こんにちは。池袋本館の長山です。
5年前の今頃、2016年4月14日~15日に旅ライドした際のレポートを
掘り起こしましたので、参考までに再掲します。
今回は前編に続く後編です。
ロードバイクの機動力を活かした
サイクリング旅の愉しみを、少しでもお伝え出来れば幸いです。
※以下、レポート情報は当時のものです。
現在は変わっている事物がありますのでご容赦ください。
(一部、気付いた箇所には加筆や注釈を入れてあります)
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写真撮りしているうちに、明るくなってきました。
結局、のんびりし過ぎて夜通し。
白河か郡山辺りで泊まるかと漠然と考えていましたが、
まあ宿代が浮いたからラッキーということで。
いよいよ栃木・福島県境へ。
ここは栃木県側の 境の明神 様。
歴史は古い。
街道探訪気分を味わえました。
BROMPTONでゆっくり再訪してみたいですね。
そして越境。みちのく入り。
福島県側にも、神社が並立。
峠の前後はいろいろドラマチック。
早朝の神域、静謐な神々しさに満ち溢れ、清々しさ満点。
暗く寒い夜闇を、コケコッコーと打ち破る鶏がいるのが
鳥居(鶏居)という説があるのを思い出しました。
どことなく、ただならぬオーラを感じました。
朝は苦手ですが、早朝神社はとても魅力的でした。
またいつか、この時空間に居合わせてみたいものです。
夜通しの後に訪れれば、早起きの苦痛からは逃れられるか(苦笑)
狐の嫁入りみたいな天気雨がぱらつく中、白河の街へ下ります。
郡山に行くことが多い私は、白河はいつも通過。
ですが、これがなかなか渋い街並み。
探索したらいろいろ出てきそうです。
「通過」って、早くて時間は稼げるけど、
結構もったいないことしてるのかも知れません。
うおっ!虹だー!!
これは夜通しのご褒美ですな。
ここまで丸くくっきりはなかなか無いですね。
前回こういう半丸虹に出会ったときは、深夜~早朝の土砂降りな
富士スバルラインを突破した後でした。
(2009年7月24日)
虹に出会いたければ、ディープに走るのが良い!?
ここで、おばあちゃんが通りがかり、
「ナニ、川を撮ってんの~?」
いやあ、虹がきれいで!
「ああなんだぁ虹かぁ、車に気を付けて」
ありがとうございます。
・・・って!
虹には関心ない様子でした・・・。
この辺では珍しくないのでしょうか?
そうしているうちにだんだん消えて、
爽やかな朝空。
徹夜明けでも、こういう空を見ると
さあ、今日も元気だ!という気にさせてくれますね。
ずっと辿ってきた国道294号から、国道4号へ。
国道294号は、引き続き会津若松まで通じています。
これもいずれ行ってみたいですね。
途中にはクロモリ峠もあります!
ANCHORクロモリRNC7乗りとしては、
是非押さえておきたいです。
(本当は「黒森峠」ですが!)
尚、RNC7のしなりある乗り心地は、今回も大活躍でした。
風景にも溶け込みやすく、旅ロードとしてお気に入りです。
国道4号に乗り、郡山を目指します。
前回、ここを走った時は夜で、白河から広くなって走りやすくなったと
感じた記憶があったのですが、今回、思いのほか狭くて走りづらい。
前回は夜間で視覚が変わったのと、交通量も減っていたから
広く感じていたのかも知れません。
更に、平日朝のラッシュでどんどん車が増加。
渋滞も始まり、たまらず歩道へ避難。
ガタガタゴトゴト、ペースが上がらずじれったいですが、
こんな拾い物も。
でかっ!
気温9℃の表示、微妙に肌寒い。
さすが、みちのくは一味違います。
のこのこノコノコ、歩道メインで進み、やっと郡山市へ。
結局、国道294号経由は、国道4号直進ルートより10kmちょい増でした。
それくらいの誤差なら、走りやすい294の方が良いなあ。
ここから進路を東にとり、三春町を目指します。
これが、里山地帯で、ガンガン登り。
250km走った先で、多摩丘陵、尾根幹線に突撃するようなイメージです。
おお~、いよいよ桜前線の只中に追いついた!
こんなツーリングが出来る日本、素晴らしいですね。
奥羽山脈方向から吹き降ろす風が凄まじく強く、
急な登坂にて一瞬ですが時速2kmアップしたりしました。
東京近辺ではそうそう味わわない、とんでもない強風です。
こういうところで、みちのくらしさを感じます。
疲れてきているこの状況でもし逆向きに登坂だったら、やばかったなぁ~。
吹き荒れる風と坂をかいくぐり・・・、
三春町へ入って・・・、
お目当ての滝桜前に到着。
自宅からちょうど270kmでした。
込々の所要時間は、約23時間半。
おお~凄い!!
二回目の訪問ですが、前回はまだあまり咲いていないタイミングでした。
こういう絵に描いたような見事な春の色彩を見ていると、
古人が花咲か爺さんを頭に思い描くのも納得、という気がしてきます。
余談ですが、はなさかじいと入れて変換したら、
一発目に「花坂爺」と出てきました。
これ、新しいな。
きれいな花がありますよ~とか言って、
のんびりサンデーライドで坂に突っ込むか、ひひひ・・・。
(※「のんびりサンデーライド」:当時開催していた
のんびり系サイクリングイベント)
こりゃー本当に滝だ。
お見事。
樹齢は1000年と言われています。
菜の花も競演。
黄、緑、ピンク、白、青。
菜の花、桜、雲、空が描く塗り分けの、なんと美しいことか。
丘の上に登っていくと、
また見事な桜花。
強風のおかげか、空の青さが深い。
桜花を浮かび上がらせる最高の背景色。
残雪の安達太良山を背景に。
こうしてみると穏やかそうですが、丘の上は風の通り道。
木々も自分も、山からのとんでもない風に煽られまくりでした。
この時、丘の上の桜花は散る気配がありませんでしたが、
少し後、正に桜吹雪となったことでしょう。
丘の上から望む、秀麗な安達太良山。
そこから、北へ伸びる雲の塊。
雲あるところに山あり。
もしかすると奥羽山脈の上にかかっている雲だったかも知れません。
日本海側からの気候の影響で、山脈が壁となって雲が湧いていたのかな?
こうして滝桜周辺を見ているうちに、風で滝桜がどんどん散り始めました。
舞い散る花びらを撮りたいと思いながら、うまく撮れない。
まだまだ修行不足。
と思っていたら、適当に撮った写真を拡大したら写っていました!
トリミングにて。
これを狙って撮れるようになりたいものです。
凄く良い所だったので、結局3時間の長居。
去りがたい思いもありましたが、出発です。
周辺の坂を探索がてら、また来てみたいな~。
自転車は長らくお留守番。
遠目に、どことなく哀愁が・・・。
お待たせ!
この後も所々で、印象深い桜に出会いました。
こうして見ている間にも、桜前線はじりじり前進していたのでしょうね。
「そろそろまた来年!」なんて具合に。
里山から、郡山市街への下り。
今度は鬼逆風で、傾斜の緩い下りでは漕がないと進まない時もありました。
吹きっさらしの橋を渡るときは超恐怖でした・・・。
あれは会津磐梯山か?
強風は大変でしたが、大気が澄んで遠くは良く見え、
ある意味絶好の天気でした。
郡山駅着。
走行距離は久々の300越え、305km。
獲得標高2159mと、距離の割には少ない。関東平野メインでしたからね。
走行時間14時間12分。
平均時速21.4km。意外と下がらなかった。
登坂や歩道のこのこ等ゆっくりな時も少なくありませんでしたが、
巡航の時間帯が長くてこうなったようです。
今回は、出発前夜にしっかり寝れたのと、出発朝がゆっくりだったのが
功を奏したのか、徹夜の仮眠なしでも意外としんどくありませんでした。
そういうコントロールって大事なのかなと改めて痛感。
参考までに、こういうタフな走りをする時、
役に立っているものさしがあります。
十数年前に、国道1号をひたすら突っ走ってみようと
思い立ち、ふらりと出かけたことがありました。
夜通し静岡横断も済ませ愛知県に突入しましたが、
時期は猛暑の8月上旬。快晴。
走行疲れよりも暑さでやられ、300km地点辺りの赤信号で
「ビンディング外す動作が面倒だから倒れよう」
と思って、自ら道に倒れました。
この時、己の限界にけっこう近かったんだと思います。
そのものさしのおかげで、ああ、あのときよりは全然大丈夫、
という具合に判断でき、荒事をやりやすくなりました。
郡山駅で、滝桜のLIVE。
千何歳?遙かなる御神木。
まだまだお達者で!!
駅での列車待ち時間の間、
滝桜弁当と郡山地酒「山桜」で、桜花余韻な締め!
東北新幹線に乗車。
東北・上越・長野北陸方面新幹線にはデッキに棚があり、輪行に便利。
ゆっくり寝て帰ろうと各停の新幹線を選びましたが、混んでいて座れず。
輪行袋を気にしつつ座席を探し回るのも面倒なので、
デッキに立ちっぱなしで帰りました。
さすがに眠くなり、何度も寝落ちして
ヒザカックン → ドアにガン! → 近くの立ち客がビクッ!
を何度もやってしまいました・・・。
ちなみに、その足元には、SPDシューズのクリッカーモデル、SH-CT71。
登坂時など力のかかる区間では物足りなさも感じましたが、
ソールに適度なしなりがあり、まずまず歩きやすい。
ガツガツ走らない探索輪行ツーリングには良い感じでした。
新幹線は弾丸の如く、サクッと東京へ逆戻り。
速い速い。
昨朝、自走でスタートした景色も、
こうしてあっという間に戻ると、とても妙な気分です。
それにしても、今回の「場所に依存しない」企画ツーリング、
我ながら面白かったです。
また愉快なプラン探してみようっと。
さて、次ドコ行こう。
Y’sRoad池袋本館
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