こんにちは。池袋本館の長山です。
5年前の今頃、2016年4月14日~15日に旅ライドした際のレポートを
掘り起こしましたので、参考までに再掲します。
ロードバイクの機動力を活かした
サイクリング旅の愉しみを、少しでもお伝え出来れば幸いです。
※以下、レポート情報は当時のものです。
現在は変わっている事物がありますのでご容赦ください。
(一部、気付いた箇所には加筆や注釈を入れてあります)
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東京の桜花がすっかり散って若葉が出だした週の頭、ふと
「桜前線を自走で追いかけてみるか」
という考えが思い浮かびました。
そのまま迎えた木・金の連休、木曜日朝の天候は雨。
どうするか~と思いつつ雨雲レーダーを見ていると、
AM10時頃に上がりそうな気配なので、のんびり二度寝。
その読みは当たり、ほぼ雨は上がり。
じゃあとりあえず行ってみるか~ということで、
AM10時半、ふらっと出発してみました。
旅の相棒は、ブリヂストンANCHORのクロモリRNC7。
しなやかな乗り味がロングライドにGood。
漠然と行先の目標に定めたのは、福島県三春町の滝桜。
日本三大桜の一つです。
多摩川土手の桜はすっかり散り、桜前線が去っているのを確認。
さて、どこまで追いつけるでしょうか?
ここからまずは東京縦断。
東京のお約束スポットを押さえつつ、のそのそと。
この東京縦断が信号信号信号の連続で、けっこう時間喰われました。
ちなみに、ハンドルにぶら下げたOSTRICHのリベロバッグに
おやつを忍ばせて、信号待ちの時にパクつくのが定番。
僅かでも時間節約です。
本当は店頭で好評発売中のチョコようかんやスポーツようかんプラス、
梅丹の黒辺りを忍ばせたかったのですが、
フラッと思い付きで出てきてしまったので準備できず。
梅丹はここぞというとき効きますし、人工っぽい味でないのもGood。
ようかん系は、純粋にとても美味い。
旅のおやつにはそこ重要。
さて、三春へ行くのに、まずは判りやすく郡山を目指します。
一昨年(2014年)の自走de秋田(秋田県の大曲まで走ったライド)の時は、
郡山まで単純に国道4号で行きました。
これが、交通量が多い割に道幅が狭く、走っていてしんどい道のりでした。
今回は、アバウトに関東道路地図を見て、国道294号が茨城県取手から
福島県白河まで一本道で判りやすいのを発見、行ってみることにしました。
千葉県の柏までは国道6号。
国道4号と比べ、北でなく一旦北東へ進路を取るルートなので、
走っていて凄い遠回りをしているようで何となくもどかしい。
柏からはショートカットして取手を回避し、お目当ての国道294号へ。
これが、大型車はバンバン来るものの、広くて流れ良く走りやすい。
栃木県の一部区間ではこんなゴージャスな幅広さもありました。
こりゃー良いわい、と快調に進みます。
まずは茨城路を堪能。
守谷では、かつて共に走った方の勤務先があり、ちょっと寄り道。
早くものんびりモードが炸裂です。
自走de秋田の時は二日目で山形県北部の新庄まで突っ走りましたが、
今回は二日間で福島県郡山の東20km弱までなので、とても気が楽です。
コンビニで一休みしていたら、晴れてきました。
来た方(写真左)がどんより、行く方(写真右)が明るく晴れ!
テンションアップ!!
そこで見えてきたのは、茨城のシンボル、筑波山。
雲に隠れる姿も神秘的~。
と思っていたら、一瞬だけ山頂が姿を見せてくれました。
これは嬉しい演出。
茨城、栃木県境辺りで、散り切ってない桜を発見。
少しは桜前線に追いついていってるか?という手ごたえ。
桜前線、理屈で知っていても、リアルに感じると趣深いですね~。
夕日を浴びながらいそいそと巣を作るクモ助。
こういう写真を撮り出すと、ますます進みが遅くなる・・・。
日はどんどん沈み行き・・・
お先真っ暗~。
ちなみにこの写真、闇夜を撮ったのではなく、
カエルの大合唱を撮った(つもりの)ものです。
ここの左右に田んぼが広がっていました。
この後、先々で合唱が聞こえてきて、
乙なナイトライドを演出してくれたのでした。
そんな闇夜を駆けるには、安全対策を入念に。
ライト装備(私は前後各×3)はもちろんですが、もう一工夫。
今回、deuterのバイクリュック
(容量と重量のバランスがお気に入りの「クロスバイク18」)を
背負っていきましたが、一部モデルを除きレインカバー内蔵。
それを被せて、より目立つようにしました。
ネオンイエローと反射プリントは、なかなか自己主張してくれます。
尚、今回の「クロスバイク18」は、
防寒着やら替えレンズやら込み込み約4kg強の重量。
ロングライドでは特に、背負うより自転車に付けよ!とよく言われます。
軽快ロードバイク走りだと、RIXENKAULのコントアーシリーズを筆頭に
各社から大型のリアバッグやサドルバッグが出ています。
確かにその方が圧倒的に楽なのですが、私の場合
● ごちゃごちゃバッグを付けない方がカッコ良い(風景写真の写りが良い)
● 自転車を離れる時や輪行時に、荷物の移し替えや着脱が無くてスムーズ
の二点を重視して、敢えて背負っています。
速さや楽さを目指すなら自然と落ち着くところに落ち着くでしょうが、
マイペースなツーリングなら、迷惑かけなければ何でもありだと思います。
(フロントバッグだけ付けているのは、ランドナー風で気に入っている為)
うおっ!
夜桜と月明り、幻想的!!
この桜の木は、暗闇にぽつんと一本だけ立っていました。
それがまたシブい。
実は桜は、ヘッドライトを照射して月明かり風にして撮った捏造です・・・。
那須烏山の10kmほど手前にて。
確実に桜前線を捉えつつあります。
(ここだけで30分近く写真撮りやってしまいました・・・)
菜の花も忘れちゃいけませんね~。
栃木の素朴な町々を抜けて行きます。
こういうところで、幾度となく現れたのが
直角進路変更!!
十字交差点で、突然進路が左右に変わることしばしば。
油断したら、確実に直進して迷子です。
そのため青看板を入念にチェックしながら進むのですが、
夜間は青看板が暗くてほとんど見えず、
いちいちライトで照らさないといけません。
そこで活躍したのが、ハンドルバーに装着しているヘッドライト。
今回使用したのはCATEYEのVOLT300。
青看板が近付いて来たら、減速して
台座からサッと抜き取って看板を照らし、確認。
済んだら台座へさくっと戻してノンストップ。
細身ライトなので、その動作をやりやすかったです。
2、3か所なら一旦停止して照らせば良いでしょうが、
印象では十数回あった感じなので、この方法で
煩雑さをだいぶカット出来たと思います。
※誤って対向車や後続車のドライバーに向けて直接照射しないよう注意!!
ヘルメット装着ライトも便利そうですが、良くも悪くも視線と連動するので、
闇夜の中に見えて欲しくないものまで見出してしまいそうな気がして、
いまのところ私は使っていません・・・。
ちなみに、ハンドルバーに巻き付いているたこ足は、カメラの三脚です。
夜間はシャッタースピードが長くなり三脚必須。
で、最初はいちいちリュックから出していたのですが、
撮る頻度が高くてすぐ煩わしくなり、じゃあハンドルに巻いちゃえー
となった次第です。
肉眼では暗すぎてわからなかった幻想的な山景色も、
三脚撮影のお蔭で様子を確認することが出来ました。
(この画像を暗いところで観て、ギリギリ山の輪郭が見えるかどうか?)
ただし、一つ注意点。
以前、夜の会津路にて、地面に這いつくばって
星空写真を撮ろうと苦戦していました。
そこへ、一台の車が通りがかって急停止。
「どうしたの?大丈夫!?」
・・・行き倒れている人みたいに見えたのでしょうね。
「もう、びっくりした~」
すみませんでした!!
(そして、ありがとうございました!!)
以来、そういう撮影状況では、車が近づいてきたらシャキッと立って、
星空を見上げている体を装ってやり過ごすようにしています。
トラックドライバー、戦士の休息。お疲れ様です!!
いつも、とても尊敬しています。
そんなトラックも、長秒撮影では星空を駆ける流れ星。
段々、星空が凄くなってきました。
この縮小画像では判りづらいのですが、星がたくさん写っています。
途中で月も沈み、絶好の星空鑑賞日和。
R294ナイトクルーズ、最高!
山深くなくて心細さも募らず、車はたまにしか通らず走りやすい。
カエルの合唱が星空に響き、極上のハーモニー。
直角カーブさえ見落とさなければ道は単純で判りやすいし、
夜にまた走りたい道ベスト3にランクインしました。
星空背景の夜桜。
魅せられた~。
写真ではなかなかうまく切り取れません・・・。
ここでも三脚セットで格闘すること1時間以上。
もっとスピーディに、もっともっとうまく撮れるようになりたいです。
尚、この写真の桜がぶれているのは、
強風が吹き荒れていたからです。
那須辺りから、山から突風のような風が吹き下ろして来るようになり、
桜は煽られまくっていました。
もう少ししたら、花吹雪になることでしょう。
それにしても、桜前線て、
時速に換算するとどれくらいのスピードなんだろう?
(単純に北上だけでなく、標高なども絡むと思いますが)
走りながらあれこれ考えて、なんとなく時速1kmと仮定してみました。
1日で24km、10日で240km。
どうでしょうか!?
そんな思索が深まるナイトクルーズも、ちんたらし過ぎて
終焉の時間が迫ってきました。
星が蒼空に溶け込んでいくのを背景に、ひっそり咲く早朝の桜。
静かな存在感に、静かに圧倒されました。
福島県境はもう近い。
後編につづく
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