか、TTバイクに比べて極太形状のフレームになっているバイクが多いです。
CERVELO PX、CEEPO SHADOWといったシートピラーやシートステーを廃したユニークなバイクも、トライアスロンモデルならでは。
とはいえ…ある程度の練習も必要です!
ここまでトライアスロンバイクをオススメする理由を紹介してきましたが、勘違いしてはいけないのが、乗っただけで速く走れる魔法の乗り物ではないという点です。DHバーを握り、空気抵抗と快適性を両立したフォームを取り、それなりの力で走り続けることができてこそ、トライアスロンバイクの性能を100%発揮できます。
目標とする大会のディスタンスにもよりますが、月に300km~500km程の乗り込みが一つの目安となるでしょう。このくらいの練習量をこなしていくと、身体とトライアスロンバイクが一体化する感覚を味わうことができます!
そして、個人個人に合った適切なポジションも重要な要素。お茶の水店ではバイオレーサーエアロというDHバー向けのフィッティングを行っております。
¥13,200(税込) 3000ポイント還元でお受けできますので、是非ご検討下さい!
※バイオレーサーエアロは予約制です。お電話等で受付できます。
トライアスロンは機材スポーツ
トライアスロンバイクは、使いこなせれば同じフィジカルでもロードバイクより『楽に速く』走ることができる自転車です。
『脚が無ければ何に乗っても一緒』という意見もありますが、独走が多いトライアスロンでは機材による差がタイムにそのまま影響します。トライアスロンバイクに乗り換えれば今までよりもタイムを短縮したり、完走できなかったレースを走り切れるようになるかもしれません。バイクパートに自信が無い方にこそトライアスロンバイクはオススメになります!
お茶の水店では今よりも楽に速く走りたいお客様のバイク選びをサポートしておりますので、是非お気軽にご相談下さい!